サレ妻が他の男に頼る理由

信頼していた夫の不倫が発覚すると、妻の自尊心は著しく傷つきます。

行き場のない妻の悲しみの矛先が「既婚男性」に向かうことがあります。
新たな不倫関係を築き、加害者になってしまうことも……。

そのようなサレ妻の思考について、考察する記事です。

「夫に愛されていない」絶望のあとに縋るもの

サレ妻が既婚男性に縋る

私の夫がサレ妻に縋られたことがありました。

女性の夫の不倫について、相談を持ち掛けられたことから始まりました。
そのうち私の夫を、男として求めるようになります。

その時の詳細を書いた記事☟

結果的に女性は、私の夫ではなく、既婚の元カレと付き合うことになりました。
サレ妻が、サレ妻を作ってしまいました。
私の夫は、「夫婦の修復のために相談に乗っていたのに、意味が分からない」と怒りを顕わにしました。
夫の不倫に悩まされているのに、なぜ既婚男性に迫るのか。
サレ妻がサレ妻を作り、悲しみを連鎖させていいものなのか。
そう疑問を感じるのが当たり前なのでしょうが、私は女性の気持ちが少しわかりました。

既婚男性を選ぶ理由

私と夫はかつて離婚の危機に陥ったことがあります。

夫のパチンコ中毒や風俗、キャバクラ通い、金の問題が発覚し、私が離婚を求めました。

家族を蔑ろにし、自分勝手に振る舞い、他の女性を目当てに店に通うのなら、私は夫に愛されていない、必要とされていないのだと感じました。
夫婦の愛は無償ではありません。
愛のない夫に愛は与えられないと思いました。形だけの夫なら要らなかったのです。
夫は離婚を求められるとは思っていなかったようです。
家族を蔑ろにしている自覚もありませんでした。
驚いて「行動を改めるから離婚しないでくれ」と言いました。
私は怒りに任せて大暴れした挙句、幼い子どもが二人いたこともあり、夫が本当に行動を改めるのか様子を見ることにしました。
夫に怒りをぶつけ、時に暴れながらも話し合いを重ねる日々が続きました。
夫は私や子どもたちを優先して行動するようになっていました。
一緒にいる時は落ち着くようになって行きましたが、夫が出勤していくと途端に虚無感が押し寄せました。
どうして夫は私を裏切ったのか。
他の女がいいのであれば、そちらに行けばいいのに行かない意味が分からない。
私の何がいけなかったのか。
どうすればずっと愛されるのだろう。
信頼していた夫に裏切られ、夫の何を信じていいのかがわからなくなりました。
夫がおかしいのだろうか。
それとも男はみんなこんなもの?
「男」だから「女」だからと決めつけられないのですが、自分とは違う性別の生物の傾向を知りたいと思いました。
そこで私は元カレ二人に連絡を取りました。
束縛が激しい別の彼氏と付き合っていた時に、男友達の連絡先を消され、ブロック処理をされて殆ど連絡が取れなくなっていました。
たまたま連絡がつく中で話しやすい既婚者がその二人でした。
男性としての意見を聞かせてほしいとお願いし、詳細を話しました。
元カレの一人とは、数日の間、数回ずつやり取りをしました。
その元カレは事情があり、風俗を心底嫌っているので、夫の考えとは違いました。
一方の元カレは、奥さんと上手く行っておらず別居中だといって、関係ない話まで連絡してくるようになりました。
私の夫の言動を相談すると、過剰なほど悪く解釈し、煽るように伝えてきているのがわかりました。
その上、お互い離婚して再婚しようと言い出します。
「私は男としての意見を聞きたいだけで、あなたを求めているわけではない!」と腹が立ちました。
☟この人です。私の黒歴史。
☆ 鳩をビービー弾銃で撃つ男・ドン引き男の見本
その上彼の奥さんは出産で里帰り中だとわかります。
ボロクソに言って連絡を絶ちました。
参考になるような、ならないような……。
結局二人からは「夫の気持ちはわからない。俺はそんなことしない」という話ししか聞けませんでした。
ヤバい方の元カレに至っては、「チャンスがあったら不倫する気満々だろう」と腹立たしくて仕方ありませんでした。

サレ妻が他の男に頼る理由

夫の不倫で妻に芽生える浮気願望

浮気をするタイミングや理由は様々ではありますが、男性は「妻の存在に安心して」不倫をする傾向が高いと言われています。
囲った女がいるから、精神的に余裕があるということでしょうか。

対して女性は「夫への不信感が募ると」不倫をすると言われます。

女性は出産で体が弱り、子どもの世話で手一杯となって周囲に気を配れなくなります。
守ってくれるはずの夫が別の女性に目を向けていると、自分や子どもの命が外敵に晒されやすくなるため、「こんな男と共に暮らすのは危険」と判断するのだと解釈しています。

他に、「もっといい男がいるはず」と探しに出てしまうのも自然ということです。
女の不倫は遊びではないというのも、うなずけます。

※理由があれば不倫をしてもいいとは思いません。心境は理解できなくもないという意味です。

夫の不倫後、妻が不倫をしたら夫はどうする

私は、元カレに「お互い離婚して再婚しよう」と言われたことを夫に伝えました。

ただ焦らせたくて言いました。
夫は青ざめて絶句しました。

実際は元カレにブチ切れて暴言を吐いて連絡を絶っていましたが、夫には少しの間黙っていました。

私を惜しみ、後悔すればいいと思いました。
夫を信頼し、愛していた分、憎さ百倍で苛立ちが抑えられませんでした。

サレ妻の混乱と暴走

二人の元カレの意見では納得できず、私はマッチングアプリを登録しました。

もっといろんな男性の話しを聞きたいと思ったのがきっかけでした。

それとは別に、私も浮気をしたら夫と同罪になって、気が晴れるかもしれない。
夫は傷ついて、私の気持ちがわかるかもしれないと想像しました。

夫は不倫ではなく風俗でしたので浮気とみなさない方もいますが、「ビジネスの不貞が許されるなら、私もビジネスとしてやる」と夫に言っていました。

ネット上の付き合いなら、別れる時も後腐れないだろうと考えました。

同時に「そんなことして何になるのか」とも思いました。

「自分を軽んじて、軽薄な付き合いをしたところで気分が晴れるだろうか。自分を嫌いになるだけではないか」
感情がグルグルと渦巻きました。
惨めな気持ちに支配されていて、正常な判断ができていませんでした。

夫と揉めた詳細をプロフィールに書き、話しを聞いてくれる人を募集しました。

会うつもりがないと書いたにも関わらず、メッセージはいくつも届きました。

殆どが体目的と思われるような男性達でしたが、妻が不倫をしていて寂しいという方もチラホラ現れます。

妻の不倫に悩むふりをした、遊び目的の人が多い印象でした。
共通点があれば打ち解けやすく、出会いやすいと考えているのでしょう。

夫の考えが理解できるかと聞くと、皆が口を揃えて「わからない」と言いました。
私が誘いに乗らずに夫の話ばかりするので、下心満載の人はフェードアウトしていきました。

一人、本当に奥さんに不倫されているらしい男性がいました。
奥さんが不倫相手とやり取りをしている様子や、普段のコミュニケーションの話がリアルでした。

男性は子どもと離れるのが嫌で、離婚を諦めていると言いました。
仮面夫婦の状態が数年続いているのだそうです。

互いの話しを聞きあううちに、男性は「俺と君が一緒になっていたら、幸せな家庭になったかもしれない」と言いました。

男性を文字の中でしか知りませんでしたので、一緒になっても上手く行かないだろうと思いました。
いいところしか見せられていない実感がありました。

しかし夫に裏切られた私でも、そんなことを言ってくれる人がいるのだと少し嬉しくもありました。

他の男に頼る理由

信頼していた夫に裏切られると、自分が「裏切られる程度の価値のない人間」だと思ってしまいます。
周囲に知られたら憐れまれて蔑まれるような気にさえなります。
惨めで仕方なくなるのです。

そんな時、自分の「心」を求めてくれる人がいると、安心します。
その人と一緒にいると、価値ある自分になれた気になるのです。

自尊心が傷ついたサレ妻が、不倫相手を求める理由はここにあるように思いました。

それがリップサービスに過ぎなかったり下心からの嘘であっても、自分の価値を証明するものが他にないので、縋りたくなるのかもしれません。

夫が本当に後悔し、反省しているのを感じるようになり、私は罪悪感を感じるようになりました。

一、二週間やり取りをしていた男性に挨拶をして、アプリを削除しました。

「浮気してやる!」という気持ちはあったものの、実際はできませんでした。
会うことも拒否しており、矛盾だらけの行動でした。

自分と同じように夫に傷ついてほしかったけど、傷つけたくないというのも本心でした。

会ったら終わり

夫に不倫された友人が、私と同じような行動を辿りました。

自分が不倫をしたら、夫は傷つくはずだ。
不倫される側になったら、いかに傷つくかがわかるはず。
わからせたい。

そう思い、元カレや男友達に連絡を取ったといいます。

ある元カレが、「妻と上手く行っていない。きみを忘れられなかった」と言いました。

友人の心は一気に揺れました。

かつて自分を振った男が自分の価値を認めていることに、救いを感じました。

この人と一緒になっていたら、夫のように不倫をしなかったかもしれない。
今からでもこの人と一緒になった方が幸せになれるかもしれない。
今の苦しい状態から抜け出したい。
夫ではなく、この人を好きになった方が楽になれる。
このような感情が沸き起こりました。
相反する感情もありました。
本当に妻と不仲なのだろうか。
妻子がいるのに元カノに復縁を迫るなんて、碌な男じゃない。
どいつもこいつも、妻を理由にして男はすぐに浮気をする。
友人の夫は当初、「妻に不満があった」から不倫したと言いました。元カレの言葉に夫が重なりました。
友人も私と同様に、元カレに腹を立てました。
それでも夫の不倫のフラッシュバックの波が押し寄せると、「愛されたい。自分の価値を確認したい。夫に痛い目を見せたい」という思いが沸き起こりました。
元カレに「いつ会える」と連絡してしまいます。
会ってもいいことはない。
会ってはいけない。
わかっていても、どうにでもなってしまえという気持ちが湧き出てきました。
私は最低なことをしている。
いけないことをしているとわかっていながら、誰かに縋りたくて仕方なくなりました。
友人はフラッシュバックで苦しむ中、私に連絡をしてきました。
「元カレと連絡を取っている。好きなわけじゃないのに、会ってはいけないと思いながら、会いたいと思ってしまう」
それを聞いて、私は爆笑しました。
「なんで笑うの?」
麒麟
麒麟
私も同じことした
私は会おうとはしませんでしたが、マッチングアプリまで使いましたから。
「そうなの!? 麒麟さんも一緒!? こんなこと言ったら引かれるかと思ったけど、一緒のことしてるんだね」
友人は安心したようでした。
私と友人は笑いました。
麒麟
麒麟
会うのはダメだよ。
今は普通じゃない
「そうだよね。ダメだよね。会いたいと思っちゃうけど」友人は繰り返しました。
自分と同じ思いをする人を作ってはいけないことを、友人も分かっています。
「誰かに身を委ねても、自分が傷つくだけ。一種の自虐行為なんだと思う」と話すと、「もう既に傷つきまくってるから、これ以上傷つくことはない気がする。でもよくないってわかってる」と友人は言いました。
元カレとは数日の間やり取りを続けたようですが、その後連絡を止めたと聞きました。

頼るべき相手

こういった心境になったことのない方には、ドン引きする話だと思います。

ターゲットになった男性の妻はたまったものじゃありません。

しかし中には、心境としてわかるという方がいるのではないでしょうか。
本当に不倫するか、しないかは大きな違いがあります。

もし今、かつての私や友人のように、誰かに縋りたくなっている方がいたら、自分を大切にしてください。
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