チック症と共に生きてきた私が、問題なく親になり人生を謳歌している話

突然ですが、私は小学生のころからチック症を発症しています。

おぼろげですが、小学校低学年頃にはあったように記憶しています。

そんな私は普通に成長し、友達を作り、恋をしてお付き合いをして、結婚して子どもがいます。
性別は女性です。

チック症の子どもを持つ保護者は、子どもの将来を不安に思うことがあるようです。
私がチック症と付き合いながら普通に生活していることをお伝えしたところ、「安心した」と言ってもらえたことがありました。

チック症の遍歴と緩解状態についてまとめました。
どなたかの参考になることを願って記します。

チック症とは

チック症とは

突発的で不規則、体の一部の速い動きや発声を繰返す状態が、一定期間継続する障害。
参考Wikipedia
チック症は運動性チックと音声チックに大別されます。
〇 首を振る
〇 頻繁な瞬き
〇 顔をしかめる
〇 咳払いをする
〇 喉を鳴らす
〇 奇声を上げる

チック症の分類

チック症の分類は以下の通りです。

運動チックと音声チックの両方、またはいずれか一方の症状が、4週間以上12カ月未満持続する障害。
運動チックと音声チックどちらか一方の症状が、12カ月以上持続し、3カ月以上持続してチックが消失することがない障害。
多種類の運動チックと、音声チックが1年以上にわたり続く障害。
参考Wikipedia

チック症の原因

チックの原因は生物学的因子、つまり「生まれつきチックの起こりやすい脳の性質」であり、多因子遺伝が考えられています。
「叱られた」、「学校で嫌なことがあった」など、何らかの出来事の後にチック症状が出る場合もありますが、それは原因ではなく、単なるきっかけに過ぎないことが多いと考えられています。(参考

麒麟
麒麟
私はストレスの多い家庭に育ったので、それが原因と想像しています。
家を出てから症状が軽くなりました。

※ストレスと関係なく発症する場合もあります。

チック症の遍歴

小学生時代のチック

私は小学校低学年から高学年まで首を傾け、右肩をあげるチックがありました。
芸人の北野武さんのようなチックです。

母親にチック症と猫背を直すよう注意されていました。
注意されればされるほど、酷くなりました。

好きで体を動かしているわけではありませんでした。
気にすればするほど勝手に体が動きました。

小学校高学年になるころ、チックを直さないと旅行に連れて行かないと言われました。
首と肩のチックに加え、右の瞼から眉毛のあたりをしかめるチックが加わりました。

主には家や、登下校一人でいる時、授業中にチックが出ていた記憶があります。
友人と遊んでいるときは遊びに夢中でしたので、チックが出ていたか記憶がありません。

中学校、高校時代のチック

首と肩のチックがかなり減り、瞼から眉毛のあたりをしかめるチックが主になりました。

首と肩のチックが見た目に派手だったので目立たなくなったのか、母親に指摘されることはなくなりました。

しかし瞼と眉毛のあたりをしかめるチックが頻繁に出るようになっていました。
ほぼ常に続いていました。

右頬をあげて右目を瞑るようなチックもありました。
瞼と眉毛のあたりをしかめるチックが広がったような印象です。

洗面所で歯を磨いているときにも、鏡で顔をしかめる自分の様子がよくわかりました。

瞬きではなく、顔をしかめるチックだったので気づかれにくかったのでしょうか。
気づいていたけど黙っていたのでしょうか。周囲に指摘されることはありませんでした。

彼氏ができても、指摘されませんでした。

大学時代のチック

実家を出て一人暮らしを始めました。

ストレスから解放されたのか、首と肩のチックはほぼなくなりました。

瞼から眉毛のあたりをしかめるチックと、右頬をあげて右目を瞑るチックは残っていましたが、頻度は若干減っていたように思います。
左右の眉をしかめるチックがたまに出るようになっていましたが、日常生活で眉をしかめる人は多いので目立たなかったと思います。

社会人になってからのチック

左右の眉をしかめるチックはほぼなくなり、瞼から眉毛のあたりをしかめるチックと右頬をあげて右目を瞑るチックが残っていました。

加えて、右の小鼻をあげるチックが加わりました。

通勤電車や会議中にチックがよく出ていた記憶があります。
パニック障害が現れた場所と同じです。

一人暮らしの家では、酒を飲みながら顔をしかめていた記憶があります。

しかし一番ひどかったのは中学から高校時代だったように思います。

結婚後から現在のチック

結婚後に徐々に減って行きました。
自覚がありませんでしたので、今思えば減って行ったのではないか、ということです。

瞼から眉毛のあたりをしかめるチックと小鼻をあげるチックは相変わらず残っていますが、頻度は一日に数回程度です。
もしかしたらチックが出ない日も珍しくないように感じています。

気にすると出てしまうので、どれくらい出ていないかの確認はできていません。

小学生の子どもたちは私の動きに敏感なので、顔をしかめるチックに気づかれたことがあります。

「ママ、顔どうしたの?」と聞かれるのです。
「ちょっと気になっただけだよ」とだけ言い、特に説明はしませんでした。

子どもたちが興味を持ってしまうと、私の症状が増えそうな気がしたからです。

子どもの5人~10人に一人は一時的なチック症を発症するそうです。
最も多い年齢は6歳から7歳だとか。(参考

私の3人の子どもたちは今のところ誰もチック症を発症していませんが、意識すると出る可能性もあるかもしれないと考え、急ぐ必要がない限り詳しい説明をするのはもっと成長してからにしようと考えています。

考えすぎでしょうかね。

チック症と生きて

この記事を書くにあたりチックについて記憶を巡らせていると、頻繁に症状が出ました。

気にすると出やすいのは、やはり心が関係しているということなのでしょうか。
不思議です。

私は継続して症状があるので、慢性チック障害にあたると思われます。
しかし特に不便したことはありません。悩んだこともあまりありません。

満員電車で他人と向かい合ったまま耐えなければならないときに、「気づかれたら嫌だな」と思った程度です。

母親と子どもには指摘されたことがありますが、彼氏や夫、友人等に指摘されたことはありません。
夫は私が髪を切ったり染めたりしても2週間くらい経たないと気が付きませんので、まじまじと見ていないのでしょうね。

顔をよく見られるだろう、美人やイケメンだと気づかれやすいかも??
でも美人やイケメンはそれだけでモテますので問題なしです!

私は運動性チックで、大きな動きがあるチックは小学生ころまででしたので、目立ちにくかったのかもしれません。
音声チックはより気になりやすいかも知れませんね。

お子さんのチックに悩まれている保護者の方は、気になってしまうと思いますが、注意をすると悪化します。
気にしないフリは難しいですが、是非温かく見守っていただければと思います。

 

どなたかの参考になりますように。

 

 

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