ぎっくり腰で救急搬送、入院の実例と、ぎっくり腰で家庭内事情がバレてしまった男性の不幸な話

突如起こるぎっくり腰をきっかけに、同僚たちに数々の疑念を生んだ、ある男性の不幸な話をお知らせします。

ぎっくり腰で救急搬送、ぎっくり腰で家庭内事情がバレた不幸な話

突然のぎっくり腰

ある会社の男子更衣室で事件は起きました。

40代男性が床に落ちた靴下を取ろうと手を伸ばした途端、グキッ!!と激痛が走り、そのまま体を動かせなくなりました。

その直後に続々と同僚達が入って来ました。
妙な体勢のまま固まっている男性を見た同僚たちは「もしかしてぎっくり腰やっちゃった!?」と、からかいだします。

「痛いー」とか細い声を出し、一向に動かない男性。

見かねた同僚がベンチに寝かせようと手を貸しますが、「痛い痛い痛い!!」と叫ぶばかりで動きません。

事態の深刻さを実感した同僚たちが、4、5人がかりでベンチに横たわらせました。

妻には頼めない

仕事前でしたが、当然仕事をできる状態ではありません。
しかし自力で帰宅することもできません。

「奥さんに迎えに来てもらえば?」と聞かれますが、男性は「妻には頼めない。」と言います。

歩くこともできないので、一人でタクシーで帰宅することもできません。

そのまま安静にしていれば多少動くことができるかもと考え、同僚に鎮痛剤のロキソニンをもらって服用し、数時間ベンチに横たわっていました。

ぎっくり腰経験者の同僚が「痛みは炎症によるものだから冷やすといい」と言い、あて布をして腰を冷やしました。
しかし一向に痛みが治まりません。

お昼休みになりました。 同僚が社内で昼食を摂る中、彼は更衣室のベンチで横になり続けていました。

同僚たちは「日当たりの悪い更衣室で寝続けるのは寂しいだろう。」とベンチごと持ち上げ、男性をオフィス内に運びました。

「痛い! 動かすな!」と絶叫する男性の声が響きますが、同僚たちに助けてもらいながら昼食を何とか食べることができました。

頑なに家族への連絡を拒否

「このまま寝ていてもどうにもならないから、奥さんに迎えに来てもらえるよう電話しようか?」と上司が持ち掛けると、「電話はしないで!」と頑なに拒否します。

彼は結婚して2年ほどで、子どもがいない家庭でした。

「なんでこんな拒否するんだ?」と上司と同僚たちは疑問に思います。
しかし男性の必死さに、誰も突っ込んで聞きませんでした。

あまりの痛がり方に、「別の病気があるかもしれない。どちらにしろこのままにしておくわけにいかない」と、上司が仕事を抜け出して病院に連れて行くことにしました。

同僚たちが手伝っても、歩くことはおろか立つことも身を起こすこともできず、ベンチに寝かせたままではエレベーターに乗れず、社屋を出ることもできませんでした。

仕方なく、「救急車を呼ぼう」と上司の判断で救急要請をすることになりました。

ぎっくり腰で救急車

救急車が到着し、搬送されて行きました。

搬送先は総合病院でした。
何とかレントゲンなどの検査を終えました。

診断はやはりぎっくり腰で、炎症が治まり徐々に回復していくのを待つしかないので、帰宅するように言われます。

しかし男性は依然として横になったまま歩けませんでした。
手洗いに行きたくなっても我慢をしました。

搬送後どうなったかを心配した上司が電話をすると、男性はまだ病院のベンチに横たわっているといいます。

診察を終えてから4時間以上そこに寝続けていました。 「奥さんを呼んで助けてもらえよ」と言っても、「それは無理」と男性が言います。

「なんで。仕事か?」と聞いても、「違う。仕事ではない。でも家には連絡しないでくれ。」を繰り返しました。

電話のやり取りを聞いていた同僚達が皆一様に、「なぜそこまで連絡を拒むのか。これは何か裏があるな」と思います。

ぎっくり腰で入院

仕方なく上司が病院に行き、家に送ることを提案しました。

上司が家に来ることさえ男性は拒んでいましたが、それどころじゃないだろうと言いかけたところで、病院のスタッフが男性に声をかけました。

「通常はぎっくり腰で入院することはありませんが、あまりに動けない状態なので特別に入院を許可します。明日退院してお帰りください。」

男性は非常に喜びました。

痛み止めや尿管などの処置がされ、やっとベッドで横になることができました。

翌日、まだまともに動けないものの、タクシーを呼んで一人で帰宅しました。 その後一週間ほど仕事を休みました。

その間、奥さんが男性の面倒を見ていたのかは誰も知りません……。

家族に頼れない男の噂

「結婚したばかりだよな? 不仲なのかな」
「あいつ自分のこと話さないんだよな。でもあれだけ頑なに拒むっておかしくない?  実は結婚自体が嘘だったりして」

「奥さん外国人だって言ってたよ。」
「店の子? 国に帰られちゃったか?」
「偽装結婚?」

噂は膨らみますが、誰も真相を知りません。
本人が頑なに口を閉ざしているからです。

「本人が言いたくないなら、これ以上追求するのはやめよう。」 と言いながらも、同僚たちはそれぞれに想像を膨らませました。

他人のぎっくり腰話から学んだこと

この一件で分かったことがあります。

・ぎっくり腰で救急車を呼ぶ場合がある
・一般的には対象外だが、入院が可能になることがある
・ぎっくり腰を起こした男性の夫婦関係には、何か問題がある

この男性の話しを聞いて、私は疑問に思いました。

「ぎっくり腰で救急車って呼んでいいの?」

ぎっくり腰で救急車を呼んでいいの?

私はかつて、「救急車を安易に呼んではいけない」と思うあまり、夫を危険な状態に陥いらせたことがあります。

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結論として、救急車を呼ぶべきかそうでないかは「場合によります」

迷った場合は、医療相談窓口に連絡するかこちらを参考にしてください☟

こちらは東京版ですが、救急要請に適しているかどうかにそれほど地域差はないと思われます。
症状をタップして進んで行くと、救急要請が必要かそうでないかの目安が出てきます。

ぎっくり腰で入院することってあるの?

男性は「通常はぎっくり腰で入院することはありませんが特別に」と前置きをされて入院することになりました。

調べてみると、その他の腰痛に比べると頻度が下がるものの、「ぎっくり腰による入院はある」ことがわかりました。

入院は1日から4日程度が一般的です。
ぎっくり腰になると整形外科にかかりますが、入院設備がない個人病院が多く存在します。

物理的に入院ができない場合や、総合病院に転院してまで入院するほどの症状でないことが殆どのため、入院の件数が少なくなっているようです。

ぎっくり腰で安静にし過ぎるのは逆効果

かつては痛みが治まりきるまで安静にしておくように言われていましたが、現在は動くことが推奨されています。

安静にしていることで腰痛と関係が深い「背筋」が衰えてしまい回復に時間がかかることがわかってきたためです。

痛みを記憶しているから、動くのが怖くなりがちですが、適度に動くことが回復に繋がります。

まとめ

冒頭の男性は一週間で職場復帰し顔を出すようになり、様子を見ながら二週間後には元の業務に戻ることができました。

彼の奥さんの正体は、未だに不明です。

「ぎっくり腰で救急搬送、入院の実例と、ぎっくり腰で家庭内事情がバレてしまった男性の不幸な話」でした。

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