20代で白髪になったコンプレックスと、偏見

女優、小雪さんの姉の弥生さんが、40代前半で自身のグレイヘアを隠さずファッションとして発信し、反響を得ています。

私の夫は20代中盤でほぼ白髪となりました。
私も20代前半に親族間でショックなことが起こり、それを機に一気に白髪が増え、白髪染めをするようになりました。

私も夫もコンプレックスを抱えて生きてきました。

弥生さんの発信をインターネットで見て、勇気づけられました。とてもきれいなグレイヘアでした。

しかしそのニュースに「白髪はみっともない」「なぜ染めないのか」と多くの方が書き込みをされていました。
好みや感覚は個人の自由なのですが、「みっともない」は非難であり社会的な押しつけでもあり、エゴを感じました。

好きで白髪を増やす人はいません。

私と夫が「若くして白髪」だったために感じてきたストレスについてお知らせします。
若くしてグレイヘアの人がいてもいい、と思っていただけると嬉しいです。

20代中盤で白髪になった夫の話

若いのに白髪があると聞くと、「若白髪」を思い浮かべる方が多いと思います。

若白髪と言えば、黒い髪の毛にたまに混ざる白い髪、といったイメージでしょうか。

しかし夫は20代半ばでほぼ白髪になりました。
黒い髪は襟足に少量混ざる程度です。

私と夫が出会う前でしたので、詳しい流れはわかりません。
わかるのは、そのころ知人に騙されて借金を負ったということです。
私と出会うまでの10年弱の間、夫は返済をし続けていました。結婚後私も協力し完済しています。

白髪に悩み、頻繁に美容院で白髪染めを繰り返しました。

その後私と出会い結婚したことで、コンプレックスが軽減され、白髪染めをやめました。
その時夫は30代半ばでした。

会社の同僚や夫の両親でさえ、夫の白髪に驚きました。
黒染めならぬ、白染めしているの? と聞かれたほどです。

ダウンタウンの松本さんが金髪にしたころでしたので、格好いいね、と言う人もいました。松本さん、ありがとうございます! 笑

そのうちに周囲は慣れていきました。
夫は髪の手入れをしなくてもいいことで、楽になったと言います。

少しして閑静な住宅街に引っ越しをしました。
ご近所は高齢者が多く、白髪の方が多くいます。

白髪だけど顔が若いから、若い人だってすぐにわかったわよ。
後にご近所の奥様方は笑いながら話してくれました。

20代前半で頭頂部が白髪になった私の話

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☝この記事に書きましたが、親とのストレスにより、一気に白髪が増えました。

頭頂部の髪が白い色になって伸びるようになりました。

多少ばらつきを見せながら白くなりだし、私は髪の毛の伸びが早いこともあって、会社の同僚やお客さんに「白髪凄いけど、どうしたの。」と言われるようになります。若白髪で済まされる量ではありませんでした。

白髪を染めないグレイスタイルを格好いいと思っていましたが、頭頂部以外は黒髪でしたので、まだらのように見え、綺麗ではありませんでした。

当時は20代前半でしたので、綺麗に見せたいという思いがありました。
美容師と相談しながら白髪液を調整し、染めました。

30代の美容師が、「俺も白髪が一本生えてショックでしたよ。年ですかね」と話すので、「喧嘩売ってんのか」と談笑することが度々ありました。

私は白髪を腫物のように扱ってほしいわけではありません。
隠すことでもないし、からかわれることでもなく、この美容師のように、普通に話してくれるのが心地いいのです。

個人差がありますが、白髪液であっても白髪は染まりにくく、茶系などの明るい色ではすぐに落ちてしまうことが少なくありません。
私の髪は地毛より黒い色でないと二週間も持たないことがわかり、それを続けました。

白髪を目立たせないようかなり明るい色にしたり、メッシュを入れて白髪が馴染むようにと試行錯誤をしたこともありましたが、美容院代がかさみ、思ったような効果は見られず、いつも残念な気持ちになりました。

結婚し、精神的に安定していくにつれて、頭頂部の白髪は若干減ったように感じます。しかし頭頂部以外にも白髪が目立つようになりました。

元々両親ともにほぼ白髪ですので、遺伝もあるのかもしれません。
今私は30代後半ですが、今は頭全体に白髪染めが必要です。

綺麗なグレイヘアにするにはまだ少し白髪が足りないのです。
40代になり白髪が増えたら、弥生さんのようにグレイヘアにしたいと思っています。

白髪を笑う人

ある日、子どもたちを連れて大きな公園に遊びに行きました。
夫は子どもたちに付き添い、芝滑りのできるエリアにいました。

芝滑りエリアの見学コーナーで待っていた私の横で、若いママ二人が談笑していました。
そして夫を指し、「あのおじいちゃん、頑張って山登ってるんだね。めっちゃ凄くない?」と笑いました。夫の白髪だけを見ておじいさんだと思ったようです。

体格がしっかりしている夫ですが、遠いので間違われるのも仕方ないと思いました。
夫と子どもが芝を滑って近くまで来たとき、私は子どもに声をかけました。「パパと手を繋いで! 他の人が滑ってきて危ないから!」

私の声に反応する子どもと夫の姿を見て、隣にいた若いママ二人はプー!! と噴き出して笑いました。「パパだって。やばくない!?」

何が面白いのか、大爆笑しています。

「何がどうやばいのか言ってみろ」と瞬間的に腹が立ちましたが、私が彼女たちと揉めれば、夫が笑われたことに気づいてしまいます。

聞こえなかったフリをしよう。落ち着け、私。

「楽しんでおいでー!」と子どもと夫に目いっぱい笑顔で手を振りました。

白髪を笑う人に言いたいこと

若くても白髪の人はいます。
産まれた時から白髪の方もいます。

白髪=おじいさん、という認識になっているのは、白髪に悩んでいる人が他人の評価を恐れて染めてきた結果です。

知らないのだから、驚くのは仕方がないのかも知れません。
そういう目があると知っていて、白髪染めをやめた夫を格好いいと思っています。

しかし覚悟のうえで白髪染めをやめたのなら、笑われても仕方ない、というのは違うと思います。

正直、笑われるのは嫌です。
バカにされた気分になりますから。

何が面白かったのか。
意外性?

そのあたり、怒りを抑えてママさんたちに聞くべきだったかもしれません。
それによってできる準備もあるだろうから。

我が家には小学生が二人、幼稚園生が一人います。
今後からかわれることもあるでしょう。子どものために染めることも選択肢にないわけではありません。

しかし、他人と違うから、他人の目を恐れて合わせる、と子どもに教えたくはありません。

夫と三女は難病を持っていて、体に特徴があります。
普通じゃない、人と違う、おかしい、だから笑われてもいい、普通に見せなきゃいけない、そんな偏見に合わせる必要があるのでしょうか。

色んな人がいる、それが普通。それでいい。そんな世の中になってほしいと願います。

黒髪が好きで黒に染めるのならいいのです。
好きでなったわけではない白髪を、からかう人がいるから染める、というのは心が傷つく行為なのです。

今は高齢で出産する人が増えています。親になる年齢に幅があります。
おじいさんの親だから笑う、というのも失礼ですね。

多様性を受け入れる世の中になれば、ストレスが減り、生きやすくなると思います。

若くしてグレイヘアの人がいるんだな。染めてもいいし、染めなくてもいいよね。
そう思っていただけると嬉しいです。

 

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