私の家政夫ナギサさん最終回感想と結婚に求めるもの

「私の家政夫ナギサさん」最終回が2020年9月1日に放送されました。

初回から面白いと話題だった「私の家政夫ナギサさん」は最終回まで面白いまま突き抜けました。

それは主演の多部未華子さんと大森南朋さんの演技が上手かったことはもちろんですが、脚本が上手くまとめられていたことにも起因しています。

初回、男性家政夫に抵抗があった私が、客と家政夫の間柄で男女を意識し出すことにまた若干の抵抗を感じたのですが、それを払拭する面白さがありました。

最終回に込められていたメッセージも含め、ただ感想を述べる記事です。

私の家政夫ナギサさん最終回


最終回前の8話はメイがナギサさんに求婚する場面で終わりました。


ナギサさんを失いたくない理由は

〇 家事をして生活を整えてくれる


が前提にあり、その上

〇 精神的支えをしてくれる

だから離したくないのだと受け取っていました。


家事を仕事にしているからと言って、結婚後の生活で家事をするかどうかは別です。

料理が好きで料理人をしている夫が、自宅では一切料理をしないことも珍しくありません。


お母さんになりたかったナギサさんですので、家庭内でも家事を率先して行う可能性はありますが、それを前提に結婚を求めるのは危険だと感じました。



独身時代や新婚時代に彼を思ってせっせと家事をしてしまった妻が、その後疲れて続けられなくなり、追い詰められたり、彼に手抜きと思われて喧嘩の種になることはよく聞く話です。


“家事をしてくれるから”“精神的支えをしてくれるから”といった条件で結婚するのは、理にかなっているように見えて、想定外の事態に翻弄されやすい側面があります。



最終回でそういった“想定外”が描かれるのかと思いましたが、メイは

〇 新婚なのだから部屋を片付けよう。
〇 すっぴんを見られているけど、リップを塗ろう。
〇 料理が苦手だけどおつまみくらいつくろう。

と努力をしようと考えます。


しかしすぐに、

先は長いんだから無理をしてもすぐに破綻するだけ。

と思い直します。

メイはよくわかってる!!


結婚に張り切ると破綻する


“無理”は結婚生活で夫婦が最初に衝突する原因です。

メイは結婚後変わるであろうナギサさんについて想像を巡らせました。

偉い! 


メイは恋愛経験があまりない割に、結婚生活を迎えるにあたって大事な要素を押さえています。

亭主関白


亭主関白キャラを望まれたナギサさんは、さだまさしさんが歌う「亭主関白」の歌詞を調べます。

俺より先に寝てはいけない
俺より後に起きてもいけない

これを読んでナギサさんは80年代のテレビディレクターのように服を肩に振り上げて亭主関白を表現します。

歌詞の年代に合わせたのでしょうかね。


あっさりメイに「設定を忘れていた。」と言われ亭主関白ごっこが終わります。
気の毒だけど、可愛いナギサさんでした。



因みに亭主関白の歌詞を全て読むと、要望を散々並べながら、「できる範囲で構わないから」と言い、でも「しあわせは二人で育てるものでどちらかが苦労してつくろうものではないはず」と歌われています。(参考

頑張り屋の妻であるほど、奴隷になりかねない危険な歌です。

それなのに最後は「忘れてくれるな、俺の愛する女は生涯お前ただ一人」と愛情が込められていて、

ズルい男だ。

という印象を持ちました。

頑張らせたくない優しさ


新婚生活トライアル中、それまでと変わらない生活ができていることに、メイは疑問を感じます。

ナギサさんは仕事をして、帰宅後も家事という仕事をしている。
私ばかりこれまで通りの生活でズルいよね。
私にできることってなに?
ナギサさんに結婚のメリットあるの?


メイとナギサさんの性別を逆転すると、世の働く女性の多くが結婚に感じることではないでしょうか。

女性が当たり前に働く世の中になり経済的助けが必要なくなってきています。
家事が二人分に増えて助け合えないとなると、結婚するメリットって何なのでしょう?

結婚に求めるもの



経済的不安がない女性が結婚に求めるものは“精神的支え”と“子どもを持つこと”でしょうか。

しかし家事などの生活を助け合えない相手は精神的支えになるどころか、負担になります。



話し合いができず歩み寄りができない場合は、我慢するか見限るかの二択となります。

命がけで子どもを産み、産後もなお変わらない夫は不要、と離婚が増えるのは自然なことです。


女性は仕事も家事も頑張って当たり前と捉えられがちです。
世の男性には、メイの心境に自身を投影してもらいたいものです。

恋は時と共に終わります。


結婚生活に必要なのは、安らぎや生活の助け合いです。

医師ややり手でイケメンの営業マンを振ってでも、生活を想像できて安らぎを感じられる相手を選ぶメイの気持ちはよくわかります。



しかし安らぎだけでは同居人でしかなく、性愛を育むのは難しい場合があります。

性愛を持たない結婚をする方もいますが、双方の同意がないと辛い思いをすることも。



ナギサさんは年齢差による健康不安を打ち明けます。
それをいとも簡単に乗り越えようとするメイに救われます。

互いの存在や言葉が精神的助けになっていることがよくわかります。


実際、子どもがいたら介護と仕事と子育てをすることになるので、メイはかなり苦労すると思いますが、相手が若くてもいつどうなるかわかりませんので、憂いていても仕方ないですね。



その都度話し合って決めようとメイが持ち掛け、気持ちを確かめ合った二人はハグをしました。


微笑ましい!

感想


全9話だったためか、多くのメッセージが詰め込まれた最終回でした。

結婚して何が変わったかわからない。
ただ言えるのは、家に帰るのが楽しみになったこと。


お互いに無理がないのなら、これが一番幸せな姿かもしれないですね。


全てを見られている男性家政夫に性的に見られていたとして、家政夫の片思いであったなら、ちょっと怖い。と言うのが本音です。

しかし大森南朋さん演じるナギサさんならいい!

非常に面白いドラマでした。

特別編


9月8日の特別編では新婚生活で溜まった鬱憤が爆発し、夫婦喧嘩をするそうですよ。

楽しみです!!

☟私の家政夫ナギサさんHP

http://www.tbs.co.jp/WATANAGI_tbs/story/


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