幼児から小学生の朝食どうしてる?子どもの朝食拒否に悩み解決したわが家の変遷

三姉妹を育てる母です。
子どもは現在、未就学児から小学生高学年。

長女は生まれた時から主張が強い性質で、イヤイヤ期と言われる二歳頃から小学生になるまで朝食拒否が続いて、苦労しました。

私がとった手段は、子どもに自由に朝食を選ばせるセルフ形式です。親はほぼ手を貸しませんでした。
世間では非難される方法かもしれません。

時が経ち、長女が小学校中学年になると、「ママは朝ご飯を作ってくれない」と人聞きの悪いことを言うようになりました。

私は大人げなく、「あなた自身がそうすることを選んだのよ」と伝えたのですが、小学校高学年になりついに「朝ご飯を作ってほしい」と言い出しました。

「出されたものをきちんと食べてくれるなら用意する」と条件を出すと、拒否せず食べることを約束してくれました。

それから数ヶ月経ちますが、私が用意した朝食を喜んで食べています。

子どもの朝食拒否に悩む親は少なくないのではないでしょうか。
詳しい経緯を記します。

幼児から小学生の朝食・子どもの拒否に悩んだわが家の変遷

三姉妹とも全て母乳で育てました。
いわゆる「完母」と言われる方法です。

母乳で育てるべき、という母乳神話を信じていたわけではありません。
母乳で育てた方が経済的なうえ、母体の体重が落ちやすいと聞いたからです。

母乳と粉ミルクを混合で与える方法で育てた方が父親が育児に参加しやすいと気づいたときには、時すでに遅し。
子どもが哺乳瓶を受け付けず、完母で育てざるを得ませんでした。

身長53cm、体重3、5kgで生まれた長女は体力があり、とにかく泣く子どもでした。

一時間放っておいても、泣き疲れて眠ることはありません。
事故渋滞で6時間車に閉じ込められたときでも、延々と泣き続けて私や夫を驚かせました。

一歳になるまで、起きている間は授乳で口を塞がない限り泣き続けました。
授乳の機会が多かったため、(母乳はいくらあげても問題ないと指導されていました)体重は常に成長曲線の上限ギリギリで、ムチムチした体格をしていました。

母乳で満足していたためか、離乳食は中々進みませんでした。
10倍粥も煮野菜のすりおろしも拒否。或いはいったん口に入れても出してしまいます。

面倒になった私は一旦離離乳食を中止して、一歳近くになってから、粥ではなく柔らかく炊いた白米を与えました。

すると食べる食べる。離乳食で躓いたのが嘘の様です。
味がろくについていない粥など、美味しいわけがなかったのです。やはり米が一番美味く感じられるのは「白米」なのでしょう。

以降は大人の食事の味付けを薄くして、柔らかくしたものを与えるようにしました。するすると、よく食べました。

たまに食べない時があっても母乳を飲んでいましたし、体に肉がしっかりついていたので、無理に食べさせることはしませんでした。

流行りの手づかみ食べもさせませんでした。
ご飯を掴んで遊んでしまい食べ物を無駄にすることに疑問を感じたり、まき散らしたご飯の掃除の大変さ(親の精神の健康維持)、ご飯を遊ぶものと捉えてしまい子どもが二歳になるまでスプーンや箸を使って食べるのを嫌がるケースを知ったからです。

手づかみ食べで得られるとされる、物を掴む力加減や口に運ぶ動作の学びは、粘土遊びやおやつの赤ちゃんせんべい等で十分学べると考えました。

そのため一歳を過ぎて自分でスプーンで口に運ぶようになるまでは、私がスプーンで食べさせていました。

私や夫が食事をするのと並行して離乳食を与えていたので、長女が「ご飯をくれ!」とアピールしてもすぐに気が付かないことがありました。

その適当さが良かったのか、生まれもった性質か、長女は食べることが大好きな子どもになりました。

問題は、2歳頃に起こります。

イヤイヤ期から始まった、朝食拒否

食事は健康の源です。

強い体つくりをしたいと、朝食には白米に納豆、柔らかく煮た野菜がたっぷり入ったみそ汁、子どもが好む白身の焼き魚。湯豆腐やもずく酢(長女の好物)、カボチャの煮物やホウレン草の胡麻和え……。子どもが好む親子丼やホワイトシチュー、パン食等も含めて、日替わりで用意しました。

一歳4ヶ月で離乳が完了してからも、まだまだ肉付きが良かったので、あまり食べない日があってもご飯とみそ汁をある程度食べたら良しとしていました。

しかし二歳を過ぎるころには、「ご飯いらない」とか「これじゃないのがいい」と言い出すようになります。

「じゃあ明日は長女が食べたいご飯を用意するね。今日はこれを食べよう」と促して、騙しだまし食べさせていたのですが……。

それさえも通じない時期に突入します。

朝食完全拒否で迷走する3歳

3歳になると、用意した朝食を「イヤ!」と拒否して全く手をつけなくなりました。
時にはスプーンを投げるように。

前日に長女が希望した朝食を用意したにも関わらず、イヤと拒否されることが大半となりました。

当時私は第二子を妊娠中。
悪阻の時期は嘔吐が酷く、手洗いを往復しながら用意したにも関わらず拒否が続いたことに、イライラが募っていました。

不思議なのは夫の仕事が休みで家族そろって食事をする際は、文句を言わずに食べることです。
夫は普段は優しいですが、怒ると非常に厳しいので、子どもながらにそれをわかっていたのかもしれません。

ということは、相手が私だから我儘を言っているのでしょうか。私が甘いから?

そう思い、頑として食べるよう求めた時期もあったのですが、より朝食拒否が酷くなるばかりでした。

強制は反発を招くばかりでよくないと学びました。

一時は「食べないなら食事を下げる。お昼ごはんまでおやつはあげない。おやつを食べたいのなら、朝食を食べること」と告げて実行していたのですが、長女は意地でも朝食を食べず、おやつの時間になるとおやつを求めてギャン泣きをして、ご近所の方に心配されました。

どうしてもお腹が空いたなら、取っておいた朝食を食べるよう言いましたが、それでも食べずにギャン泣き。
家にいると泣き声で近所の方に心配されるので、長女が好きな公園遊びに向かいましたが、その道中に高齢のご近所さんに会い、お菓子をもらって食べてしまうことがありました。

お菓子でお腹を満たすのは避けたくて、少しでもいいから何かしらの朝食を食べてもらいたいと願いました。

前日長女が希望した朝食を用意したにも関わらず食べることを拒否され、では何が食べたいのか聞くと、全く別の物を求められます。何も食べないよりはいいかと思い長女の言ったとおりの物を用意するのですが、それもイヤ! と拒否されました。

再度何が食べたいかと改めて聞いて、それを用意しても「イヤ!」

誰も食べない食事が、食卓に増え続けました。
私一人が食べきれる量でもなく、捨てるケースが増えました。

第二子を産んでも状況は変わりませんでした。
私は次第に虚しさを感じるようになります。

長女を好きなのに、何より大切なのに、嫌いだと思ってしまうことがありました。(下の子が産まれたタイミングだったというのも影響していると思われます)

このままではよくないと思い、あえて長女の朝食づくりをボイコットすることにしました。

長女の好物のバナナ、ヨーグルト、菓子パン、食パン、シリアル、牛乳、みそ汁、ご飯、もずく酢、納豆、昨晩のおかずや私の朝食のおかず等を用意しておき、長女自身に選ばせて、用意をさせるようにしたのです。

セルフ式朝食で親子関係はどうなった?

長女は自分で朝食を選び、用意できることを喜びました。

朝食で摂れる栄養素は減りましたが、幼稚園に行けば給食がありますし、夕食はバランスを考えて作っています。
朝食が“完璧”でなくても問題はないと考えました。

パンを焼く時やみそ汁をよそう際は火傷の心配がありましたので、私が手を貸すこともありましたが、基本的には求められるまで見守っていました。(コンロの火は触らせていません)

自分で皿を用意して、食事をよそい、食卓に運んで食べて、食べ終わったらシンクに下げるまでが長女の仕事となりました。

長女は楽しんで食事を用意して、私は食卓で長女の様子を見守りました。
それは数日や数ヶ月で終わらず、何年も続くことになりました。

「4歳に満たない幼い子どもの朝食を用意しない母親」

当初はネグレクトをしているような引け目がありましたが、次第に開き直るようになりました。

理想の朝食を食べさせることは、理想の母親になりたい私のエゴではないかとも思えたのです。

小学生になって子どもが気づいた朝食の大切さ

子どもが自分で朝食を用意するようになると、大抵は和食ではなく菓子パンやシリアルを好んで食べました。

そのため、次第にみそ汁を用意しなくなりました。
代わりに、電気ポットとインスタントみそ汁を常備するようになります。
白米も、一食ずつパック分けしたものを冷凍していました。

長女が小学生になるころ、「ご飯とみそ汁食べる?」と聞いたり、「パン焼くけど食べる?」と聞くなどしましたが、やはり「イヤ~」と断られました。

そのくせ、外では「うちのママはご飯作ってくれないよ」と言うようになりました。

確かに夫が休みでない日の朝食は食卓に用意していないけど、食べられるものは常に常備しています。
それに用意しないのは朝食だけです。事実ではありますが、人聞きが悪い!! 周囲にどう思われるか少々心配になりました。

長女は私が朝食を用意しなくなったきっかけを忘れているようでしたので、長女にどうして今の形式になったのかを何度か話しました。「長女が希望した食事を何度用意しても食べなかったので、自分で用意する形式にしたら喜んだのよ」と。

長女はそんなことあったっけ? と笑いながら、相変わらず自分で用意した朝食を満足げに食べていました。

問題は、次女や三女でした。

次女と三女は長女程主張が激しいタイプではありませんが、長女が好きな食事を選んでいるので、母親が用意した食事ではなく「自分で選んで食べたい」と言うようになりました。

自然と、次女とまだ未就園児である三女も自分で用意して食べるようになったのです。

そうして数年が経った数ヶ月前のこと。

長女が小学校高学年、次女が中学年になると、二人はついに「朝ご飯を自分で用意するのが面倒臭い」と言い出しました。
「ママ、用意してよ。他の家ではママが用意するらしいよ」と言うのです。

当初心配していた、朝食を食べないという選択肢が子どもたちになかったのは幸いでした。
活発な子どもたちでもありますので、食べないと力が出ない、給食までにお腹が空くから、しっかり食べたいと言います。

そこで「出されたものをきちんと食べてくれるなら、用意する」と伝えました。

「これは嫌」「あれは嫌」と拒否しないこと。食べたいもののリクエストは聞くけれども、当日用意するのが難しい場合は翌日以降になるのを予め理解して欲しいと話しました。

長女と次女は二つ返事で約束しました。

私は朝食には和食を好んで食べることが多いのですが、子どもたちの好みを考慮して、白米の日とパン食の日を作りました。

少しすると、意外にも長女と次女から「毎日和食がいい」とリクエストされるようになりました。

腹持ちが良い和朝食の魅力

食パンにハムやチーズ、卵をのせて焼いたものを食べて行っても、給食までにお腹が鳴る。
白米と野菜がたっぷり入ったみそ汁、納豆や梅干し、目玉焼き等を食べて行った時の方が、お腹の減り具合が少ないと言います。

「お腹鳴ると恥ずかしいから、和食がいい」

パンはもちろん美味しいですし準備も楽。
洗い物も少なく済むのですが、塩分と脂肪分が多い割に腹持ちが良くありません。

近年コメの消費量が減っていると言われている日本で、子どもたちが米の魅力に気づいてくれたのは嬉しいことでした。

そうして和食中心の朝食となったわが家は、豆腐や納豆が飛ぶように消費されていきました。
買い物に出るたびに、何パックもの納豆をカゴに入れています。

しかし菓子パンを常備していたときより明らかに食費が抑えられているのが、嬉しい誤算でした。

最近は物価が上がり、パンの値段が上がっているので、その前に米を好むようになってくれて感謝しています。

子どもの意思と親の理想

タンパク質がしっかり摂れて腹持ちが良い朝食になったのは良かったのですが、未就学児の三女はセルフ朝食が名残惜しそうです。

野菜がたっぷり入ったみそ汁より、甘い菓子パンやパンケーキやシリアルの方が菓子感覚で食べられて良いよう。

三女は長女ほど頑なではありませんので、そんな時は「明日は三女が望むものを食べよう」と声をかけています。
どうしても和食を食べたくないという時にだけ、他に食べられるものを与えています。

長女と次女が私の用意した和食を食べているのを見ているからか、他の物を欲しがるのは稀で助かっています。

私の友人の息子は、5歳から6歳頃にかけてお菓子を好んで食べ、食事をほとんど摂らない時期がありました。
その結果、病院で貧血と診断されます。

友人は息子の体を心配して、子どもが好まない食材をふんだんに使った食事作りに傾倒していきました。

嫌いなものばかりが食卓に並んだため息子は益々食べなくなり、益々友人は息子に怒るようになっていきました。

まずは食事が楽しいと感じてもらうために、好きな食べ物を中心に出してみてはと伝えたところ、「食べない罰」として嫌いなものを出すのだと友人は言いました。

友人は「好き嫌いせずに食べるべき」という理想を、強く持っていたのです。しかし理想通りにいかない息子に腹を立て、事態を悪化させてしまいました。

見かねた友人の夫が友人を咎めると、友人は怒って夫婦喧嘩に発展しました。

友人が息子の体をとても心配していたことは、私も知っています。
彼女は少し極端ではありますが、理想を追い求めることで危うい子育てに発展してしまうことがあるのだと知りました。

(友人夫婦はその後色々とあり離婚危機を乗り越えた後、安定。夫が食事を作る機会も増えて息子はよく食べるようになり、今はぽっちゃりしています)

何が言いたいかというと、親としての理想はあれど子どもの意向をある程度酌まないと、事態は悪化するということです。子どもの言いなりになってしまっても良くないので、塩梅が難しいのですけどね。

偉そうなことを言いながらも、実は私が朝食の準備をボイコットしたことを正当化する意味も込められています。

子どもの朝食作りに悩んでいる方の参考になりますように。

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