ママ友は一度トラブったら終わり?トラブル実体験から考える

「ママ友付き合いは難しい」

そう言われるようになって久しいです。

私は三姉妹を育てる母です。
ママ友というものが初めてできてから、約10年が経ちます。

大きなトラブルに巻き込まれたことはありません。
しかし一度あるママ友に腹を立てたことから、周囲に気を遣わせたことがありました。

その時に感じたのが、「ママ友は一度揉めたら終わり」と多くのママ友が気を使っている現実でした。

トラブル事例

初めてのママ友

長女が0歳の時に初めてのママ友ができました。

その時は「ママ友はちょっと怖いけど、ママ友付き合いを経験してみたい。子どもの遊び相手も欲しい」という複雑な思いがありました。

区の母親学級をきっかけに、複数のママ友ができました。
母親学級の後にそのママさん達と別の親子広場に行ったり、家にお邪魔しておしゃべりをするようになりました。

相手の出方を待つ人もいれば、装わない人もいました。

出会って数年経ち、兄弟を出産する、職場復帰するなどして段々とママ会の出席者が絞られて行きました。

慣れてきたママ友付き合い

数ヶ月ぶりに会おうという話しが持ち上がりました。

次女が小さかったことや、長女が私の手を振り切って走り去ってしまうこと、徒歩でいける範囲に馴染みの店がなかったこと。
自家用車が当時一台しかなく、夫が通勤で使用していて使えなかったことから、買い物に行くのは難しい状況でした。

半月前からママ会の日が決まっていましたが、二日前の夜になって「今回のママ会は、手作りの食事を持ち寄ることに決まった」と参加者全員に伝えられました。

持ち寄りのママ会に焦る

持ち寄りを決めたのは、幹事のママとその近所に住むママ達でした。

ご飯もの、肉料理、その他おかず、デザートの中から好きなものを選んで作ってほしいと言われます。

マズイ。
数日分の家族の食事の材料はあるけれど、ママ会に参加する10人以上(子ども含む)の食事を作れる材料がないと焦りました。

ご飯ものなら、炊き込みご飯を作れる! と思いたち、「ご飯もの作るよ」と伝えると、幹事から「ご飯ものは私が作ることにしたから、別の物を作って」と言われます。

益々困りました。
戸惑っていると、少ししてから幹事から「デザートを作ってほしい」と連絡が来ました。

お菓子作りは苦手だけど、どうにかしようと思います。
「分かった。デザート用意するね」と返信をしました。

時間がありませんでした。
いつ材料を買い物に行こうかと焦りました。

ネットスーパーは利用していましたが、買えるものが限られますし、単価が高いのであまり使いたくありませんでした。

ママ会準備に焦る

前日の夜18時に、いつもより早めに夫が帰宅しました。
長女と次女を夫に任せて、車で翌日持っていくデザートの材料を買いに行きました。

お菓子作りは苦手ですし、何せ時間がなかったので、チョコレートフォンデュを持っていこうと、フルーツや専用のチョコレート、櫛などを買い込みました。

割高なお店でしたし、夫や子どもたちの夕飯を用意しなければならなかったので、ママ会に使う材量のみを買って急いで帰宅しました。

ホッと一息ついたあと、「明日はチョコレートフォンデュの用意を持っていくね」と幹事に確認の連絡をしました。

すると夜22時頃返信がありました。

「デザートも私が作ることにしたから、肉料理にして!」

それを見て、愕然としました。

ストレスになるママ会

……。

スマートフォンを持ったまま無言の私を見て、夫が言いました。

「そんな大変な思いをしてまで、ママ会に参加しなきゃいけないの? ママ会をする家も遠いでしょ。活発な長女と赤ちゃんの次女を抱えて、ご飯持ってバス乗って行くの?」

子どもが小さいと自由に遊びに行くのが難しかったので、ママ会はいい息抜きになっていました。

二週間以上前から企画されていて、普段は弁当を持参する集まりであったママ会が、二日前に持ち寄りに決まり、持っていく物も指定されたうえにいとも簡単に変更されるとは……。

沸々と怒りが湧いてきました。

ふと吹っ切れて、「無理だわ。明日はいくのやめる」と夫に言いました。

ママ会参加を断る

その後幹事に「準備が間に合わないから、今回は参加を見送るね。また今度集まりがあったら声かけてくれると嬉しい」と送信しました。

次女の夜泣きに付き合っていたこともあり、その後は朝までスマホを見ませんでした。

翌朝、幹事のママから「肉がダメなら魚とか別の料理でもいいよ」と返信が来ていました。

それを見て余計に腹が立ちました。

「今回はタイミングが合わなくて、買い出し行けなくて準備できなかったんだ。今度参加させて」と返信をしました。
もう一度「違うおかずでもいい」と連絡が来ましたが、「今回はやめておくね」と返信をしました。

直後にママ会の参加者とは別のママ友から「今日暇? 遊ぼうよ」と連絡が来ました。

「チョコレートフォンデュあるから、うちに来て食べない?」と送信すると「行く行くー!!」とすぐに返信が来ました。

ママ会参加者に心配される

ママ会参加者の一人から「ママ会参加しないんだって? どうしたの。行こうよ」とLINEが来ました。

別のママ会参加者のママからは電話がかかってきました。

「なんで参加しないの。どうしたの? 幹事のママショック受けてたよ。麒麟さんが怒ってるかも知れない、なんでだかわからないって。麒麟さんが怒るなんて、なんかあったの?」どうやら私に連絡をしてきた二人は幹事ママから相談を受けたようでした。

もしかして、大事になってる?

「いやあ、彼女が悪いわけではないんだけど、私が一人で腹を立てちゃってるだけなのよね。今日は無理に参加しても良いことないから、今度参加しようと思うよ。」

そういって顛末を話しました。

「なるほどね。それはキツイね。幹事はママ会を楽しみにしてたから、テンション上がっちゃってただけなんだと思う。麒麟さんが買い物いけない状況とかあんまりわかってないだろうし。私も持ち寄りになったのが急だったから用意がギリギリになったよ」とママ友が言いました。

「幹事が悪気がないのはよくわかってるよ。彼女の性格だから、突っ走っているだけなのも分かってる。私が腹を立てるのも、私の事情があるからってだけで、彼女が悪いわけじゃない。落ち着いたら『急だから腹立っちゃった。ドタキャンしてごめんね』って謝るよ。今日はちょっとダメだわ。腹立った勢いで別の子と約束しちゃった」

ママ友はほっとしたように笑って言いました。「なんだー。よかった。これでもう付き合いが終わっちゃうかと思った」

私は驚きました。
ママ友はデリケートな関係と思われますが、相手によるのだと思います。
表向きの付き合いだけのママ友も居ますが、そうでないママ友も居ます。

「時々すれ違って腹が立つことも友達ならあるかなって思うんだけど、確かに我ながら珍しいかも。今日はちょっと腹立っちゃってるから、許して。そろそろママ会の時間でしょ。今日は忙しいだろうから明日以降に幹事に連絡するよ。」

「了解ー!」ママ友は明るく電話を切りました。
LINEをくれていたママ友にも同様の返信をしました。

ママ友は学校

ママ友とチョコレートフォンデュを食べながら、一部始終を話しました。

「持ち寄り好きな女っているよね。うちは手作り品持ち寄りって言われたら行かない」とママ友は言いました。

このママ友は元ヤンで、料理が得意ではありません。

ママ友は育った環境も性格も全く違う人たちの集まりですので、感覚は人それぞれです。
良いも悪いもなく、単にその事実があるだけでした。

色々な人が集まる学校と同じように、ママ友も人種のるつぼでした。

ママ友と仲直り

夕方、ママ会が終わった後に幹事のママから電話がかかってきました。

「麒麟さんー! ごめんなさい!」と半泣きで話しだしました。
開口一番に謝られて驚きました。私と電話をしたママ友から話しを聞いたようです。

「なんで泣いてるの? 私が勝手に腹立ててドタキャンしたんだから、私がいけなかったんだよ。ごめんね」と謝りました。

幹事のママは張り切り屋で周りが見えなくなるけれど、精神的には繊細な部分を持ち合わせていました。

「むしろ『そんなことで腹立てないでよ。無理なら無理って言えばいいのに』って言われてもおかしくないんだよ、私」と言うと「確かに」と幹事が応え、二人で笑いました。

この一件があってから、以前より二人の距離が縮まりました。

ママ友は難しい、しかし友達だ

私は義務教育時代から大学まで、一人でいても気にならない質でした。
仲の良い友人はいましたが、友人の数は多くなかったように思います。

たくさんの友人を深く知るのは難しいため、浅い付き合いの友人がたくさんいてもあまり意味がないと思っていました。

私は長女を出産後こそママ友が欲しいと思いましたが、その後どうでもよくなり、頑張ってママ友を作ろうとは考えなくなりました。
終始ストレスを抱えるくらいなら、ママ友は不要です。

しかし、「ママ友付き合いは怖いもの」と決めつける必要もないと感じました。

実際私は、ママ友として知り合い、子ども抜きで深い話をする友人が何人もできました。

夫婦のトラブルの話しを聞きあったりと、深い話をする分、心が不安定な時に話をすることもありました。心がすれ違うこともあります。
謝ったり、謝られたりして付き合いを重ねていきます。それで終わることはありません。

一度のトラブルで終わるなら、その程度の関係だった、或いは相性が合わなかっただけだと思います。

私の結論は、「ママ友から本当の友達になることはある」です。

しかし周囲は気を使いますので、その点を忘れてはいけないと感じました。

以上、「ママ友は一度トラブったら終わり? 実体験から考える」でした。

 

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