小学生の娘に「赤ちゃんを産むときってどれくらい痛いの?」と聞かれました。
「痛いなんてもんじゃない」というのが本音ですが、痛みを詳細に伝えすぎても将来「痛いのが嫌だから出産したくない」と思いかねません。
しかし「痛くないよ」というのは嘘ですし、出産のありがたみを感じてほしいという邪な気持ちもあります。
結局は真実のままに伝えることにしました。
出産の痛み
分娩室の戦い
「ママは出産のとき、どれくらい痛かった? どんな風に耐えたの?」
と聞かれたので、
どんな体勢が痛みが少ないかを模索して、
結果的にうつぶせになった
と話しました。
意識をしなくても身体が勝手に空気を吸いますので、ゆっくりと吐き切るのを意識するとよいのだとか。
子宮口全開
分娩室
分娩室で味わう痛みより、陣痛室で味わった痛みの方が強かったように思います。
分娩室に移った時には、「やっと会える!」という期待の方が大きかったです。
しかし私は産後にトラブりやすい体質らしく、その後いろいろありました。
それはこちらの記事に書いています☟
妻の出産の痛み、夫知らず
私が静かに出産をしたため、夫は「痛いんだろうけど、よくわからない」という状態だったようです。
第二子の出産は破水から始まりました。
陣痛室に入った時の話しです。
その時は5分~7分間隔くらいで陣痛が来ていましたが、まだスマホを見られましたし、夫とある程度話ができていました。
すると隣の陣痛室から、別の妊婦さんの叫ぶ声が聴こえました。
痛いーーーー!
痛い痛い!
助けて!」
もうヤダー!!
切って! お腹切って!!」
叫ぶ声の間に、旦那さんらしき声が聴こえます。
「大丈夫。
頑張ろう。
大丈夫」
「大丈夫じゃないわよ!!
痛いの!!!」
「だ、大丈夫。
大丈夫……」
旦那さんは大丈夫しか言葉がないのでしょう。
奥さんの叫びと怒りを受け止めながら耐えているようでした。
夫は「出産て大変なんだね……」と言いました。
大変なのよ
他の妊婦の声を聞いて痛感するとは……。
夫にどれほどの痛みかわからせるためには、叫ぶのも一つの手だなと思いました。
隣の妊婦が分娩室に移ったらしき後も、叫び声が聞こえていました。
そしてフッと静かになりました。
助産師さんに「隣の陣痛室にいた方、産まれたみたいですね?」と聞くと、ニコッと笑顔で答えてくれました。
出産の痛みで死ぬことはない
「赤ちゃん産むとき怖くなかったの?」と娘が聞きました。
初産に挑む前、出産で不安なことはありますか? と助産師に聞かれた時のことを思い出しました。
「出産はすごく痛いけど、アドレナリンが出るから死ぬことはまずないよ」
笑顔でそう言われ、安心したのを覚えています。
命の危機にはアドレナリンが出ますから、やはり大変な事態ということには変わりないですし、出産は今も昔も命がけですので楽観視はできません。
しかし痛みでショック死することはないそうです。よかったよかった。
無痛分娩が“特別”でなくなる世の中に
「そんなに痛いなら、赤ちゃん産みたくない」と娘が言いました。
怖かったら無痛分娩を選んだらいいよ
と話しました。
私が普通分娩を選択したのには、特別な理由があったわけではありませんでした。
普通分娩が主流だった。
無痛分娩の事故が報道されていて怖かった。
無痛分娩は余計に費用がかかる。
そのクリニックが非常に高くて、健診の補助券を使っても毎回五千円以上の出費、検査時には二万五千円以上かかりました。
検診だけで優に10万円を超えていました。
無痛分娩を選択するとさらに15万前後かかりますので、子育てにお金がかかることを考え、できるだけ費用を抑えたいと思いました。
普通分娩でも事故は起こりますから、病院選びを慎重にすれば避けられる可能性もあるのではないかと思います。