防災教育はそなエリア東京がおすすめ・小学1年~6年生を連れて震災体験学習をした感想

2011年にあった東日本大震災当時、私は横浜市中区に住んでいました。

自宅で震度5強に見舞われたのですが、古い木造賃貸に住んでいたため家が大きく軋みました。揺れに合わせてドア枠と壁に隙間ができるのを目の当たりにし、「崩れるのでは」という恐怖に襲われます。

私は第一子を妊娠中でした。

あれから10年以上の月日が流れて、3人の子を持つ母となりました。第一子が小学六年生、末っ子が一年生です。
今も横浜市に住んでいます。

横浜は海と山がある美しい観光地ですが、同時に土砂崩れや津波などに遭う危険性もあります。

子を持つ親として、子どもに災害教育をどうするべきか常々考えていました。

そんな時に「そなエリア東京」の存在を知りました。
子どもたちの学びになると感じ、行ってきました。

その様子をお知らせします。

そなエリア東京とは

そなエリア東京は東京都江東区にある施設です。

そなエリア東京HP

正式名を「東京臨海広域防災公園」といい、首都直下型地震等の大規模災害発生時に現地対策本部を設置したり、自衛隊や消防の支援部隊等のベースキャンプとなる場所です。

平常時は来場者に防災教育をしたり、関係機関の防災情報交換や、訓練場所として利用されています。
一般来場者がBBQをできるエリアもあります。

私が子どもたちを連れて訪れたのは、そなエリア東京内にある本部棟(災害体験学習施設)です。
災害対策施設は無料で体験することができます。

所在地:東京都江東区有明3丁目8番35号
開園時間:6:00~20:00
災害体験学習施設:9:30~17:00(最終入場16:30)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館。翌日休館)臨時休館日あり
駐車場:なし(団体専用駐車スペースあり)
ゆりかもめ有明駅、またはりんかい線の国際展示場駅から歩いてすぐの場所にあります。

「行ってみようかな」と思った方に一点、注意事項をお伝えします。
そなエリア東京は休みがあります!!

基本は月曜日が休園日ですが、休日が絡むなどして変わることがあります。必ずHPで確認をしてから向かうことをお勧めします。臨時休館日もあります。

私は横浜から車で向かい、付近の有料駐車場に入れて現地に着いて初めて休園日だということに気づき、連れていた子どもたちに大ブーイングを浴びました……。

東京直下72h TOURを体験してみた

私が訪れたのは、8月の下旬の平日でした。

9:30にオープンする災害体験学習施設に、9:35頃に到着しました。

閑散としていたので、もしやまた休館日か? と不安になりましたが、ちゃんと開館日でした。

ロビーには、親子連れや外国人の方がチラホラ見られます。

東京直下72h TOURとは

そなエリア東京の目玉でもある「東京直下72hTOUR」はどこで体験できるのか……と見渡してみると、ロビーに入って左手前方にありました。

「東京直下72hTOUR」は直下型地震が発生したと想定し、その後行政の支援や救助が機能するまでの3日間を自力で過ごすためのシミュレーションができる体験施設です。

災害後の街を再現した特設フロアを、タブレットを持ってクイズに答えて進むことで、災害後の危険や対処を学べるようになっています。

小学4年生以上であれば一人一台のタブレットを借ることができますが、家族や仲間内で一台を借りて皆でクイズに答えることもできます。クイズの内容はタブレットごとや回ごとに変わります。

参加は無料。所用時間は30分程度です。
随時入場ができるわけではなく、1時間に一回程度、40名程度を定員として行われています。

東京直下72h TOUR参加方法

個人客は事前に予約ができませんので、現地に足を運んでINFORMATIONに声をかけて受付をし、開始時間を待ちます。

付近にコインロッカーがあるので、荷物が多い方はそこに預けることもできます。

夏休み中とはいえ平日の朝一番だったからか、私が参加した回は6組程度と少人数でした。
子連れが私を含めて3組と、夫婦らしき男女のカップルが3組です。

東京直下72h TOURの内容

ツアーが始まると、ツアーの目的とタブレット使用方法の説明があります。
外国人の参加者がいる場合は、外国語でも説明されます。(タブレットの言語も選択できるようになっています)

一通り説明が終わると、参加者は目の前にあるエレベータに乗り込みます。
「ショッピングモールで用を済ませ、帰宅しようとエレベータに乗り込んだところで巨大地震に遭う」という想定でツアーが始まります。

私は子どもたちにツアーの内容を知らせずに現地に連れて行きました。その方が実際に災害に遭った時を想像しやすいと思ったからです。しかし小学一年生の末っ子がエレベータに乗り込んだ際に怖がる様子があったため、急遽説明をして「大丈夫だからね」と声をかけました。怖がりな子には前もって話しをしておいた方が良いかもしれません。(怖がらせるような過剰な演出はないのですが)

現地の写真撮影は他の参加者が移り込まないように配慮したり、フラッシュ撮影でなければ可能となっています。

内部はこのように表現されていました。(一部です)

浮き上がったマンホールや崩れた家屋から聴こえる助けを呼ぶ声、余震を知らせる緊急地震速報、転倒対策をした部屋とそうでない部屋の違い等を見ることができます。

子どもたちはどれも真剣に見入っていましたし、クイズにも真剣に答え、クイズ後にタブレットに表示される豆知識的な文章もしっかりと読んでいました。

その後災害時に役立つ簡易トイレや、実際に使われた避難所の囲いと同じもの、避難所に備えられている工具等を見られるフロアに移ります。クイズが全て終わればタブレットを返却し、終了です。

東京直下72h TOUR・参加した小学生の反応

子どもたちの反応はとても良いものでした。

自発的にしっかりと災害対策を考えてもらうには、小学3年生以上くらいからが、より反応が良いかもしれません。小学一年生の末っ子は少々セットに圧倒されているようでした。

それでもこのような経験をすることで記憶に残りやすくなりますので、家族で「災害に遭った時にどうするか」の話しをする際に、説明がしやすくなります。とても良い施設だと感じました。

災害体験学習施設は「東京直下72hTOUR」の他に、津波の高さがわかる実寸大表示や、避難グッズの参考展示、乳幼児やお年寄り、ベジタリアンやペット連れの方が避難する際に持っていた方が良いもの等のパネル展示などがあります。

このあたりは文字を基本とした展示なので子どもは飽きてしまうかと思いましたが、興味を持って読んでいました。末っ子はあまり文字を読んでいなかったものの、どこに行っても言いがちな「飽きた。帰りたい」の声もなく、興味を持って見て回っていました。

終始パネル展示だけなら飽きてしまうかもしれませんが、始めに臨場感のある参加型クイズをしているので興味がひきつけられているのだと思います。

私が個人的に良いなと思った展示がこちらです。

経験者の言葉は何よりも学びがあります。

震災を知らない子どもたちにとっても、「昔、遠い場所で誰かが辛い目にあった震災」ではなく、「自分と同じ、普通の暮らしをしていた人の声」に感じられます。

例えが不謹慎かもしれませんが、信頼できる“口コミ”だと思いました。

そなエリア東京の災害体験学習施設は何を伝えたいかが明確で、経験者の声や学びが一般人目線できちんと表現されていると感じました。

そなエリア東京駐車場情報

そなエリア東京には駐車場がありません。
近隣の駐車場を利用することになります。

最寄りはがん研有明病院の駐車場ですが、そなエリア東京のHPには「がん研有明病院の駐車場は利用できません」と太字で明記されています。がん研の駐車場は患者や見舞い客のためのものであり混雑しやすいため、利用しないようにというメッセージです。

ということで、私が利用したのは東京ビッグサイトの東棟地下駐車場と、有明ガーデンの駐車場でした。

なぜ二か所の駐車場を利用しているかというと、休館日に行ってしまった時と、後日改めて行った日にそれぞれ別の駐車場を利用したからです。切ない……。

この二か所を選んだのは、そなエリアに比較的近く、金額的にも安かったからです。

2023年8月時点
住所:東京都江東区有明3丁目10-1東展示棟
台数:189台
営業時間:8:00~22:00
料金:¥250/30分 一日最大¥2000(当日限り)
空き状況はこちらで見ることができます。
東京ビッグサイトは開催されるイベントにより、駐車場の利用状況が変わりますのでご注意ください。
住所:東京都江東区有明2丁目1-8
台数:1800台
営業時間:24h
料金:¥400/30分 平、休日最大¥3200(入庫後24時間)
特定日料金:¥500/30分 最大料金なし
特定日はこちらのお知らせページで確認できます。
空いていれば、東京ビッグサイト東棟地下駐車場がおすすめです。
東京ビッグサイト東棟地下駐車場入り口

災害体験学習施設の意義

ツアーや展示物の見学を一通り終えるまで、一時間強かかりました。

ロビーに戻ると、中学生か高校生くらいの団体が来ていました。確かに学校の教育の一環で訪れるにはいい場所です。子どもから大人まで年齢を選ばず学べる場所となっていますし、震災を経験していない、或いは記憶が薄い世代ほど学んでほしいです。

地域の子ども会のイベントの一端として訪れるのもいいかもしれませんね。

私は最近、自宅に用意している緊急避難用グッズを見直しました。一年に一度見直すとよいとされていますが、実に5年ぶりのことでした。

非常食の消費期限が近くなっていたので、いくつも買い替えました。今は色んな種類が出ていますが、家族分を揃えようと思うと中々の出費です。

子どもたちが好んでいることもあり、「えいようかん」を多めに買っているのですが、そなエリア東京の展示でチョコバージョンがあることを知りました。わが家の近所のホームセンターでは見たことがありません。

災害体験学習施設のロビーに非常食を取り扱う売店にもチョコバージョンがあったのですが、一箱¥700とちょっとお高め。(ネット通販の方が安く買えるようです)

子どもたちに買ってとせがまれましたが、非常食としてではなく、買ったら即食べられてしまうことが予想できたので購入を躊躇ってしまいました。

「えいようかん」のチョコバージョン食べた方いらっしゃいますか? 感想をお聞かせください。それにより、購入に踏み切るかも!?

 

そなエリア東京の災害体験学習施設でよい体験ができました。気になる方は訪れてみてはいかがでしょうか。

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