事故死者が死を認識するまでの時間・不思議な現象と通夜・葬式の役割

ある職場で、従業員の男性が亡くなりました。

職場の敷地内でトラックを運転中に塀に突っ込み、運転席はぐしゃぐしゃに潰れました。
救急搬送されましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。

これは私の身近で起こった事故です。

その後複数の人が同時に不思議な現象を目撃しました。

それらについて記します。

事故死者が死を認識するまでの時間と不思議な現象

私は亡くなった男性とその奥さんを交えて、酒を飲んだことがありました。

あけっぴろげで豪快な印象のある奥さんは、旦那さんを「優しく、器が大きい男」と褒めていました。

以来、奥さんには何度も、「互いの夫を交えて、また一緒に酒を飲もう」と言われていましたが、私が出産をしたり互いの夫が忙しかったこと、奥さんも仕事がありましたので中々実現しないまま、数年が経ってしまいました。

事故で旦那さんが亡くなった話を聞いたときは驚き、怖くなりました。
そして奥さんのことがたまらなく心配になりました。

しかし連絡は取れませんでした。
互いの夫を経由して連絡を取っていたことがネックとなりました。

知人経由で連絡を取ることもできましたが、事故現場に赴いて現場の確認をしたり、会社と協議をしてその後の話しを進めていると他方から聞いていたので、すぐに連絡をしても邪魔にしかならないとも感じました。

そんな時に、亡くなった旦那さんの職場で起きた不思議な話を、知人経由で聞きました。

「体の死」と「魂の死」は別物である証のように感じました。

それがいつか、奥さんの支えにもなる……かどうかはわかりませんが、亡くなった方の「魂」が近くにあるのだと感じられる話しでしたので、備忘録もかねて残します。

突然の事故死と原因

事故が起こる直前のこと。

職場の広い敷地内にある交差点で、トラック同士が道を譲りあいました。
男性は譲ってくれた相手に手を挙げてトラックを走らせました。

その先にあるカーブに差し掛かると、荷台が傾き横転。
周囲にある構造物をなぎ倒しながら塀に突っ込みました。

深夜に起こった事故でしたが、職場には夜勤番の人間が多数いました。
救急車やパトカーを呼び、職場は騒然とします。

ドライブレコーダーの映像を確認したり司法解剖などで事故原因が探られましたが、これといった原因がわからず、皆が首を傾げました。

・居眠り運転
・過労
・持病
・スピード超過等の運転ミス
・整備不良
・道路状態等の環境要因
・積み荷の偏荷重(積み荷の重さが左右どちらかに偏る状態)

事故現場のその後

トラックは数日の間、現場にそのまま残されました。
公道ではなかったこと、事故原因がわからなかったことから、警察と会社の指示により据え置かれたのです。

同僚たちは、血の跡がついた潰れたトラックを見ながら仕事をすることになりました。

途中、会社の重役や亡くなった男性の妻や子どもたちが現場を訪れました。
家族と親交があった同僚も声をかけることができず、ただ見守る形となりました。

事故から3日が経った晩のことです。

男性と関わりが強かったメンバーが夜勤番でした。
同僚たちは事故後平静を装っていましたが、その実、落ち着かない精神状態でした。

彼ら6人は潰れたトラックを遠目に見ながら、亡くなった男性について話しをしていました。

そして仕事にとりかかろうとした時、皆が同時にトラックの変化に気づき、驚きました。

不思議な現象と通夜・葬式の役割

ぐしゃぐしゃに潰れたトラックのヘッドライトが煌々と光ったのです。

さらに、運転席付近に下から上に向けた小さな光も見えました。まるで運転席に男性が座っていて、傍らに置いたスマートフォンの光が灯っているようでした。

同僚たちは一様に驚きました。

エンジンはかからないはずなのに、事実としてライトがはっきりと灯っています。
周囲に反射させるような光源はありません。

「トラックの何かしらの電気系統がショートしているんじゃないか」「この後発火するのではないか」と同僚たちは心配しました。

どうするべきかと戸惑っているうちに、ライトが消えました。
時間にして、2分程度のことでした。

「え、今の何だったの?」「放っておいて大丈夫なの?」と戸惑う同僚たちの中に、霊感が強い男性がいました。彼は身近な人が亡くなると、姿は見えないけれど気配を感じたり不思議な現象に遭うことが多いため、今回もそれだろうと確信しました。

「突然亡くなると、自分が亡くなったことがわからないことが多い。通夜や葬式はそれを当人に知らせる目的もあるんだよね」と言います。

その後も同僚たちは昼夜問わず二度ほど、同じ現象を目にしました。

二度目からは慣れるのか、「また光ってる。まだそこに居るのかな」「本人もなんで事故になったのか不思議がってるんじゃないの?」と心配されるようになりました。

葬儀と事故原因判明後、見られなくなった不思議な現象

男性が亡くなった晩から5日後に通夜が営まれました。

通夜の晩は同僚の多くが参列したためトラックの様子はわかりませんでしたが、翌日の葬式が行われた時間に再度光ったことが同僚たちによって確認されました。

ほどなくして現場のトラックにブルーシートが巻かれたこともあり、その後光を見る人はいません。

ブルーシートが巻かれた頃、事故の原因が結論付けられました。
明らかな偏荷重が確認されたこと(荷台は海外からの輸送品で会社に責任なし)、加えてカーブにおけるスピード超過の複合的な要因でした。

死後の挨拶と、遺された家族の心

私は親交が深かった祖父を亡くして2~3か月したころ、祖父が夢に出てきたことがあります。

何か別の夢を見ていたのにバチンと遮られて、白い背景の中に祖父が現れ、「じゃ、行くわ」と一言だけ残して、祖父の裏から差し込む光の方向に向かって消えていく、というものでした。

祖父が消えると私はすぐに目を覚ましました。

初めて見るタイプの夢で驚いたことと、妙なリアルさに、「祖父が最後の挨拶をしに来たのだ」と思いました。

祖父を見送って意気消沈していた祖母に話すと、祖母は前のめりになって話しを聞き、「私はずっと会いたいと思っているのに、会いに来てくれない。夢にくらい出てきてもいいのに」と残念がりました。

故人を強く思っている人は夢にも出て来にくいと聞きますので、祖父は祖母の夢には入れなかったのかもしれません。

少し前に読んだ本が興味深かったです。
死後の世界について科学的視点から説いている「死は存在しない」という本です。

関連記事

死について大真面目に語る人をどう思いますか。死とは何か。死後の世界はあるのか。亡くなった人が現世に現れるという、度々聞かれる不思議な現象の正体は何なのか。生きとし生けるものに、生物学的な死は必ず訪れます。しかし“精神の死[…]

魂はやはりあるのでは、と感じますし、身近な人を亡くして辛さから逃れられない人の心の整理にも役立つかもしれません。

 

私の知人には、やはり交通事故で夫を亡くした方がいます。
横断歩道を歩行中に車に轢かれて亡くなりました。

妻は子どもたちが不安にならないよう気丈に振る舞い、通夜と葬式を終えると日常生活に戻り、仕事も続けていました。

しかし半年経った頃に突然布団から起き上がれなくなり、その後鬱状態となって寝たきりの生活となりました。
再度生活ができるようになったのはさらに半年後で、その間地獄のように辛い日々だったといいます。

私がその妻と知り合ったのは旦那さんが亡くなった後でしたが、妻本人と共通の友人が当時の過酷な精神状態を教えてくれました。

私ができることは何でしょう。

私の希望は、今回亡くなった男性の奥さんと連絡を取り、旦那さんの思い出話しなどをしながら酒を飲むことです。
もちろん奥さんが望むなら、です。押しつけてはいけない。

不思議な現象の話しはして良いのでしょうか。それとも、しないほうが良いのでしょうか。
事故現場の話になるので、しないほうが良いのかもしれませんね……。

どうするべきか考えています。

 

関連記事

私が経験した心霊体験で一番怖かったのが、ビジネスホテルの夜のフロントをしていた頃の経験です。おかしなことが起こる部屋があり、そこに入室した女性が体調不良を訴え、救急隊が来るまで同性である私が様子を見に行った時でした。とても嫌な空気で[…]

関連記事

私は霊感がありません。しかし不思議な体験をしたことが何度かあります。これは守護霊の声なのか?と思った例をお知らせします。守護霊が伝える危険の知らせ一番記憶に残っている一件です。二人目の子どもが産まれて程な[…]

関連記事

☟の続きです。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://kirinroom.com/2020/06/14/budget-hotel-at-midnight/ target=][…]

最新情報をチェックしよう!