【大量の棚をDIY】使用金具と木材の調達、取り付け方法・棚板はホームセンターより通販がお勧め

家を新築するにあたり、家のいたる所に棚板をつけました。

私は高校や大学時代に木工作品を作り、仕事は木工や鉄鋼、アクリルなど様々な素材を使用した、大物のディスプレイ関係の仕事をしていました。

大工たちの仕事を見てきたし、ちょっとは知識もあるけど、技術はド素人です。
ド素人が挑んでも、要点さえ掴んでいればある程度の物はできます。

施工した棚の写真と取り付け方法、利用した金具、棚板を仕入れた店をお知らせします。

大量の棚を業者に頼むと見積額はいくらになる?

1,5m×1,4mの小さなパントリーに、棚板を取り付けた場合の見積もりを出してもらいました。

12mm厚のメラミン化粧板加工板が6枚と、金具が見えにくいダボ施工で16万の見積もりでした。高い!

我が家の施工をお願いしたホームメーカーは、非常に丁寧で満足度が高い会社なのですが、オプションが高いのです。

パントリーに限らず、クローゼットや本棚、書斎など多くの場所に棚をつけたいと思っていましたが、ホームメーカに頼んだら総額いくらになるかわかりません。

これは自分で作ってコスト削減に励むしかない! と思い、挑戦することにしました。

棚のDIYは下地が命

壁は通常、約455mmピッチで組まれた桟(間柱)に、石膏ボードが取り付けられ、その上に壁紙を貼って作られています。

石膏ボードは9~12mmの厚みがありますが、脆い材のためビスを打つとぽろぽろと崩れてしまいます。
そのため、間柱を狙ってビスを打たないと、強度が足りず棚が落ちるなどして大変危険です。

間柱が大体どこにあるかは、壁を叩いた音の響きでわかります。
しかし実際にビスを打つとなると、間柱が30mm~50mmの太さしかないため、少し外しただけでビスが効かない、という事態になりかねません。

いかに正確に桟の位置を掴むかが、要となります。

下地の位置を探すアイテム

桟の位置を探し出せるグッズがあります☟

下地センサー

下地の場所をセンサーで探す道具として有名です。
不明瞭で外れる場合が多々あります。

メタルキャッチャー

下地を留めているビスねじの位置を、明確に捉えることができる道具です。
ビスの位置がわかると、桟の位置が自ずとわかります。
大工の話によると、下地センサーよりメタルキャッチャーの方が正確で役に立つといっていました。
しかし壁の中の構造を想像できる人でないと、ちょっと難しいかも知れませんね。

針式下地探し

直接壁に刺して下地を探す針式の下地探しがあります。

私が世話になっている大工さんは、これが一番信用できると話していました。
針を刺すと言っても、釘のように大きな針ではありません。
画鋲より細い針ですので、刺した痕が目立ちません。
これを壁に刺して下地に当たった個所にビスを打てば固定できるので、信用性が高い器具です。
多くの物がマグネット内蔵式になっています。
針を刺した場所に下地があると分かっても、下地を固定している金具がそこにあったら、ビスが入って行かないという事態が起こってしまいます。
しかしマグネットが反応してくれるので、「ここには金具があるな」とわかるという優れものです。

桟を下地にする場合の注意点

桟を探して棚板を取り付ける場合の注意点がこちらです☟
〇 間柱の場所にしか打てないので制約が出る
〇 桟にあらかじめ打たれているビスと同じ位置に、ビスを打つことはできない

予め壁に下地材を仕込む場合

わが家の場合は家の計画時に棚を取り付ける位置を決めていましたので、あらかじめ下地を入れてもらいました。

壁内の石膏ボードに、9mm~12mmの木工合板を貼り付けてもらいます。
この板の貼られているエリアなら、どこに打っても強度が保たれます。

わが家は家中のいたるところに下地を入れてもらいました。
すぐには取り付けなくても、20年先を想像して念のため入れてもらったところもあります。下地を入れるための追加費用も払いました。

それでも棚板をオプションで頼むことを考えたら、安いもんです。

現状棚板を取り付けた場所は、以下の5か所です。

〇 パントリー
〇 リビングクローゼット
〇 二階廊下の本棚二か所
〇 書斎
〇 トイレ
〇 子ども部屋カーテン上

子ども部屋のカーテン上の棚については、以下の記事に詳細を書いています。

窓上に棚をつけ、そこにカーテンレールを着けているので、便利です。

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DIY棚取り付け実例・二階廊下本棚

廊下に取り付けた本棚です。

 

本棚と本棚の間のカーテンは子ども部屋の入り口です。

子ども部屋のクローゼット部分の背面を30cmほど凹ませて、廊下側にスペースを作り本棚を設けました。

棚の支え方・ダボ式とブラケット式

棚板を支える方法に何を選ぶかで、棚板の強度が変わります。

両端で棚板を支えるダボ式と、木板の中腹にブラケットを設けて支えるブラケット式があります。

軽いものを載せる、或いは横幅が狭い場合は、ダボ式がお勧めです。
見た目がスッキリとするので、人気の方式です。

しかし重い物を載せる場合は、棚板を短く厚くして、板の歪みを抑える必要があります。

通常使用するダボは、決して大きいものではありません。
ダボが入っている側板の強度によっても、棚板に載せられる重量が変わってきます。

見た目を重視してダボ式にして、後に棚板が重量に負けて曲がってしまったり、ダボ穴が広がって棚板がぐらつくなどの話を多々聞きます。ご注意ください。
ダボ施工に比べ強度が増しますが、棚板に物を載せる際にブラケットが干渉する特徴があります。

ブラケットがよく見えるので、ダボ式ほどスッキリには見えません。

ブラケットの柱と金具、ビスを用意する必要がありますので、ダボ式よりコストがかかります。
しかしきちんと取り付ければ、丈夫です。
わが家は重い物を載せる予定でしたので、棚板が歪まないことを優先して、ブラケット式を採用しました。

棚板取り付け金具

使った具材はロイヤルのホワイトシリーズです。

圧迫感を感じない金具を選びました。

私が実際に利用した金具がこちらです。

チャンネルサポート

ブラケットを取り付ける棚柱です。

チャンネルサポート用タッピング

チャンネルサポートを壁に取りつけるのに使ったビスです。

1500mmの棚柱一本あたり、4か所程度打ちました。

ブラケット

棚板を支えるブラケットです。

棚板の奥行きを約300mmにしたので、それに収まる250mmの長さにしました。

ブラケットにはいくつか形があります。
ビスが打てないガラス板なども載せることができるもので、ブラケットの先が棚板を落とさないよう上に上がって「受け」の形となっています。
私はできるだけブラケットの存在感を抑えたかったので、ブラケットと棚板をビスで固定するタイプを選びました。

棚板用タッピング

棚板をブラケットに取りつける際に使ったビスです。

棚板を貫通しないよう、長さに注意が必要です。

ブラケットにはビス穴が2か所空いています。
ビスを打たずに棚板を載せただけだと、地震が起きた時に危険です。

わが家は棚を取り付ける場所の左右に壁があり左右から押される心配がないので、ブラケット一本につき一箇所ビス留めしました。

取り付けに使用した工具

金具意外に使用した工具はこちらです。

〇 メジャー(さしがねがあると直角が見られて便利)
〇 マスキングテープ(棚柱を取り付ける場所を壁に記すため。鉛筆でも代用可)
〇 ドライバー(我が家はインパクトドライバー)
〇 水平器(多分、ちゃんと測れていればなくても大丈夫なのだろうけど、大雑把な私は世話になった)

DIY棚取り付け実例・取り付けの様子

取り付け時の様子がこちらです。

当時はブログをやっていませんでしたし、時間が限られている中一人で猛烈な勢いで取り付けていたので、まともな写真がありません。笑

棚柱は傾きと二本の高さが変わらないよう、注意して取り付けました。

マグネット式の水平器を棚柱にくっつけて、傾いていないかを見ながらドライバーでビスを打っていきます。

棚板のサイズの選び方

本棚を取り付ける壁幅は、1370mmでした。

ピッタリ過ぎると壁紙に擦れると思い、幅(W)1360mmの棚板を乗せています。

幅に対する遊びを10mm取りましたが、多かったです。
5mm程度で十分でした。

本棚を取り付ける壁面は、300mmの奥行きがありました。
それに合わせて奥行(D)298mmの棚板にしました。(なぜ数字が細かいかは後述します)

取り付けてから気づいたのですが、チャンネルサポート(棚柱)の奥行き分をすっかり忘れていて、棚板が飛び出てしまいました。素人丸出しのミスです。

幸い人がぶつかることはなかったので、そのまま使用しています。

板の厚みは25mmにしました。

板の材質にもよりますが、1300mmの幅がある場合、板の厚みが18mm程度だとそのうち歪みます。
25mmあれば板の中腹に10kg程度のものが載っても歪みにくいことを、経験から知っていました。

ホームメーカーの見積もりでは12mmのメラミン化粧板でした。

メラミン化粧板は2、3mm程度の薄い素材を木板に貼って作られています。
恐らく見積もりに乗っていた12mm厚は、9mm厚の木板の表裏に化粧板を貼ったものだと思われます。

化粧板は水を弾くので拭き掃除ができますが、素材としては弱いです。
実際にこの仕様の棚板に工具箱を置いたら歪んでしまい、後悔しているお宅を知っています。

靴程度の重みであれば耐えられますが、ペットボトルやレトルト食品、まとまった書類、アシスト自転車の充電器などを乗せると早々に歪むと思われます。

ホームメーカーが生活の細部を想像してくれるとは限りません。
自分たちの生活を想像して、重量や耐久性に対して、素材や取り付け方式を選ぶことをお勧めします。

DIY棚取り付け実例・書斎の本棚とテーブル

小さな書斎に棚板を取り付けました。

書斎には左右、正面の三面に下地が入っています。

☟金物だけを取り付けた状態。

左壁に棚、正面にテーブルを取り付けました。

棚板のサイズは、幅がW1360mm、厚み(H)25mmです。

正面のテーブルはW1360mm×奥行(D)600mm×H25mmの板を使っています。

このテーブルは両脇の壁に角材を打って、乗せているだけです。

両脇が壁なのでズレにくく、板の重さもあるので外れることはありません。

ビスを打って固定することもできますが、将来形を変えるかもしれないと考え、固定していません。

両脇の木材だけで支えているので、板に人が乗ったら割れると思われますが、机として使用するだけなら十分な強度があります。

DIY棚取り付け実例・パントリー

パントリーは一辺が1500mm×1400mmの小さな空間です。
棚板を取り付ける壁の有効寸法は1370mmでした。

二階の本棚と書斎同様にW1360mm×D298mm×H25mmの棚板を使用しています。

素敵なSNSアカウントのように整っておりません。
凄い状態です。荒れています。閲覧注意です。

10kgの米やペットボトル、非常食などを置いていますが、取り付けて3年目の今も歪みはありません。

☟別角度から

脚立のある面は、子どもたちが成長して靴が増えたら、棚を足して靴置きにする予定です。
棚柱だけ取り付けておきました。

☟金物だけを取り付けた状態。

DIY棚取り付け実例・リビングクローゼット

 

このクローゼットの中を一面棚にしています。

家の図面関係や、子どもたちの学校からの手紙、文房具や薬、手当て箱や工具、ストック品を入れています。
三女の病気の手当てグッズなどが、幅を効かせています。

ここもW1360mmの棚板を入れています。
物置なので奥行きを広めにとり、(D)400mm×H25mmにしました。

そのため、棚受けの金具も少し長いものにしています。

足元にある棚だけ、足が当たらないようにW1360×D298mmの棚板を使用しています。

そして、夫のゲーム用デスクもあります。

当初は家のメインテレビでやっていたのですが、ゲーム用モニターの方が反応がいいとかで、急遽新設しました。

奥の棚板の高さに合わせて壁に角材を打ち、板を乗せています。

新設した棚板はホームセンターで購入しました。
25mm厚は高かったので、18mmです。

18mmで両脇しか支えていないので、ちょっと歪んでます。

クローゼットの中にわざわざ棚板を取り付けなくても、スチール棚などで代用できるのでは? と思われる方が多いかも知れませんが、スチール棚の既成品は、必ず支柱があります。物の出し入れの際に、この支柱が邪魔になることが結構あるのです。

スペースに対してぴったりはまる既製品は中々ありません。棚板を取り付ければ入ったものも、支柱や既製品の寸法が合わないことでデッドスペースが生まれることも。

可能であれば、棚板を取り付けることをお勧めします。

棚板をどこで購入するかで、コストがかわる

ホームセンターか、材木店か、通販か

我が家は1360mmの幅の棚板が大量に必要でした。

近所のホームセンターを回りましたが、ほとんどが長辺900mmか1820mmでした。
3600mmの物も多少あるものの、材質や奥行きが希望に合いませんでした。

1360mmの棚板を作るには1820mmの板から切り出すことになります。
460mmの半端が出てもったいない。

コストが嵩むため、悩みました。

また厚みの問題もありました。
ホームセンターで売られている25mm厚の木材は高い!!

材木店にも価格を聞きましたが、ホームセンターと変わらない金額でした。
そしてやはり寸法的に、かなり無駄が出てしまうことがわかりました。

探して探して、行きついたのは通販でした。

無駄のない寸法でコストカット

W4200×D600あるので、W1360×D298が6本取れます。

この板を6枚購入しました。

ホームセンターや材木店の規定サイズと比べ、最もコストが抑えられる選択でした。

木板のカットを注文

大型ですので、カットなしのままの配送はできません。

 

このショップでは、集成材1カットあたり¥180で注文することができます。

1カットあたり、刃の厚みの4mmが削られます。

簡単な手書きの図面に4mm/1カットあたりのノコ刃分を引いた寸法を書き込み、店の問い合わせ欄にあるメールアドレスに添付して送りました。
その際、あまりの木材が必要なのか、処分してほしいのかも記載します。

前述した、棚板の奥行きが298mmと中途半端な寸法だったのは、大きな板をカットする際に刃の厚み分削られるからでした。

大型配送料金

基本は送料無料です。

しかし3辺の合計が1600mmを超える場合は大型商品となるため、個人宅への配送は別途料金となります。

我が家は3辺合計が1600mmを超えるものばかりでした。
個人宅への配送は、別途¥16000かかると電話で連絡をもらいました。(2018年当時。また、居住地により価格は変わると思われます)

別途支払わない場合は、自宅の最寄の配送業者営業所で保管されます。
営業所まで取りに行けば送料無料です。ベース止めと言われる状態ですね。

我が家は送料無料を選び、営業所に取りに行くことにしました。

営業所は24時間稼働していたため、いつでも取りに行くことができました。(深夜は営業所の人員が少ないため、前もって行く時間を伝えておくとスムーズです。)

物量が多い場合は、運搬方法に注意

物量が多かったため、車に乗りきるか微妙でした。
子どもたちを留守番させなければならないことや、非常に重くなることもあり、夫が一人で取りに行ってくれました。

どれだけ注文したかイマイチわかっていなかった夫は、帰宅後、

「こんな物量、女性一人では到底積み切らない。車に何とか積み込めたけど、本当に大変だった。これなら¥16000払って届けてもらった方が安い」

と少々お怒りでした。

相当大変だった様子。
大量に注文した場合は、数人で取りに行くことをお勧めします。

棚板をまとめて買うなら通販がおすすめ

家で開梱するにも、ものすごい物量でした。

木材が痛まないよう、綺麗に梱包されていました。
カットするときのやり取りも、送料について連絡をしてくれた時も、非常に丁寧なショップでした。

当方は横浜で店は九州ですが、九州から送ってもらった方が断然安く済みます。
送料に追加で¥16000を払ったとしても、通販の方が安かったです。

以上、我が家の棚のDIYでした。

 

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