子育てのストレスの原因は夫!?育てるのではなく甘える勧め

子育てのイライラやストレス 原因は!?

痛みに耐え抜き命がけで出産した後に待っているのは、手探りの子育てでした。

おむつは替えたばかりだしお腹いっぱいなはずなのに、泣き続ける赤ちゃん。
トイレに行くのも会陰切開を縫合した傷に染みるのが怖いし、赤ちゃんの様子が心配でストレス。
昼夜問わず続く世話で寝不足。
乳児湿疹やおむつかぶれが心配だったり、母乳の出が良くなかったり、母子ともに授乳に不慣れだから乳頭が切れていたいけど歯を食いしばって授乳したり、乳腺炎になったり、ホルモンの激動で情緒不安定になったりと、とにかく痛いし辛い産後。

それでも幼い命を守るべく、無防備な赤ちゃんに正面から向き合い、子育てスキルを上げていくわけです。

やっと育児に慣れたころ二人目が産まれ、上の子の赤ちゃん返りや赤ちゃんの個性によって勝手の違いに戸惑い、てんやわんやで家事や育児が中途半端になることも。

夫は子どもを可愛がるけど、おむつ替えや泣いたときなど面倒なことは「ママじゃないとダメだって」と子どもを寄こそうとするし、こっちはご飯の準備や洗濯物や掃除が溜まっているし、家事を手伝ってと言えば仕事で疲れているのにとイヤイヤ動いているのがわかるしで、ムカムカと腹の虫が騒ぎ出します。

全治6ヶ月と言われる産後の重症の身体に鞭打って世話をしているというのに、運命共同体であるはずの夫が私に死ぬほど働けと言っている……ように感じる。

要領よくこなせない私がいけないの?

夫よ、お前の子供だぞ。
他人事なその態度はなぜなんだ!? 


気持ちのはけ口を探してインターネットを覗くけど、夫を褒めて育てろという指南書で溢れています。

夫は妻が育てる生物だったの!? へ、へー。妻は自分で仕事を探して育つほかないのですがね。
男を甘やかし過ぎじゃない?

子供の命を守る使命と孤独感で一杯の母胎に追い打ちをかけます。

世の中には初めから子育てや家事に協力的な夫がいるのに、私の夫は違う。結婚する相手を間違えたのだろうか。それとも私が耐えるべきなのか? 仕事を辞めたばかりだし、無職だから産後も一人で頑張るべきなの? モヤモヤモヤ。

これは私や後に知り合うママ友が実際に感じたことです。

私の場合は一人目の子がよく泣き、体力があるために泣きつかれて寝ることはなく、授乳で口を塞いでいるとき以外はずっと泣いていました。
抱っこをし続け、授乳回数も一時間おきにしていました。
育児本は全く役に立ちませんでした。

あまりによく泣くので小児科で相談したのですが、体重はよく増えているし肌のかぶれもなかったため、性格でしょうと言われました。
性格と言われたら、解決のしようがありません。

夫は子どもを可愛いと思う反面、泣き止むことのない子どもにどう対処したらいいかわからなかったようです。
当時私は仕事を辞めて専業主婦でしたので、夫を休ませなければいけないと考えていました。

深夜一時間から二時間おきに泣く子どもを抱っこして別室に移り、部屋の中をぐるぐると回り歩いていました。
昼間も泣き続けるので、生後半年頃、疲労は限界に達していました。

それでも夫は、子育てって大変だね。いつもありがとう。と言ってくれる人でしたので、わかってくれていると感じて、それを励みに頑張っていました。
よい妻、良い母になりたいと思っていました。

産後の夫婦は高確率で揉める

そのころできたママ友達の夫は、母親なら子どもの面倒を一人で見て、家事を完璧にするのが当たり前と口にする人で、頻繁に大喧嘩をしていました。

別のママ友は子どもが0歳のうちに心のすれ違いが増え、怒りのぶつけ合いが続き離婚しました。

世の中にはいろいろな人がいるものだと思っていたある時期から、頻繁に大喧嘩していたママ友の夫が、超がつくほどの子煩悩に変身しました。
ダークヒーローから正義のヒーローへと、見事な変身っぷりに驚いていると、ママ友がきっかけをこっそり教えてくれました。

夫は育てるものではない。甘えて頼ればいい。

ママ友の子はよく風邪を引きました。
その度に病院に連れて行き、インターネットで体を強くする方法を探していました。
不安が積もりどうにもならなくなった時、また夫と喧嘩になりました。普段威勢のよいママ友も、その時には怒りより悲しみが溢れ、泣きながら「助けてほしい」と頭を下げたと言います。

すると夫の中で何かが弾けたのでしょう。
光り輝く子煩悩パパが誕生しました。

それから八年が経った今も子煩悩を貫いており、二人目も誕生しました。
ママ友が出かけるときは進んで子守をする素敵なパパです。たまに派手な喧嘩をしますが、仲良し夫婦です。

一方私は二人目が産まれ、一人目と違い育児本通りに進む子育てに驚いていました。
しかし一人目が赤ちゃん返りをし、盛大な反抗に耐える日々がスタートしました。

夫とじっくり話ができる時間がなくなり、すれ違いが増え、夫はパチンコへ通うようになりました。
そのうち仕事と偽って、帰社後や休日にも通うようになり、家族でのお出かけを半年以上拒否していました。

相変わらず「子育て頑張ってくれてありがとう」とは言うけれど、何かがおかしい。

異変に気付き、パチンコ通いとお金の使い込み、勝ったお金で夜の店に通っていたことが発覚し、私は人生で最大の大噴火を起こしました。

夫婦仲を悪くしたくないという恐怖心を持っていた私は、家庭内で感情的になったことがありませんでした。そのギャップが相当効いたようで、初めて感情的に怒り狂う私の姿を見て、夫は恐れおののきました。今でも夫の恐れ具合を思い出すと笑えます。

離婚を辞さない姿勢で、これまでどんな気持ちで過酷な育児を一人でこなしてきたかを泣きながら訴えました。
夫が好きだから、負担になってはいけないと耐えていた。
たまに夫に子育てについて何かを求めても、不機嫌になられて辛い。
こんな家庭ならいらない。もう限界だと話しました。

夫が運命共同体になるとき。

夫は子どもへの戸惑いや、職場で人間関係の悩みがあり、気を紛らわすためにパチンコに逃げてしまったと話しました。そしてパチンコ中毒に陥っていました。

子供が産まれるまでは夫の職場の愚痴を私が聞いていたのですが、子育てでいっぱいいっぱいで聞く機会がほとんどなくなっていました。
口には出さないけど夫への不満も伝わってしまっていたそうです。

何日もかけて時間をかけて話し合いをしました。
時にハグをし、時に泣きながら、弱い自分をさらけ出し、反省し、伝えあいました。

疲弊する話し合いでしたが、とても大事な時間でした。

あれから五年が経ちますが、夫は私の離婚を辞さない姿勢が恐怖だったと言います。家庭を失うほどのことだと自覚がなかったそうです。

その後は子ども中心の時間と、夫婦の時間を作るようになり、夫婦仲がぐっと良くなりました。
特に夫は、子どももできたし家族を失うことはないと思っていたようです。私の悪いところも見直し、話し合う大切さを知りました。

夫の罪悪感と恐怖心の助けもあってか、家族への接し方が劇的に変わりました。三人目の子どもも産まれました。

子どもたちはパパに抱き着きながら、パパとママは仲良しだよね! と嬉しそうに言います。

夜中、子どもが布団を跳ねのけて寒い思いをしていないかチェックするのは夫です。
私が叱っても効き目がないときは、夫がビシッと話をするなど、子どもが成長するにつれて夫の出番が増え、頼もしいパパになりました。

問題がない夫婦はいない。

幸せそうに見える夫婦でも、よくよく聞くと問題を抱えていることが少なくありません。
我が家も今は仲良し夫婦と言われますが、かつてそんな騒動がありました。
言わないだけで、どの夫婦にも何かしらあるように思います。

そして子育てに悩むママほど、夫との間に問題を抱えていることが少なくありません。
逆に言えば、夫婦仲が良く、お互いの意見に聞く耳を持っていれば、子育ての辛さを軽減できるのかもしれません。

子供が産まれると精神的にも肉体的にも余裕がなくなり、初めてお互いの本性が見えるものです。ぶつかることも大いにあるでしょう。
ぶつかったときに、怒りの根底にある素の感情を伝えられるか。その後の夫婦関係はここにかかっていると言っても過言ではありません。

家庭はお母さんの戦場ではありません。
お母さん一人で頑張る必要はありません。
そして夫婦は勝ち負けではありません。

辛くなったら、あなたが必要だと夫に甘えてみてください。

子育てと共に夫婦は育ちます。




……そしてどうにも話が通じない夫であれば、未来に向けて準備をするのもアリだと私は思います。

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