モラハラの思考を元モラハラ加害者が自己分析・夫婦の溝が深まる構造とGADHAの取り組み

夫婦再構築中で元モラハラ夫の「えいなか」さんが、モラハラ男の思考を語った記事を読みました。

とても興味深かったのでご紹介します。

モラハラ夫の思考を、元モラハラ夫が自己分析

紹介するのは、週刊SPA!に掲載された記事です。

元モラハラ夫であった「えいなか」さんが、自身の経験を元にモラハラ夫の思考について語っています。

「妻が先を歩くだけで不機嫌に」モラハラ加害者の無言の“圧”はなぜ生まれるのか(週刊SPA!) – Yahoo!ニュース

記事の抜粋を以下に記します。

モラハラ加害者が使う常套手段「無視」

ある日、妻と楽器の練習をしにカラオケに向かっている時のことでした。

どこかで道路を渡る必要があったので、僕は妻に何か言うでもなく唐突に道路を渡りました。

僕が前を歩いていたので当然妻がついてくると思っていたのですが、妻はそのまま元いた道を歩き続けます。
すぐ渡ってくるだろうと思って自分も歩いていたのですが、妻は振り返りもせずにどんどん歩いていきます。

なんだか置いてけぼりにされたような気がして、次第に「なんでついてこないんだ」「どっかで渡らなきゃいけないんだから、どこで渡ってもいいだろう」「楽器の練習をしたいというから忙しい中で時間を作ったのに…」と怒りが湧いてきました。

結局、一人で歩いているうちに一緒に楽器を練習する気がなくなり、スマホで「今日はもういい。ご飯を食べて帰る」とだけメッセージして近くのご飯屋さんに向かいました。

しばらくして妻がメッセージに気づき、店の中にいる僕を見つけてこう言いました。「どうしたの? なんで急に嫌になったの?」

僕は「別になんでもない、あなたに変わってもらうつもりもないし、もう今日は何か一緒にする気もない。一切話したくない」と言ったきり、何も言われても答えずに無言を続けました。

悔しさや恥ずかしさを認めることができずに、怒ってしまう

大きく2つの問題があることが見て取れたと思います。

1つ目は「怒りよりも先に感じた感情を、自分でうまく理解できていない」ということです。今振り返ってみれば、僕は怒るよりも先に、悲しい・寂しい・不安といった感情にパニックになっていました。

一緒に楽しく歩いていたかったのに、(相手に同意も得ずに勝手に道路を渡っているにも関わらず)ついてきてもらえず、振り向きもしないで歩き続けている背中を見ていると自分が捨てられたような感覚に襲われていたのです。

それを怒りという感情で覆い隠して「ついてこない相手が悪い」と責める気持ちになることで、自分の脆弱な感情、傷つきをごまかしているのです。

2つ目の問題は、上記の問題から生まれます。

自分の脆弱な感情をごまかしているので、素直にお願いすることができず、怒りや不機嫌の感情しか相手に向けることができないため、結果的に建設的な話し合いが全くできないという問題です。

妻にはズバリ「えいなかは、私についてきてほしかったんだよね? でもついてきてもらえなくて嫌だったんでしょう。
それならそう言えば良いのに、どうしてそうやって説明もせずに一方的にメッセージだけするの」と言われました。

それは的を射た指摘でした。

それゆえに、返事をしたくありませんでした。

自分が甘えたワガママを言っていることを突きつけられて、悔しい、恥ずかしいという感情が自分を支配し、ただ黙って壁を見ていました。

自分の弱さを認めていたらどうだったでしょうか。

道路を渡ったあと、すぐついてきてくれなかったときに、声をかけて一緒に歩きたいと言えばよかった。
相手が渡りたくないタイミングだったなら、自分が元いた道に戻ればよかった。

あるいはメッセージをする時に「一緒に歩きたかった」と言えばよかった。
「いきなり渡っちゃってごめん」と一言謝ればよかった。

不機嫌が許されるのは赤ちゃんだけ

妻は「どうせあとで合流するから一緒に歩かなくても良いと思った」と言っていました。

自分が勝手に見捨てられたような感覚、自分を軽んじられたような感覚を持っていただけなのです。

それなのに、自分のニーズ=脆弱さを認められないがために「ついてこないお前が悪い」「普通あの場面だとついてくるだろう」というべき論で自分を守る。その未熟さ愚かさに気づいているから、相手の指摘を無視することによって、愚かさを認めることからさえも逃げようとする。

自分の弱さを認められていれば、その場ですぐ関係を修復し、楽しくカラオケで楽器の練習ができたはずです。
いい週末を過ごせたはずです。

その機会を壊したのは、疑いようもなく自分の「弱さを認められない弱さ」が原因でした。

都合が悪くなると不機嫌や無視で攻撃してくる人間は、自分の言動の不一致を自覚しながら、それによって相手を困らせていることにも薄々気づきながら、相手にケア・配慮・気遣いさせて問題を解消しようとする非常にずるく弱い人間です。

素直に謝らないのは自分の脆弱性、ニーズに気づいていないか、それを認めるのが恥ずかしいことだと考え、それを刺激されたことで相手に攻撃されたと感じる「被害者根性」にあります。

こういう人間は、自分のニーズを認識していないため、満たされて当然と考え、してもらったことに感謝もしません。ニーズを認識していないので、満たされないと怠慢であると喚き、責めてきます。

これが許されるのは赤ちゃんだけです。
そして加害者は赤ちゃんと違って可愛くもありません。よって、パートナーはその関係に疲れ切り、別れを選ぶのです。

モラハラと夫婦関係

えいなかさんの実体験に既視感がありました。

夫に似た態度を取られた経験のある妻は、どれほどいるでしょうか。(モラハラ加害は女性にもありますが、ここでは男性からのモラハラ加害を例にしています)

モラハラで婚約破棄

かつて婚約した男性と、籍を入れる前に同棲を開始した当時の話しです。

同棲していたマンションには、週に何度か彼の母親が訪ねてきました。
特別な用はないのですが、息子を溺愛している母親でしたので、会いたかったのだと思います。

使用済みで空になった洗剤の容器(なぜこれなのか謎)や、タオルなどを差し入れてくれていました。

ある日の夕方、彼から「母親がこれから来る」と聞かされました。
いつ到着する予定なのかはわからないと言われました。

その時私は夕飯を作っていました。

彼は少しして無言でリビングから出ていきました。

すぐに荷物を持ってリビングに入って来たので、義母が持ってきた差し入れだと気づき、「お義母さん来たの? 挨拶しなきゃ」と夕飯の準備の手を止めると、「もう帰ったよ。婚約者であるお前が顔も出さないなんて、親に失礼だろう」と怒り出しました。

「来たならそう言ってくれないと分からない」と言うと、「俺がリビングから出て行ったらそういう事だろう。言わなくてもついてくるのが当たり前だ」と激高され、困惑しました。

ファミリータイプのマンションでしたので、リビングから玄関までは距離がありました。
玄関に辿り着くまでには、手洗いや洗面、他の部屋の入り口がありました。

それを察してついてこいというのは、無理がありました。

婚約者は婚約後に態度が180度変わり、数々のモラハラ行動と話し合いができないことに悩んでいました。

彼は週末は仲間たちと夜通し遊び、仲間を引き連れて帰って来たかと思ったら部屋を閉め切って徹夜マージャンに勤しんでいました。
家の中で顔を合わせても無視。
話しかけても無視され、友人達も彼に習い、私と会話をするのを躊躇っていました。

咎めたわけでもないのに、無視される意味が分かりませんでした。

この一件で益々「この人とはやっていけない」と痛感しました。

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婚約破棄をすることを決めたあと、実母に事前に報告をしました。

両家顔合わせを終えていて、家同士の付き合いが始まっていたからです。

母は珍しく私の味方をしました。

「お父さん(私の父)とそっくりだ。別れないと一生を棒に振り、後悔する。別れなさい」と言いました。てっきり婚約破棄を反対されると思っていた私は、驚きました。

婚約破棄をして家を出た後、元婚約者の母親から私の母に電話がかかってきました。

「なぜ別れたのかわからない」という内容でした。元婚約者は事態を理解していないのか、母親に詳しい話を何もせず「あいつは戻って来るから」としか言わなかったそうです。

母は私が話した通りに、元婚約者の言動を伝えました。

元婚約者の母親は、「息子がわがままなことはわかっていた。夫(婚約者父)には、お前の躾が悪いんだと叱られている」と泣いていたそうです。

その話を聞いて、モラハラが父親から継がれているのだろうと思いました。

結婚生活で夫がモラハラ化するまで

かつて私の夫にもモラハラの傾向が見られたことがありました。

私を思い通りに動かすために、頻繁に無視をしていた時期があったのです。
無視はとても辛かったです。存在を根本から否定されるようなストレスを感じました。

夫のモラハラに加え、不貞やギャンブル、借金などが発覚した際、それまでの我慢が爆発して離婚を突きつけました。

夫は自分がしでかしたことが大したことではないと思っていたようで、私の怒り様に慌てふためきました。

夫は謝り、それまで全く取り合われなかった話し合いに素直に応じるようになりました。

そして夫は大きく変わることになります。

あれから6年が経つ今は、良好な関係を築いています。

夫に私をぞんざいに扱っていた当時の気持ちを聞くと、「そんなことしたっけ?」と記憶があいまいです。

当人には、妻にストレスを与えた自覚が薄いのかもしれないと感じました。

自覚している部分については「俺は子どもだった」と話しました。

モラハラに到る原因

「えいなか」さんが自身を基準に語った「モラハラ男の思考」の中に、

妻にはズバリ「えいなかは、私についてきてほしかったんだよね? でもついてきてもらえなくて嫌だったんでしょう。
それならそう言えば良いのに、どうしてそうやって説明もせずに一方的にメッセージだけするの」と言われました。

それは的を射た指摘でした。

それゆえに、返事をしたくありませんでした。

自分が甘えたワガママを言っていることを突きつけられて、悔しい、恥ずかしいという感情が自分を支配し、ただ黙って壁を見ていました。

という一文があります。

これは再構築前の話し合いの中で、夫が話したことと同じでした。

夫は「妻(私)の言う事が正しいと分かっていた。正しくなれない自分が嫌で、認められなかった」と言いました。

被害者根性=妻のせい

夫は会社の人間関係の問題がストレスになり、ギャンブル中毒に陥って借金を作りました。
不貞もその延長上にありました。

それらを「妻のせいにしていた」と夫は後に語りました。

罪悪感を妻のせいにして自身を正当化するのに加え、えいなかさんの言う「自分の脆弱性を認めるのが恥ずかしいことだと考え、それを刺激されたことで相手に攻撃されたと感じる『被害者根性』」があったのだと思います。

夫婦仲が拗れていたとき、夫に無視されて悲しい日々を送っていましたが、その中でよく感じていたことがあります。

夫の被害者意識!

「可哀想な自分。世の中で一番自分が不幸」とでも思っているような眼や言いぐさでした。

余談ですが、夫の不貞やら何やらが一気に発覚して私が怒り心頭で暴れまわった際、夫に「自分が一番被害者だとでも思ってるんだろう。不幸そうな表情をして家の中を歩きやがって。ふざけるな。被害者ぶるのもいい加減にしろ」とぶつけました。

「二度とあの表情するなよ。また被害者ぶったら離婚するからな」とも言った気が……。

人生で最初で最後の大爆発です。

人はあそこまでキレることができるのです。

恐ろしいですね。(自分のことだけど)

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えいなかさんはモラハラの根本原因を「満たされて当然と考え、してもらったことに感謝をしない。満たされないと怠慢であると喚き、責めてくる。赤ちゃんと同じ思考(要約)」と表現しています。

モラハラの実例を聞いていると、「子どもか!!」と思うことがよくあるので、それと同等ですね。

自分を客観視できていないのです。

モラハラに悩みながら夫婦を続ける妻の苦悩

不倫や借金などの裏切りがなくても、上手く行かずに悩む夫婦が少なくありません。

その根本には夫からの「モラハラ」があることが多いのです。

こちらで紹介している方も、夫のモラハラに悩みながら夫婦生活を続けています。

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☝この中で、男尊女卑の家長制度による夫のプレッシャーがモラハラの一因にあるのではないかと紹介しています。
モラハラの原因は、えいなかさんの言う通り未熟な精神があると思います。
それ以外にも「支配欲」や「家庭を支えている」という自負やプレッシャー、育った環境、男尊女卑の社会意識などが影響しているように思えるのです。
つまりモラハラをする原因は個人により変わり、何重にも合わさって出て来るものではないでしょうか。

モラハラ夫と妻の相乗・夫婦の溝が深まる構造

えいなかさんは反省から、自身の過去の行動を終始非難しています。

しかしこの部分。

僕が前を歩いていたので当然妻がついてくると思っていたのですが、妻はそのまま元いた道を歩き続けます。
すぐ渡ってくるだろうと思って自分も歩いていたのですが、妻は振り返りもせずにどんどん歩いていきます。

妻はわざとついていかなかったんじゃないかと想像しました。

夫と拗れていた時期に、同様の事態がありました。

私は実際に似た状況になった時に、「あーあ。また勝手に行動して、ついてくるのが当たり前だと思ってる。もはや声をかけることもしたくない。面倒」と思ったからです。

私は幼い子どもの手を引き、抱っこもしているのに、夫は振り返らず進んでいくのです。
取り残される孤独を感じました。

妻にはズバリ「えいなかは、私についてきてほしかったんだよね? でもついてきてもらえなくて嫌だったんでしょう。
それならそう言えば良いのに、どうしてそうやって説明もせずに一方的にメッセージだけするの」と言われました。

これは妻が怒りを隠し、自分の行動を正当化するために正論を述べているとも見えます。

夫に従う義務はありませんし発端は妻を尊重しない夫の勝手な行動ですから、妻が悪いというわけではないのですが、妻の静かな反抗がさらに夫の怒りを煽った図ではないでしょうか。(重ねて言いますが、発端は夫の行動ですので、妻を非難する意図はありません)

夫婦の溝が深まっていく構図です。

モラハラを見抜くポイント

えいなかさんの記事には「被害者のためのDV・モラハラを見抜くポイント」として以下のように書かれていました。

相手は謝らない人ですか?

自分の間違いを認め、謝ることができない人は、自分にニーズがあることを認めません。
謝らない人は、感謝もしません。

どちらも「わざわざ言わなくても僕ちゃんのニーズをちゃんと察して満たしてくれなきゃダメ!」という幼稚な考えが背景にあります。
そしてあなたが辛い時でも、あなたをケアしてくれることはないでしょう。

謝らない夫はモラハラ?

確かに夫がモラハラを発動していた時期は、全く謝りませんでした。

私が謝って、その場を収めていました。
家庭内の空気を悪くしたくなかったからです。

それも良くないんですけどね。ではどうしたらよかったのかと聞かれると、喧嘩をし続けるのがよかったのか、確かな答えはありません。

私が経験した最大のモラハラ男は前述した元婚約者です。

モラハラエピソードは事欠きません。

モラハラの片りんは交際時から

サプライズ好きな婚約者主導(当時は婚約前)で、行き先を告げられずにある場所に連れていかれた帰り道のことでした。

婚約者は旅行などの特別な外出時に余裕をなくし、怒り気味になることが多くありました。
その日も帰り道はなぜか不機嫌で、二人の間に会話がないまま電車に乗りました。

往路とは違う道順だったため、途中で乗り換えが必要であることを婚約者だけが把握し、私は知りませんでした。

電車内が混雑すると、婚約者は私とわざと一、二歩離れたところに立ちました。
「あー、嫌な態度だな」と不快に思いながら、窓の外を眺めました。混雑していて目のやり場に困ったからです。

一駅過ぎたところでふと気が付くと、婚約者が電車に乗っていませんでした。

どうやら先ほど停車した駅で、一人で降りたようでした。
駅で空いた扉も婚約者も私の視界から外れていたので、気が付きませんでした。

私は馴染みがない路線でしたし、当時はガラケー時代だったので調べるのに時間がかかり、このまま乗っていていいのか、乗り換えが必要なのかもわからず焦りました。

ターミナル駅で下車して改めて路線を調べようとしたら、婚約者からメールが届きました。

「なんでついてこないんだよ」という怒りのメッセージでした。

つまり「俺について電車を降りなかったのは、お前が悪いんでしょ」と言われているのだと受け取りました。

猛烈に腹が立ちました。

モラハラ男は魚を逃がさないために謝る

「この人とはやっていけない」と思い、婚約者には会わずに自宅に帰ることにしました。

その間何度かメールと電話が着ましたが、電車に乗っていたので出ませんでした。
メールは怒りが収まらず「自宅に帰ります」以外の返信をしませんでした。

すると「なんで無視するんだよ」というメールが届きます。

「私はあなたからどこに行くか、どうやって帰るかも説明されていない。私が聞いたら、『何も知らずについて来てほしいから、言わない』とまであなたは言った。だから信用してついていった。でもあなたは不機嫌で、馴染みのない土地で私に声をかけずに勝手に電車を降りて行った。信用できない。別れたい。少し考えたいから暫く連絡しないで」

と返信すると、怒涛の着信ラッシュが始まりました。

留守電には嗚咽入りで謝るメッセージが、複数入りました。

「もう絶対にしない」と言われ元鞘に戻りましたが、婚約後に前述したモラハラ行動を繰り返され、婚約破棄をして別れに至っています。

つまりモラハラ気質があっても、謝る人は謝るという事です。

婚約するまでは、この一件以外にモラハラを感じたことはありませんでした。

ただ、終始私の意向より自分の希望を優先していましたので、今思うと片りんは見せていたのだと思います。
私は見抜けませんでした。

ちなみに婚約後は一度も謝ることはありませんでした。
「俺のものになった」と安心すると、謝らなくなるのかもしれないですね。

「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティGADHA

えいなかさんはDVやモラハラなどを行う「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティ「GADHA」の代表をされています。

えいなかさんご自身も元モラハラ加害者で、離婚の危機を迎え再構築中だそうです。

具体的には加害の自覚を持ちカウンセリングを受けたり、関連知識を学習して夫婦再構築に活かされています。

GADHA(ガドハ)はGathering Against Doing Harm Againの略で「再び害を及ぼすことに反対する集まり」の意味です。
「悪意のない加害者」が人との関わりを学習するためのコミュニティサービスとして運営されています。
加害当事者が集まるオンラインコミュニティなどを、無料で開催するなどしています。
GADHAサイト抜粋(オンラインコミュニティ頁)
同じ境遇の人が「加害者としての自覚」を持ち、変わっていき、愛のある関係を築けるようになる過程を見ることほど勇気づけられ、学びになることはないと考え、実際の加害行為を徹底的に振り返り学びに変え、再発を防止する取り組み。(要約)
モラハラ被害者にはとても胸に響くサイトとなっていますが、加害意識がない加害側の方に勧めるには、少しハードルが高いサイトです。
「あなたはモラハラだ! このサイトを見ろ!」と言ったら、モラハラ気質の方は逆上するように思います。
加害の自覚を持たせるところから訴えるには、このサイトに誘導するまでにもうワンクッション欲しいところです。
例えばモラハラの夫に愛想を尽かした妻が離婚や別居を求めるなどして、夫が本当に危機感を持った時に見せると響くのではないでしょうか。
難しいですね。
モラハラは大抵自覚がありませんから。

夫婦の亀裂が決定的になる前に

別記事で紹介させていただいた「てんてん」さんは、妻を愛していたけれど言動で表せず、妻に求められて離婚に至った方です。
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てんてんさんがモラハラだったかは別として、妻が愛情を感じられないことが決定的な結果を招くことがあることを、世のモラハラ夫に知っていただきたいです。
えいなかさんは記事の終盤でこう語られています。
「謝りたくない。ケーキとかプレゼントでも買ったり、家事やマッサージでもしてやれば機嫌を治すだろう」などと考え、行動したことはありませんか。
被害者が求めているのは、誤りを認めより良い関係になろうとする努力であって、なあなあにして誤魔化すことではありません。なぜなら、それをしない限り、似た状況で行動を変えるのは被害者になるからです。
それが繰り返されれば、待っているのは蓄積された怒りと「もういい」という諦めです。
関係は「この人は自分のために変わってくれないし、自分もこの人のためにもう変わりたいと思えない」ときに終わります。
てんてんさんも、離婚後の後悔の中でこう語られています。

妻は物じゃねぇ。
俺の所有物じゃねぇんだ。

妻にだって感情はあるし、嫌になることだってある。

大事にされなきゃ別れたくなるだろ。
当たり前じゃねぇか。

元は他人だぞ?

他人が一緒に住んでるんだ。
嫌になりゃまた他人に戻るだろ。

こんな当たり前のことに気付いてなかった。

私は再構築夫婦ですが、今はとても夫の愛情を感じられる生活をしています。

夫婦だから、子どもたちの父親だからではなく、「この人が誰よりも好きで大切」と思える関係を築いています。

夫婦はいい時も悪い時もあるのが普通です。
しかし終わってしまってからでは遅いです。

反省と学びと真摯な態度があれば、再構築は可能だと思います。

夫婦間に溝を感じる。
伴侶に「モラハラだ」と言われたことがある
そんな方は、GADHAを覗いてみてはいかがでしょうか。

 

GADHAのえいなかさんの記事の紹介でした。

 

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