産後ケア施設の内容と金額【横浜と全国の施設】

橋本マナミさんが第一子を出産し、産後ケア施設でのケアに感謝の意を表明しました。

産後ケア施設とはどういうものなのか、実際の施設の紹介と、金額についてお知らせします。

産後ケア施設とは

産後のお母さんと赤ちゃんのケアや育児方法を学ぶ場として設けられた施設です。

公的支援を受けて低額で利用できる施設

全額自費で利用する施設

二種があります。

公的支援のある施設について

「母子保健法の一部を改正する法律」(令和元年法律第69号)が、令和元年12月6日付で公布されました。

それにより産後サポート事業について以下の規定がされました。

【対象者】

〇 出産後の身体的な不調や回復の遅れがあり、休養の必要がある者
〇 出産後の健康管理について、保健指導の必要がある者
〇 授乳が困難である者
〇 産婦健康診査を実施した病院、診療所又は助産所で身体的ケアが必要と認められる者
〇 出産後の心理的な不調があり、身近に相談できる者がいない者
〇 産婦健康診査で実施したエジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)の結果等により心理的ケアが必要と認められる者
〇 育児について、保健指導(育児指導)の必要がある者
〇 身体的・心理的不調、育児不安以外に、特に社会的支援の必要がある者
〇 家族等からの十分な育児、家事等の支援が受けられない者
〇 妊娠したことを本人及びパートナー、家族が心から喜び、出産を待ち望んでいた状態でないなど妊娠・出産に肯定的でない者
〇 多児
〇 地域の保健、医療、福祉、教育機関等の情報から支援が必要と認める者
〇 初産婦、経産婦については問わない。

【対象時期】

出産直後から4か月頃までの時期が対象の目安となるが、母子の状況、地域におけるニーズや社会資源等の状況を踏まえ市区町村において判断する。

病院、診療所、助産所、自治体が設置する場所(保健センター等)又は対象者の居宅において、母親の身体的回復と心理的な安定を促進するとともに、母親自身がセルフケア能力を育み母子とその家族が、健やかな育児ができるよう支援する。

【事業の種類・実施方法】

〇 宿泊型
〇 デイサービス型(個別型・集団型)
〇 アウトリーチ型(自宅訪問)

上記について市町村において支援の体制を整えるよう、努力義務が課せられました。

これによってできたのが産後母子ケア事業です。

横浜市の例

私の住む横浜市では下記施設を利用できる取り組みがされています。

サービス名称利用時間等利用料金
母子デイケア
(通い型)
1日 9時~17時(8時間)
(昼食付)
1日 2,000円
母子ショートステイ
(宿泊型)
1泊2日から 9時~翌19時
(昼食(2回)・夕食・朝食付)
1泊2日 6,000円
(その後1日追加ごとに3,000円追加)

※デイケア・ショートステイ共に7日間まで。
(利用日数は産後の援助の必要性を踏まえ、区福祉保健センター長が決定)

https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/oyakokenko/ninshin/sangoboshikea.html

利用には条件があります。

産後4か月未満のお母さんと赤ちゃんが対象です。
利用にあたっては、事前にお住いの区役所の保健師や助産師が家庭訪問等でご心配なことを伺ったうえで、利用の可否を判断します。
〇 横浜市民の方
〇 育児不安などから自宅での育児に支障がある方
〇 家族などから産後の支援が受けられない方
〇 サービス利用時に母子ともに治療中の疾患がない方(※)
※利用施設が病院の場合は、通院服薬を受けていても利用できる場合があります。お母さんと赤ちゃんの状況により、利用できない場合もありますが、お住まいの区福祉保健センターこども家庭支援課へご相談ください。

利用できる施設は横浜市が委託している病院、助産院です。詳しくは上記横浜市HPをご参照下さい。

東條ウィメンズホスピタル利用例

横浜市の産後ケア委託事業者となっている東條ウィメンズホスピタル(2020.7.14現在)を例にケアの内容をお知らせします。

東條ウィメンズホスピタルは自費で利用できる独自の産後ケアコースを設けています☟

 リフレッシュステイメディケアステイ
料金   ¥35,000 (税込) ¥56,000 (税込)
概要産後ケアを行うことにより、
育児不安や産後の疲労を解消して、  
体力・気力を充実させる
適切な育児指導や授乳指導と共に、  
産科・小児科医師による診察や
医療支援を受ける

独自のケアコースでは、日中の赤ちゃんの預かりや、お母さんの外出も可能です。
有料にてアロママッサージを受けることもできます。


上記とは別に、横浜市が窓口となった産後ケア事業としての利用が可能です。

 母子デイケア母子ショートステイ
利用時間   9:00〜17:00 (8時間)     1泊2日 / 9:00〜19:00 (翌日)
食事昼食付き昼食(2回)、夕食・朝食付き
利用料金¥2,000¥6,000 (その後、1日ごとに¥3,000追加)

産後ケア事業の利用者で、市民税非課税世帯及び生活保護世帯は、利用料金が免除されます。

金額に大きな差があるのがわかります。

「家族から支援を受けることができない」などの理由で育児に不安がある方を対象に、お母さんの心身のケアの支援や赤ちゃんのケアのサポートを行うとしています。

自費の産後ケアと産後ケア事業とは内容が異なる可能性があります。
詳しくは利用を希望する施設にお問い合わせください。

全額自費の産後ケア施設

全国に市区町村を通さず、自費で利用できる産後ケア施設があります。

横浜市では下記施設があります。

めぐみ助産院横浜市鶴見区  一泊三食付き¥30000 
とわ助産院横浜市鶴見区一日¥30000×日数 
みやした助産院横浜市南区一泊二日¥60000 
東條ウィメンズホスピタル横浜市南区一泊二日¥35000~ 
山本助産院横浜市金沢区一泊二日¥60000 
みどり助産院横浜市緑区一泊二日¥60000 
豊倉助産院横浜市泉区一泊二日¥60000 
エンジェルバースやまかた助産院横浜市緑区一泊二日¥60000 
小川クリニック横浜市戸塚区一泊三食付き¥13000~産後の入院延長
のみ対応

その他全国の施設については各市町村のHP、またはこちらのサイトを参考にご確認ください。☟他サイトURL

https://sanjokunyuin.com/list/

まとめ

自費利用は高いですね。


私は産後ハイになったタイプでしたが、それでも子育ては絶対に一人では無理と思いましたし、産後4か月頃にそれまでの疲れが出て、ガクッとテンションが落ちた記憶があります。

横浜市では産後4か月頃までが対象となっているので、今後拡充してくれることを期待します。

産後精神的に追い詰められ、泣きながら区役所に電話して、話しを聞いてもらったというママ友が数人います。

産後心身ともに追い詰められることは決して珍しいことではありません。
むしろ問題なく過ごせた人の方が珍しいでしょう。


夫やパートナーとの関係も変わりますので、手探りの赤ちゃんの世話と共に、コミュニケーションの問題が起きていることも少なくありません。

決して一人で頑張ろうとせず、借りられる手は全て借りるつもりでいることが大切です。

辛くなったらまず相談!
そしてこういった産後ケア施設を利用することをお勧めします。

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