夫が買い物先で余計な物を買ってくる理由と、シタ夫が不倫バレ後も点数稼ぎをして妻を引き留めようとする理由の共通点

私はこのサイトで「夫婦の再構築」について多数の記事を書いています。

自身の不倫がバレて妻に離婚を突きつけられた後、離婚回避しようと必死になる夫の話しを複数聞いてきました。
その中に一定数、妻に対して自分をよく見せようとする「点数稼ぎ」をするシタ夫がいることに気が付きました。

点数稼ぎは結果的に妻の感情を頭ごなしに否定することに繋がり、妻が夫を見限るきっかけを作ってしまうため、「してはいけない」と伝えるのですが、彼らはやめられませんでした。

私は常々、なぜシタ夫はこうも妻の話しを聞けないのかと不思議に思っていました。

フジテレビで放送された「ホンマでっかTV」(2022年12月放送分)で、「夫が買い物先で余計な物を買ってくる理由」が取り上げられ、脳科学者の澤口さんが「男はこういうもの」と断言するのを見て、腑に落ちました。

男性特有のある思考が、それを招いていたのです。

それらについて記します。

夫が買い物先で余計な物を買ってくる理由・妻と夫の思考のすれ違い

2022年12月21日に放送された「超ホンマでっか!?TV」の「ウチの夫が謎過ぎる」のコーナーにて、芸能人の夫婦の体験談が取り上げられました。

妻が好まない物、好まない色をプレゼントする夫

元プロレスラーの北斗晶さんは、夫から白いワンピースをプレゼントされ、返品させたことを話しました。色もサイズも自分とは合っていないのに、なぜこれをプレゼントしてくるのかがわからないと言います。

別のある妻は「夫がピンク色の物ばかりをプレゼントしてくるので、ファッションコーディネートが限られて困る。ベーシックなカラーの物が欲しいのに」という悩みを打ち明けました。

これに対し、脳科学評論家の澤口さんが解説します。

「女性が赤いドレスを着ると魅力性が高まることが分かっている。それが『赤いドレス効果』。男性は赤を好むため、赤を抑えたピンクは魅力性的にちょうどよい。だから男性の本能として、(性的な対象に)赤やピンクをプレゼントしがちである。そういう本能がある」(澤口さんのコメントに注釈を加えて要約)

つまり男性は本能的に、自分の趣味や理想といった「自分主体」でプレゼントを選ぶ傾向があることがわかります。
これは女性の趣味を無視しているわけではなく、「妻が好むものは既に持っているから、敢えて違うもの(自分の好みの物含む)をプレゼントした方が喜ぶだろう」という思考なのです。

澤口さんの説明に納得をしつつも、出演女性陣は、「一緒にプレゼントを選ぶなどして、自分が欲しいと思うカラーが欲しい」と主張しました。

高価なものを「良いもの」と思う夫

法律評論家の堀井さんは、「プレゼント選びが上手い人は、相手の好みを理解し、既に持っていないものの中からその人が欲しいものを贈るという高度なセンスがある。高度なケアができる人は、必然的に女性にモテる。つまり、プレゼントが上手い男性は浮気しがちな人が多い」と話します。

タレントの矢沢心さんは、「夫にメーカーや品物を指定して写真まで添えて買い物を頼んでいるのに、違うものを買ってきて『こっちの方が美味しいと思う』と言われて困る。高ければいい物だと思っているよう」と相談しました。

北斗晶さんも、「夫に食品の買い物を頼むと高い物ばかりを選んで持ってくる」と愚痴をこぼしました。

これに対し明石家さんまさんやコメンテータの男性タレントは「自分もやってしまう」と認めました。
男性達は高価な食品の方が栄養価が高いなど、「家族の身体によいもの」だと考えていたのです。

しかし女性は、金額の差ほど味に大きな違いがないと捉えていました。

また男性タレントが「(例えば高い卵を買うと)冷蔵庫を開ける度に『俺も高い卵が買えるようになった』と感慨にふけられてよい」と言うと、複数の男性タレントが「わかる!」と激しく同意を示しました。

持っている調理器具で事足りるのに、わざわざ高価な器具を買い足す夫

ある女性タレントは、料理をする際に夫が「形から入る」ことに不満を漏らしました。

妻がフライパンを傷つけないようナイロンのフライ返しなどを揃えていたのに、夫が高価な銀の格好いいフライ返しや菜箸を買ってきて使う。音もうるさいし、フライパンが傷む。余計な行動だと夫を責めました。

出演していた夫は、「高価な調理器具の方が格好いいし、重くて音が鳴ると美味しく作れそうに感じる。料理をしている実感が得られる」と反論しました。

妻視点・夫に頼んで失敗した家事ランキング

マーケティング評論家の牛窪さんが、20代から50代の既婚女性へのアンケート「夫に頼んで失敗したこと」をランキングを紹介しました。

結果は以下の通りです。

1位:買い物
2位:洗濯
3位:食器洗い
4位:料理

1位は断トツで買い物だったとのこと。

牛窪さんは「夫に買い物を頼むと、『ブランド違いの物を買ってくる』『値段が高いものを買ってくる』『余計な物を買ってくる』が失敗の3大要素。男性にとって買い物は非日常。そこにロマンを見ているので『これを買ったら妻や子どもが喜ぶかも』と喜ぶ姿を夢見て買い物をしている。対して妻の買い物は日常そのもの。だから夫が高価な物や余計な物を購入してくることが理解できない」と説明しました。

澤口さんは「男はそういうもの。男は(自分が)どの程度能力があるか常に誇示したい生き物。男性は結婚する際に裕福さや将来性をアピールする。結婚後も“価値があるものを買えること”を無意識に誇示したがる」と話します。

キャッチコピーに騙される夫

北斗晶さんは、旦那さんが余計な物を購入してくることを挙げ、「夫はキャッチコピーにコロッと騙される。安価の物と大してかわらないことを学習しない」と愚痴をこぼしました。

牛窪さんは、稼ぐ男性の方がキャッチコピーに踊らされやすいのだと話します。

自分が「これだけ稼げるようになった」から「これだけのものが買える」という対価交換思考に対し、女性は倹約に励んでいたりするので、「普段から節約している頑張りが認められない」と感じてしまい、夫婦の感情にすれ違いを生みます。

モラハラする夫の傾向と、夫を懐柔する方法

法律評論家の堀井さんは「妻に買い物の自由を与えないのが、モラハラ夫。レシートチェックなどをして安いところで購入していないことを責めるなどする。若い世代の男性にも多い症例。余計な物や高価なものを購入してくる夫は、『良いものを食べさせたい、家庭を楽しくしたい』と思っているので、良い夫である」と説明。

生物学評論家の池田さんは「上手くすれば、妻の思い通りに夫を動かすよう懐柔できる。旦那さんをとにかく尊敬しているフリをすること。夫は『他の男とは違う』というプライドがあるので、褒めることが大事。やってもらいたいことをした時はとにかく褒めると、脳の報酬系が活性化し、また褒められるために行動を起こすようになる。嬉しくないことをした時は、褒めなければよい」と話しました。

他よりあなたが優れてると言われると嬉しい夫

牛窪さんは「夫の家事に不満があるが、言わない妻が94%いる」と話します。

夫に言えない家事の不満ランキングは以下の通りです。

1位:頼まれたことしかできない
2位:やりっぱなしが多い
3位:言わないと家事をしない

「『喪失回避バイアス』というものがあり、得する喜びと損する痛みを比べた場合、損する痛みの方が2.25倍感じる。余計なことをして怒られることを回避するために、妻から言われたことだけをするようになるケースがある。そのため、褒める行為は効果が大きい」

また、「(夫の名前)君さすが!」など、他より優れているという言い方をすると、男性は喜ぶと説明されました。

私の心の声:怒られるとか関係なく、単に家事が面倒だったり、女性の仕事だと思い込んで動かない男性も多いと思われます。怒られるのが嫌で家事を積極的にしない方は余計な物や無駄に高価な物を購入しないはずですが、そうとも言えないのも疑問です。

シタ夫が妻を引き留めるために点数稼ぎをして、墓穴を掘る理由

私は夫と出会って半年でスピード婚をし、結婚5年目に盛大な離婚危機を迎えました。

きっかけは夫の不貞とギャンブル、借金等の不義理が発覚したことです。私は離婚以外の選択肢はないと周囲に宣言し、離婚に突っ走りました。

「家族を蔑ろにしたら家庭は簡単に崩壊する」と学んだ夫は、私や子どもたちに真摯に向き合うようになりました。私の荒れ狂う精神を受け止め続け、話し合いを重ねたことで再構築に至っています。

話し合いを始めた頃は地獄でした。夫と私の言動の捉え方の違いを知り、驚いたり悲しんだり、納得したりと深い学びがありました。そして深い愛情を感じられるようになった今があります。

私のこの経験をもとに、夫婦の再構築についての記事を書いてきました。

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サレの第二次感情を発散させなければ、本心は見えてこない

再構築に到るには、夫婦が話し合ったりぶつかり合うなどして、感情を紐解く必要があると考えています。

人の感情は第一次感情と二次感情があると言われています。
一次感情は心の奥底にある「本心」とも言われる感情で、大抵は「寂しい、悲しい、怖い、不安」などといったネガティブなものです。

一次感情が蓄積して許容範囲を超えると、二次感情が現れます。これは大抵「怒り」として表に出てきます。
一次感情は一見わかりませんので、他者に見て取れるのは主に二次感情となります。

夫の不倫が発覚すると、妻には「悲しい、寂しい、不安」などといったネガティブな一次感情が感情が一挙に蓄積し、二次感情の「怒り」となって爆発します。

一次感情が許容範囲を超えている状態ですから、この時点で妻は精神的に「限界」を迎えています。

サレ妻がシタ夫を見限る時

夫の不倫が発覚した直後は、妻は怒りに支配されており、自分の本心に気が付かないケースが珍しくありません。

この場合の本心とは、「大好きで信頼していた夫に裏切られたという悲しみや寂しさ、不安、夫を求める気持ち」です。

シタ夫が離婚を回避したいなら、妻の第二次感情である怒りを受け止めて、発散させなければなりません。そうでないと妻自身が自分の一次感情に気が付けず、再構築には至れないからです。

それなのに妻の二次感情の怒りばかりを見て、「お前はおかしい」「狂ってる」などと非難する夫が少なくありません。妻は夫の発言に呆れて「夫とは分かり合えない」と見切りをつけてしまい、離婚の決定打となります。

傍から見るとシタ夫がこんな発言をしてしまっては、離婚を回避できると思う方がおかしいと感じてしまいますが、よくよく話しを聞くと、その前後にシタ夫が必死で「妻に点数稼ぎをしている」ケースがよくあります。

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点数稼ぎとは、夫の不倫が発覚して傷つき「結婚を後悔している」と話す妻に対し「俺は結婚してよかったと思ってる」などと否定して、結婚生活継続に向けて妻を誘導しようとすることを指します。

妻の「結婚したことを後悔している」という言葉を否定せずに聞いていると肯定したように捉えられ、離婚に至ってしまうのではという恐怖感を感じるからです。

そのため妻が夫に対するマイナスな思いを吐露する度に否定して、場合によっては「これからは家族に尽くす」とか、「離婚したら子どもに悪影響だ」などと安易な言葉をかけて、逆なでしてしまいます。

“過去”から“今”家族に尽くせていない人間が“未来”の話をしたところで信用できるわけがありません。態度で示していくしかないのに、小手先の言葉で誘導しようとする夫を見て、妻は「夫は私を軽く見て、バカにしている」と受け取ります。

シタ夫が妻の言動を否定するたびに第二次感情は晴れるどころかどんどんと膨らみ続け、いずれ夫を見限るに至ります

そのためこのサイトでも「再構築に到りたいのならサレ妻の話しを否定せずに聞くように」と書いてきました。直接シタ夫に伝えることもあったのですが、何度伝えても、毎度妻の言うことを否定してしまうシタ夫がいることに気が付きました。

それも、割合として少なくないのです。

シタ夫がサレ妻を非難する理由は、「点数稼ぎ」の成果が出ないから

シタ夫は妻を思いやれず、自己中心的な視点でしか考えられないから不倫ができるのだろうかと考えました。

実際それもあるのだとは思うのですが、しかし離婚を何とかして回避したいという思いは本当だと感じました。それなのに、「これだけは絶対にしてはいけない」と伝えた「妻の言葉を否定する」ことを、空気を吸うように何度も繰り返してしまう理由がわかりませんでした。

そんな時に前述した脳科学評論家澤口さんの「男はそういうもの。男は(自分が)どの程度能力があるか常に誇示したい生き物。男性は結婚する際に裕福さや将来性をアピールする。結婚後も“価値があるものを買えること”を無意識に誇示したがる」の言葉を聞いて腑に落ちました。

妻の話しを否定してしまうシタ夫は、不倫により自身の価値を自ら落とし、家庭の存続が絶体絶命のピンチにあってもなお、「俺は価値がある男」とアピールしていたのです。

自分の夫としての価値を認めさせることが、離婚回避に繋がると思っているのです。

そして何度点数稼ぎをしても効果が見られず、むしろ妻の怒りが膨らむばかりであることに疑問を感じて、「妻がおかしいのでは?」という思考が湧き、「お前はおかしい」「狂ってる」という発言に到ります。

男の性質が離婚に導くのか

愛していて手放したくない妻が相手だからこそ、点数稼ぎをする傾向があるという事です。

シタ夫になった時点で夫としての価値は地に落ちていますし、自分の価値を高めるために妻の言うこと(第二次感情)を否定してしまっては逆効果にも関わらず、手法の間違いに気がつけません。

「離婚は子どもに悪影響」といった発言をする理由についても、「妻の子どもへの罪悪感を引き出して離婚を回避する目的」もあるでしょうが、単純に「マイナスな影響が考えられる選択をするより、現状を続けた方が安全でしょ」という結婚生活継続のプラス要素として話すことが往々にしてあるように感じられました。
(シタ夫の立場に立って贔屓目に見たらの話ですが)

ジェンダーレスが叫ばれて久しい今、男性だから、女性だからというのはふさわしくないかもしれませんが、性による思考の違いはある程度あるものだと実感しています。私は夫と話し合いを重ねるうえで痛烈に感じましたから。

性差のある男女がペアになる結婚。
これだけ考え方が違う男女をセットにする“自然の摂理”は、残酷でもありますし、面白いとも感じます。

しかし再構築を望むシタ夫は、点数稼ぎのマイナス効果を知って改める必要があるでしょう。

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