離婚を望んだ妻に、夫が綴った後悔「35歳の春、離婚した。」夫が意地を捨てる時

夫を嫌う妻。
妻の不満を言い、家に帰りたがらない夫。

そんな妻や夫の愚痴を聞くことがあります。

互いを非難するその気持ちは、どこまで本心なのでしょうか。
いえ、口にしているときは本心なのかもしれません。

しかし本当に妻や夫が離れていくとしたら、その時も同じことを言えるでしょうか。

 

ある夫婦が離婚しました。
夫であった男性が、離婚に至る過程とその後の気づきや後悔を、ブログで公開されています。

夫の気持ちがわからないと思う妻、そして妻と上手く行かず悩んでいる夫側の方にも読んでいただきたい内容でしたので、紹介します。

紹介ブログ「てんてんのひまつぶし」

紹介するのは、てんてんさんが運営している「てんてんのひまつぶし」というブログです。

てんてん
てんてんさん

「てんてんのひまつぶし」の中の「離婚」カテゴリーで自身の離婚について独白されています。

てんてんのひまつぶし

てんてんさんの「35歳の春、離婚した。」に綴る後悔

てんてんさんは、離婚当時35歳でした。(現35歳かも)
小学生の息子さんが一人いる、パパでもあります。

奥さんとは、10代の時にバイト先で出会いました。
アルバイトの初日にてんてんさんが奥さんに一目ぼれをして、片思いがスタートします。

奥さんが彼氏と別れて落ち込んだ時は、嬉しいような、でも笑顔が見られなくなって切ない、複雑な気持ちで支えました。

奥さんを勇気づけようと、甘いお菓子を買い込んでプレゼントしたことがきっかけで、距離が縮まり交際がスタートします

そんな甘酸っぱい出会いの話しから、てんてんさんの離婚の独白が始まります。

交際は熱い恋心から始まり、結婚後も妻を愛していました。
しかし17年後、二人は離婚に至ります。

離婚した男の後悔「35歳の春、離婚した。」から学ぶ

問題を抱える夫婦は少なくない

私は結婚12年目の子持ちの主婦ですが、6年ほど前に離婚に突っ走ったことがあります。

その時期は夫の気持ちがわからなくて、子育てと家事に追い詰められていました。とても苦しかったです。
あるきっかけで夫の態度が変わり、今は良好な関係を築いています。

しかし夫の態度が変わらなければ、仮面夫婦になっているか、離婚していただろうと思うのです。

今私の周囲には、やはり夫をボロクソにいう妻たちと、夫の周囲には妻への不満をいう男性たちが複数います。
よくあるすれ違いがどうして起こるのか、そしてその結果離婚に至った元夫はその後何を思うのかを知れるのが、「てんてんのひまつぶし」の「35歳の春、離婚した。」シリーズです。

てんてんさんの離婚についての独白は、私にはとても興味深いものでした。

ご本人に了承を得て、抜粋したものを以下に載せます。

てんてんのひまつぶし「35歳の春、離婚した。」抜粋

※改行や行間等一部変えています。抜粋しているため、カッコ内に補足をしている部分があります。
実際の記事はリズムある言葉選びとユーモアが加えられていて、読みやすく面白いのでお勧めです。

離婚してそこそこ時間が経ったわけよ。
でもまだフワフワフワフワしてんのよ。気持ちが。

仕事してても、帰ってきてもボーっとしてるっつーかさ。

考えることといえば

あの時こうすればよかった
こう言えばよかった

後悔、反省、懺悔・・・

 

俺は浮気もしてねぇ。
DVもしてねぇ。
借金もねぇ。

よく聞く、浮気だDVだのっつー決定的な離婚事由はないわけよ。

じゃあなんで離婚したのよ?

夫婦ってさぁ
二人にしかわかんねぇこと色々あるよなぁ。

それでもまぁ、あえて一言で言うとさ

俺の思いやりのなさ。

これに尽きるな。

 

ここ(離婚)に至るまでは、妻も相当悩んだはずだよ。

子供の為に私が我慢すればいい…子供の為に私が…子供の為に…子供の為に…

それでも最後は離婚という方向に舵を切ったんだ。

生半可な覚悟じゃなかっただろうよ。
それほどまでに追い詰められていたんだな。

いや、俺が追い詰めてたんだよ。

俺が離婚するなんて夢にも思ってなかったよ。

離婚は他人事、誰かの話。

 

俺の思いやりのねぇ日々の言動・行動。
妻を傷つけてきた暴言の数々。

何度も何度も向き合おうとしていた妻の真意を理解せず、その場を流してきた過去の自分。

そんな小さな小さな積み重ねが、やがて大きくなってな
離婚っていう最悪の結果を招いたんだよ。

自業自得だよな。

 

俺なりに妻を思いやってたつもりだったんだぜ?

うちは共働きでさぁ

妻の職場がハイパーウルトラネオスペックブラック企業なのよ。

毎日毎日遅くてさぁ
帰ってくる頃にゃ、ヘロヘロのヘトヘトで一歩間違えればゾンビ。

心身共にボロボロで、かわいそうなくらい疲れ果ててたよ。

そんな妻の負担を少しでも減らそうと、家事もできるだけしたし、疲れた妻にマッサージしてやったりもした。

たったこれだけで俺は「家事を手伝う良き夫」を自認していた。
そこらの亭主より協力的だろ?ってな。

妻が望んでたのはそんなことじゃなかったんだな。

そりゃ家事やってもらえりゃ嬉しいよ。ありがとうだよ。
でも妻が心の底から望んでたのはそんなことじゃねぇ。

妻が求めてたのは、心の繋がり。

今日の仕事であったことを聞いてほしい
愚痴を聞いてほしい
労ってほしい

いつもありがとう、無理しないでね、そんな優しい言葉。
妻を愛してるからこそ出てくる自然な行動。

「愛されてる実感」

俺はこれを妻に感じさせることが出来なかった。

思えば「愛されてる実感」ってのは、離婚の話し合いの最中に、何度も妻の口から出ていた言葉。
妻はこの「愛されてる実感」を求めてた。

俺は妻のことを愛していたよ。
それは間違いねぇ。

だが、妻にはそれが伝わってなかった。

当然だよ。
言葉でも行動でも表してねぇんだからな。
伝わるわけねぇ。

 

ただ座ってるだけなのに

「怒ってる?」

って妻はよく聞いてきたよ。

まぁ、怒ってる時もあるんだが、圧倒的に怒ってねぇ時の方が多い。
でも感情のねぇ顔で座ってると、妻はしきりに怒ってるのか気にしてたな。

「パパの機嫌を伺うのに疲れた」

こんなことも離婚話でよくいってたっけな。

 

ブスッとした顔でそこに座ってたら、誰だって「怒ってるのかな?」って思うよ。

でも俺と妻は曲がりなりにも、十何年も一緒にいたんだ。
わかってほしい、言葉にしなくても察してほしい。

そんな考えだったんだな。

ばかだよな、わかるわけねぇよな。

多くを語らなくても夫婦なんだからわかってほしいってな。
そんな自分勝手な価値観を押し付けてたよ。

 

心の中では悪いと思ってるし、素直に謝りたいよ。
でもできなかった。

そんなめんどくささに、妻も嫌気を差していたと思うよ。

なんでこんなに素直になれねぇんだろうな。
自分でも不思議だよ。

そもそもさ、俺の心の奥底ではさぁ

「俺たちが別れるわけねぇ。離婚するわけねぇ」

っていう間違った思い込みが根底にあったんよ。
なにがあっても俺ら夫婦は一緒にいるっていう、間違った認識が俺の心の下地にあった。

その間違った思い上がりが、結果的に妻を大切にしてこなかった原因なんだろな。

 

妻は物じゃねぇ。
俺の所有物じゃねぇんだ。

妻にだって感情はあるし、嫌になることだってある。

大事にされなきゃ別れたくなるだろ。
当たり前じゃねぇか。

元は他人だぞ?

他人が一緒に住んでるんだ。
嫌になりゃまた他人に戻るだろ。

こんな当たり前のことに気付いてなかった。

 

離婚話になる前、妻はよく

「もう男と女の好きじゃなくて、家族の愛情だよね」

みてぇなこと冗談っぽく言ってた。

「う~ん、まぁね」

なんて流してたけどさ
俺は普通に妻のことが好きだった。

まぁ、付き合いたてみてぇなラブラブさはなかったけどさ
家族としても、一人の女性としても好きっていう感情はあった。

でも恥ずかしいじゃねぇか?
今さら面と向かって好きだよなんて伝えるのもさ。

だからまぁ、好きな気持ちを言葉にして伝えるってことはなかったな。

普通さ、好きな人には優しくするよな?

そう、片想いだったあの頃のようにさ
妻が好きなら、自然と行動と言動に現れるはずだ。

でも俺はそれができなかった。

好きだったのに。

 

俺は妻に好きって気持ちを伝える努力を怠ったってことだ。

好きって気持ちは努力なんかじゃなく、自然に伝わるもんだと思うけどさぁ
俺の場合、天の邪鬼が発動しちゃうから努力が必要なんだよ。

恥ずかしがらずに、言葉で伝える。
行動で伝える。

そういう努力が俺には必要だった。

 

自分の気持ちを素直に伝える。
たったこれだけなのになんで出来なかったんだろうな。

大切なものを失って、初めて気付くって本物のバカ野郎だよ。

 

うちは共働きでさぁ
妻もフルタイムの正社員。

んで、妻の職場っつーのがさぁ
ハイパーエターナルブラック企業なのよ。

文字通り、朝から晩まで働き詰めでさ。

心身共にボロボロ。
かわいそうなくらい疲れ果ててた。

それでも俺がちゃんとケアしてやりゃ、妻の負担も全然違ったと思うよ。
でも精神的に追い詰められてた妻の支えに俺はなってやれなかった。

情けねぇ旦那だよ。

んでな、まぁこんなに働いてるからさ
給料もまぁまぁ貰ってくんのよ。

んで、その妻の給料ってのがな

俺より多いんよ。

この妻より収入がすくねぇってことが、俺の中でずーーーっとコンプレックスだった。

妻より稼げねぇ旦那。

別に女性を下に見てるわけじゃねぇよ。
でもな、少なくとも妻より稼いでいたかった。

小せぇ男のプライドだよ。
ただの見栄だよ。

 

とにかく妻より給料が少ねぇってのが、本当にコンプレックスだったんだ。

妻はキャリアウーマンってタイプじゃねぇし、今すぐ主婦になりたいって言ってた。
まぁ、ブラックすぎる妻の職場にも問題があるんだがな。

当然、旦那の俺としてはそんな妻の願いを叶えたいわけよ。

でも叶えらんねぇ。
なぜなら俺の方が収入が少ねぇからだ。

男のプライドだなんだって言ってもさぁ
現実問題、金がなきゃ話になんねぇ。

子供だっているしな。

うちの家庭は妻の収入に頼らなきゃ回らねぇのよ。

これが俺の中で負い目となって、重くのしかかってたんだ。

そんな中で妻はよく愚痴を吐いてた。

当然だよ。
あんなブラック企業に勤めてんだ。
愚痴のひとつも言いたくならぁな。

俺だって最初は妻の愚痴を親身に聞いてたよ。

でもな

決まって最後の結論は

「仕事やめたい…」

ってなるんだよ。

俺は金より妻の体が心配で

「やめてもいいよ?」

っていうんだよ。

でも返ってくる答えは決まって

「じゃあお金はどうするの?」

だった。

そりゃそうだ。
妻より稼いでねぇのに金はどうすんだって話だよ。

俺はこれを言われると、ぐぅの音もでねぇ。

辞めさせてやりてぇけど、辞めさせてやることができねぇ。

これが情けなくて、悔しくてな。

だからだんだんと妻の愚痴から逃げてた。

愚痴が聞きたくないわけじゃねぇ。
ただ最後に「仕事やめたい」って言われると、なんも言えねぇんだよ。

どうしようもなく、やるせない気持ちになるんだよ。

だから妻の愚痴から逃げてたんだな。

当然、妻からすりゃ自分はこんなに頑張ってるのに、愚痴も聞いてくれないってなるわけだ。

まさに悪循環。

俺が素直に自分の気持ちを話せたらよかったんだろうけどな。
ちっぽけなプライドが邪魔してそれもできなかった。

てんてんさんの奥さんの言葉に、過去の自分がリンクしました。
ああ、奥さんの気持ちがわかる、と思ったのです。

そしててんてんさんの言動は、当時の私の夫にも重なりました。

夫婦のすれ違いの始まり

夫婦のすれ違いは、いつから生まれるのでしょうか。

一緒に暮らし始めてすぐに、生活習慣の違いや家事の分担で揉めるケースがありますね。
親戚付き合いの負担からすれ違うケースもあります。

産後も大きな環境の変化と、肉体的精神的負担が一挙に押し寄せますので、揉める夫婦が少なくありません。

育児は母親の方が向いている。俺ができなくても妻がやるんだから大丈夫だと当事者意識が欠けている夫の話しはよく聞きます。実際は母親も同じく手探りですから、夫は厄介なことから逃げる人間なのだと、少しずつ残念な気持ちが募っていくことも。

共働きの夫婦なら、限りある時間での家事育児で精神的余裕をなくし、衝突することが増えるかもしれません。

戦友であるはずの夫が、負担を強いる存在になっていく(と感じる)ことに、妻は少しずつ心をすり減らします。

何とか理解してもらいたいと、妻は夫にたくさんの言葉を投げかけますが、夫は「面倒」が先に来て取り合わず、妻が次第に感情的になるパターンが少なくないように思います。

それでも夫は「妻さえ我慢してやるべきことをやれば安泰」だと思っているのが透けて見えることがあり、妻は夫からの愛情を感じられず、夫への愛も失っていきます。

離婚一歩手前で持ち直した夫婦の話

夫の気持ちがわからない

私は夫と上手く行かず、離婚危機に陥ったことがあります。

危機は夫の不貞が発覚したことがきっかけでしたが、その数か月前から夫は私や子どもたちをぞんざいに扱い、気持ちのすれ違いを感じていました。

子どものことや世間話でさえまともに話せない関係は、ただただ息苦しかったです。

夫の存在が負担

夫がなぜいつも怒っているのかわからず、機嫌を取ってみたり、でも家事育児を産後の身体で一手に引き受けるのは厳しくイライラが増すなどして、関係は拗れました。

その頃、性生活は夫の希望のタイミングで行われました。単なる性処理の道具でした。
でも私を求めてくれる行為だと思い、断れませんでした。惨めでした。

夫と一緒にいると、精神的肉体的負担が増しました。

話し合いの拒絶

何度か話し合いを持ち掛けました。

なぜそんな態度なのか、私の何が悪いのか等聞きましたが、「不満はない。俺の何が不満なの?」と逆に質問される形で返され、黙るしかありませんでした。

離婚か、結婚生活の継続か

そんな生活が続くと、夫がいないほうが楽に感じられました。
でも別れの決定打になる理由がありません。

私は精神的に不安定な両親の元に育ちましたので、暴力がない夫と別れるのは贅沢だと思いました。
私は家庭運がないのだと結論付けました。

そしてある時、夫の不貞が発覚します。

詳しくはこちらの記事に書いています。

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ブチ切れました。
心底、「こいつは不要」だと思いました。

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夫のいる意味

風俗、キャバ通い、パチンコ中毒、借金(発覚時夫がほぼ返済済み)が発覚したのですが、何より辛かったのは家族を蔑ろにしながら、キャバ嬢と上機嫌でLINEしていたことでした。

「私の話しは聞かずに、よその女と楽しく話をしてるんじゃねぇ」そんな悪態が頭に浮かびます。

色恋をチラつかせた商売にまんまと乗っかり、自分の遺伝子を継いだ子どもと、命がけで産んだ妻を蔑ろにする行為です。

家族への愛がない男は不要。

そんな思考で一杯になりました。

話し合いの姿勢は、引け目があるから?

それまで私が話し合いを持ち掛けても取り合わず、そうすること自体が夫にストレスを与える悪行かのような言い方をされていました。

しかし夫の行為にブチ切れて離婚を強行しようとした私に夫は焦り、一転してぞんざいだった態度を改めて話しを聞くようになりました。
180度態度が変わったのです。

ただ怒った程度だったら、夫はあれほど恐れおののくことはなく、態度も改めなかったかもしれません。

夫が有責で、「悪いことをした」という自覚があったことと、私が離婚以外ないという強行的態度を表したことが夫を変えました。

夫がやらかしてなければ、決定的なことが起こらないまま仮面夫婦になっていたか、よくある「性格の不一致」として離婚していたのでしょう。

離婚は他人事だと思っていた

夫は「妻が離れていくはずがない。離婚なんて俺には関係ない話だと思っていた」と言いました。

それは私が婚約破棄をした時にも、元婚約者から言われた言葉でした。

存在が当たり前になり婚約を破棄

思いやれなくなると別れが来る

夫と出会う前、私は4年半付き合った男性と婚約破棄をしています。

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入籍を前提に同棲を始め、両親の顔合わせも済ませていました。

すると婚約者が態度を一変し、私をぞんざいに扱うようになりました。
話し合いを持ち掛けましたが、「俺のことが好きなんでしょ。なら解決している」といって全く聞く耳を持たず、事態は変わりませんでした。

このままでは仮に結婚したとしても離婚することになると痛感し、別れて家を出ることを話しました。

すると婚約者は焦って指輪を渡して来たり、「俺の親が許さない」とか「お前は俺から離れられないはずだ」と連ねました。
どれも陳腐なものに見えて、失望しかありませんでした。

それまでは希望を持って婚約者を好意的に見られましたが、途端にとてもくだらないものに見えました。

結局私が家を出るその日も、彼は「お前は俺から離れられない。戻ってくるはず」と言いました。
彼に会ったのはそれが最後でした。

別れてから行動を改める

数ヶ月の間は連絡が来ていましたが、取り合いませんでした。

彼は私のSNSをチェックしていたようです。
ある時彼の痕跡に気付いてSNSを覗いてみると、私がどれほど言ってもやろうとしなかったゴミ箱にゴミを入れることを始めとした家事をし、料理も始めたようでした。

そして私がお酒を飲むことをずっと否定し続けていたのに、彼も飲むようになり、わざわざ写真付きでアップしていました。
そこには「いつか彼女が帰って来たときのために」と書かれていました。

私は夫と出会い、スピード婚をしたことを元婚約者が見ているSNSに載せました。

以降、彼がどうしているか知りません。

彼女、妻は離れて行かないと思い込む不思議

好きでたまらなかった彼女であっても、存在が当たり前になると「妻(彼女)は俺を愛している。離れていくわけがない」と安心してしまうケースが少なくないのだと、自身の経験とてんてんさんのブログを読んで感じました。

離れて行かないと思うと、最低限の気遣いを忘れてしまう場合があるのだと思います。

「離婚(別れ)はあり得ること」と忘れないことが、大切な人と対等な関係を築くうえで重要なのではないでしょうか。

男のプライドと格好つけの背景

妻に格好つける

「妻にかっこう悪いところを見せたくなかった」

私が夫と揉めた時に、夫が言った言葉です。

他の人には格好悪いところを見られてもいいけど、妻の前では格好いい自分でいたかったというのです。

驚きました。
格好悪いところなど山ほど見てきましたし、そもそも夫に格好良さを求めていなかったからです。

妻である私の前だからこそ、格好悪い部分や情けない部分を見せてほしいと思っていました。
この点が決定的に食い違っていました。

男はこうあるべきという呪縛

なぜ夫がそんな思いを持っていたのか、暫く考えていきついたのは、「男の先入観」でした。

男は強くあれ。
女を守れ。
しっかり稼げ。
泣くな。
格好悪いところを見せるな。

日本は長く男性社会でした。今でもそうですね。

未だ残る「男はこうあるべき」という先入観が根付いていて、その通りになれない自分に、焦りや苛立ちを感じることがあるのではないでしょうか。

潜在意識と現実の摩擦

妻を立てるだけで「嫁の尻に敷かれてる」とからかわれることがあります。

妻の苗字を継いだり妻の方が稼ぎがよければ、「男として情けない」と言われているような気になってしまうのも、うなずけるのです。

「弱い自分を出して、妻に嫌われたらどうしよう」

そんな臆病な思いが意地を張らせ、素直な気持ちに蓋をしているように感じられました。

これはてんてんさんのブログからも、読み取れます。

潜在意識を打ち破るのは簡単ではありません。
女性が女性らしさを求められるのと同様に、男性にも求められてきたことがあるのです。

男の鎧を破るには

私はほかでもない夫だからこそ、弱い部分を知りたいし、支えたいと思っていました。

夫と大揉めした時、どうせ終わるのだからと捨て身で素直な弱い部分をさらけ出しました。

しかし夫は何かを考えこんだまま、話そうとしません。

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「情けない部分があっていい。私も完璧じゃない。お互いに補って支えあえると思ったから結婚したんだ。弱さを認めて素直な気持ちを言える人が格好いい」と伝えました。

夫は情けないと自称する本音を、するすると話してくれるようになりました。

ここで本音が出て来なければ、離婚は回避できなかったと思います。
本音でじっくりと話すことで、夫の不可解な態度の誤解が解けました。

また、私の言動を夫が誤解して受け取っていたことも分かりました。

長い時間をかけて話し合いを重ねました。
性的なこともさらけ出して話すようになり、愛情も伝えあえるようになって以前よりずっと仲が深まっていきました。

夫が意地を捨てる時

夫婦の対立が勝負となり、意地を張って引くに引けず、素直になれないことがあります。

それは妻側にもあることです。

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本音を引き出す言葉とは

私と夫の場合は夫の有責があったこともあり好転しましたが、それがなかったらいつまでも話し合いができず、良い方向には変わらなかったように思います。

そこでてんてんさんに、「もし別れる前に素直になれたとしたら、どう言われたら意地やプライドを無くせたと思いますか?」と質問をさせてもらいました。

てんてんさんの返答がこちらです。
了承を得て転載します。

「なかなか難しい質問ですw
もしかしたら麒麟(私)さんが言ったように『弱さを認めて素直な気持ちを言える人がかっこいい』って言われたら素直になれたかもしれません。

ただ僕たち夫婦は離婚前に気持ちのこじれがすごく、どっちも素直なれる状態じゃなかったかもしれません。
もう言葉では解決せず、痛みを伴わなければ気付かなかったかもしれません。

痛みとは離婚することですね。

事実、離婚して1人で考えることでわかったことがたくさんありました。
質問の答えになってないかもしれませんが、僕の場合、離婚前に自分の素直な気持ちを話せたのは、離婚を受け入れた時でした。

離婚前は離婚を決心した妻vsなんとかやり直したい俺という構図で、なんとか離婚を回避したくて話し合いを続けてきましたが、妻の気持ちが揺るがないのを目の当たりにして最後には受け入れました。

その瞬間にストンとなにかが変わって、妻に自分の素直な気持ちをスラスラと話したのを覚えています。

恥ずかしさもなく、素直に好きだという気持ちを伝え、自分の至らなさを謝ることができました。
あれはちょっと不思議な感覚でした。
見栄もプライドも離婚を受け入れた瞬間になくなった感覚。

だから僕の場合は言葉というより、やはり「痛み」を伴ってようやく素直になれたんです。」

なるほどと納得しました。

元婚約者と別れた後、ゴミをごみ箱に捨てるようになり、家事をして酒を許容するようになったわけですが、それを見て思ったのは、「私と一緒にいる限り、彼は変わらなかっただろう」という事でした。

痛みから学んだ男の魅力

私と元婚約者は今後相容れることはありませんが、別れから深い学びがあるなら、元妻と新たな関係を築くこともあり得ないことではないと感じました。

それはやはり、てんてんさんの独白がとても魅力的だからです。

痛みを知って至らなさをどこまでも後悔して反省して、妻の気持ちを慮れるようになった男性は、最強だと思うのです。

私が夫と今良好なのも、夫が深く学んで改めてくれたからです。
夫が変わり、私も改めて自分の言動を見直すことができました。

反省し敬うこと、尊重すること

私とてんてんさんとのやり取りの中の、てんてんさんの言葉です。

今回の離婚で僕も言いたい事や不満も山ほどあったけど、それで相手への恨みだけで終わるのか、自分の非を認めて改善していくのかでこれからの自分の人生が大きく変わっていくと思ったんですよね。

私は妻の立場なのでついつい妻側の気持ちを書いてしまいますが、夫側だって言いたいことはたくさんあるんですよね。

夫が妻の意見をすべて受け入れれば解決かといえば、それも違います。
どちらかが我慢し過ぎてしまうと、いつか関係は破綻します。

尊重して話を聞き、受け入れ合っていくほかないんですよね。

離婚で後悔しないために

改めて夫に、「離婚するって揉める前、私の話しを聞かなかった時期があったよね。そんな時、どう言っていたら話してくれたのかな」と聞いてみました。

夫は「いまさら?」という表情をした後、「話を聞かなかったことなんてあったっけ? 覚えてない」と言いました。

マジか。
覚えてないの? 凄いあからさまに嫌がってたのに!!

そういえば女性は長期記憶に長けているそうですよ。特に負の感情の記憶が残るのだとか。
だから過去をやたら蒸し返す妻がいるんですね。あ、それは今の私ですね……。

 

てんてんさんは自身の離婚を記事にする目的をこうつづられています。

文字にすることで客観視できんじゃねぇかな?
自分を見つめ直せんじゃねぇかな?

なんて考えてさぁ
書こうと思った次第でござる。

まぁ、書く理由は100%自分のためなんだけどさぁ
これ見て、救われる奴がいるかもしれねぇじゃん?

別に万人に伝わらなくてもさ
俺と同じ境遇の奴もいるわけよ。

あわよくば離婚回避できる奴がいるかもしれねぇじゃん?

「自分の気持ちの整理がついて、誰かの役に立つ」

一石二鳥じゃねぇか。
ってな感じでよ、書こうと思ったんだわ。

てんてんさんの言葉が、誰かの気づきになることを願います。

 

ありがとうございました。

てんてんのひまつぶし
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