“キュン”はなぜ起こるのか・恋の仕組み

気心の知れた友人が集まれば、「キュンキュンしたい!」という恋の願望が語られることが珍しくありません。


そもそも「キュン」て何なの!?
「キュン」としたくなるのはなぜ?

恋が続かない理由、恋は盲目と言われる理由、恋をすると綺麗になる理由についてお知らせします。

脳科学的恋のメカニズム


人間は動物の一種です。
動物として子孫を反映していく必要があるため、脳には子孫繁栄のための思考が埋め込まれています。

より良い子孫を残そうと最良の遺伝子を探しますが、世界にはたくさんの異性がいるため、全ての人と出会うことができません。

最良の人を求め続けていると、身体的に適正な繁殖時期を逃してしまいます。


手近な中で最良の人を探し子孫を残すために、「ときめき」という脳の錯覚を起こさせ、半ば強引に相手を決めさせるのが「恋」の正体と言われています。(参考:脳科学者 池谷裕二著)

……え、つまりまともな判断していたら、子孫繁栄しにくいということ!?
恋って素敵なものじゃないの?


恋のホルモン・フェニルエチルアミン(PEA)


恋をするとフェニルエチルアミン(PEA)というホルモンが分泌されます。


フェニルエチルアミンは別名PEAと呼ばれ、「恋愛ホルモン」「ときめきホルモン」と呼ばれています。

ドーパミンなど多くのホルモンの分泌を促し、快感と興奮を生み出し、正常な判断を鈍らせる作用があります。

このPEAは、強烈な作用をもたらします。


キュンを引き起こすもの


「ときめき」、つまり「キュン」とする心臓の動きを誘発するのは、以下の交感神経系物質が関係しています。

〇 ドーパミン
〇 ノルアドレナリン
〇 アドレナリン


これらはフェニルエチルアミン(PEA)と作用しあい分泌されます。

ドーパミン


ドーパミンはノンアドレナリン、アドレナリンが生成される前段階のホルモンです。

楽しい、心地よい感情や、意欲、学習能力、運動調節、やる気を起こさせ集中力を高めます。
疲れを感じさせにくくさせるため、「快楽物質」「脳内麻薬」とも呼ばれます。

強い作用があり、過剰に分泌されると、ギャンブルや煙草などの依存症を引き起こすことがあります。

ノルアドレナリン


ノルアドレナリンはアドレナリンが生成される前段階のホルモンです。

興奮すると分泌されるホルモンで、「闘争、逃走反応ホルモン」と呼ばれています。
闘争逃走とは、生命の危機が迫る状況に陥った際に、闘うか逃げるかの極限のストレス反応のことです。

感情を活性化させる働きがあります。

アドレナリン


アドレナリンはノルアドレナリン同様、興奮すると分泌されるホルモンで、「闘争、逃走反応ホルモン」と呼ばれています。

心拍数や血圧をあげるなどの作用があり、「火事場の馬鹿力」を引き起こしたり、痛みを感じないなどの効果をもたらします。

長期的にさらされると身体に悪影響が出ると言われています。

キュンを生み出すまで


フェニルエチルアミン(PEA)により多量に分泌された交感神経系物質は、意思とは関係なく内臓を動かします。
また、血管を圧縮し、血圧を上昇させる働きがあります。

血圧の上昇が心臓に影響を及ぼし、軽い狭心症(一過性のため問題ない)を引き起こします。

それが「キュン」の正体と言われています。

狭心症……。それを快感と思わせてしまうあたり、人間の仕組みってすごい。


恋は盲目と言われる理由


フェニルエチルアミン(PEA)が大量に分泌されると正常な判断ができません。

PEAが作用して分泌された交感神経物質が激しい鼓動を引き起こし、脳が恋と勘違いして「吊り橋効果」や「恋は盲目」状態を引き起こします。

ホルモン怖い! 脳を騙して子孫を残そうとさせないで!!


恋の賞味期限


「恋は盲目」を生み出すフェニルエチルアミン(PEA)の分泌は、3か月から3、4年と言われています。

分泌が終わると、「なんでこんな人を好きだったのか?」と夢から覚めたように気が付くこともあるでしょう。


フェニルエチルアミン(PEA)の作用もありますが、恋とは別の不安から、「依存」を生み出すことがあります。※後述:恋愛依存

昔の彼氏を思い出すと、「なぜ付き合ったのだろう?」と思う人が大多数です。笑
フェニルエチルアミンの作用強すぎです。

正常な判断ができていないから、相手が見えていないんですよね。
恋をするまま突っ走って結婚するのは、本当に勧められません。


恋から愛に変わるには


以下のホルモンの分泌が促されると、恋が愛に変わると言われています。

〇 セロトニン
〇 オキシトシン

セロトニン


セロトニンはノルアドレナリンやドーパミンの働きを抑え、心のバランスを整えます。
心を安定させるとともに、脳の回転をよくし、健康的な生活をもたらします。

オキシトシン


オキシトシンは血圧を安定させ、ストレスの軽減や安定した愛情を生み出す働きがあります。

男性には浮気を抑える効果があると言われ、女性には陣痛を起こしたり、乳腺を収縮させて授乳を促進させる効果があります。

暴走しまくった恋のホルモンを、幸せホルモンが抑えてくれるんですね。


幸せホルモンの増やし方


オキシトシンは意識して増やすことができます。

〇 ハグなどのスキンシップをする
〇 パートナーやそれ以外の人と会話や食事などのコミュニケーションをとる
〇 動物と触れ合う
〇 感動を伴った体験をする
〇 規則正しい睡眠や食生活をする
〇 ストレスの少ない生活をする


幸せホルモンを分泌させるには「恋」という興奮状態だった精神を落ち着かせ、安心できる関係性を築いていく必要があります。

「恋」に振り回されていると必要以上に疑ったり束縛したりして、パートナーに不満を抱かせることが珍しくありません。


フェニルエチルアミン(PEA)の分泌の期間は個人差があり、猛烈な恋に落ちた二人でも、恋から覚めるタイミングは違います。

「恋」の快感が覚めたときに幸せホルモンが分泌されてなければ、パートナーへの不満だけがのこります。

カップルであれば別れに繋がることもありますし、夫婦であれば「不満だらけの夫婦」が誕生してしまいます。

見合い結婚で仲睦まじい夫婦が少なくないのは、冷静に話をするなどを積み重ね、精神的、身体的スキンシップを積み重ねて幸せホルモンを生み出した結果なのかもしれないですね。

私と夫は激しい恋心を抱かないまま結婚しました。

結婚後は夫の仕事上、自然と早寝早起きになり、規則的な生活となりました。
食卓で一緒に長く話しながら酒を飲むことで、ゆっくりと愛が生まれ、育ったように思います。
相性の問題かと思っていたけど、それ以外の作用もあったのかもしれません。

生活を共にするって、愛を育む大切なプロセスなのですね。


恋をしたくなる理由


恋は非日常の高揚感をもたらします。

恋によって引き起こされた精神不安というストレスが、恋の相手との接触によって一時的に解放されます。
開放感が快感となり、日々の刺激となります。


「ドキドキしたい。キュンとしたい。」と思うのは、快感を味わって「刺激を感じて楽しみたい」ということです。


ときめきや刺激は楽しいものですが、依存という中毒性を持つことがあります。

それが恋愛依存症です。



ロンドンの神経生物学者がコカイン中毒と恋愛中の人の脳をMRIでスキャンし、活性化している領域を比べたところ、同様の結果が得られたと報告しています。

☟研究報告

依存症は人間関係の希薄さからくる寂しさが影響しているとも言われています。

☟参考

コカイン中毒と同様の脳になるとは「恋」の力は凄いですね。
そんな快感をもたらしてまで、子孫繁栄に繋げようとしている動物的人間の仕組みがちょっと怖いです。


恋をすると綺麗になる秘密


恋をすると、男性はテストステロンという男性ホルモンが分泌されます。

テストステロンは体を引き締め、男性らしさを高めます。
また競争心を高め、学業やスポーツ、仕事で結果を残しやすくなります。

恋をすると男性も格好良くなるんですね。



対して女性はエストロゲンという女性ホルモンが分泌されます。

エストロゲンは「美容ホルモン」と言われ、バストアップなど女性らしい体を作る効果があり、自律神経を整える働きがあります。

恋をして劇的に綺麗になった友人が数人います。
ホルモンの影響もありますが、「好かれたい。綺麗になりたい!」と努力が相まって、美しくなるのだと思います。

恋は困った部分もあるけど、いいこともありますね。


既婚者の健全な恋


既婚者が「キュン」として非日常を楽しみたいと思うなら、健全なアイドルの追っかけをお勧めします。

経済も回るし、家族を悲しませることもなく、楽しく「キュン」とすることができます。

くれぐれも婚外恋愛はしませんように。

ホルモンの分泌が終わったら、残るのは不幸のみですよ。




楽しい「キュン」ライフを。

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