小学生女子トラブル・学校に仲裁を頼み解決した実例・加害被害側それぞれの複雑な気持ち

三姉妹を育てる母です。

小学生高学年で女子のトラブルの原因になりやすいのが、「言葉が強い(キツイ)」ことです。
そこから派生して、「あの子を仲間外れにしよう」と派生することがあります。

事実を見たら「虐め」ですが、当人には全くその意識がないことが少なくありません。

人付き合いが完璧にできる子どもはいません。
友達と喧嘩をして、「この言い方はよくない」と学び、改めていくことを繰り返して人との距離や付き合い方を学んでいきます。

対等な立場であれば喧嘩ができますが、年齢や性格の違いから一方的になってしまうことがあります。
子どもが特定の誰かに責められ続けているとしたら、親はどうするべきでしょうか。

この記事で紹介するのは、私の周囲に起きた実例です。

「誰が悪い」と決められるものではなく、どの方向から見るかで、感覚が変わります。

親としてどう対処をするのが正解なのかを考えさせられました。

紹介します。

小学生女子のトラブルの発端

トラブルは、当時3年生だったりんごちゃんの正義感から始まりました。

りんごちゃんと仲が良く、放課後頻繁に遊んでいるわが家の長女の妹(次女、当時一年生)が、公園で泣いているのを目撃したのです。

次女は同じ学年で仲がいい、いちごちゃんに泣かされていました。

原因は鬼ごっこでルール通りに遊んでいたのに、次に鬼をやるはずのいちごちゃんがそれを拒否して、次女が鬼だと主張したことでした。

一緒に鬼ごっこをしていた同学年の友達はいちごちゃんがおかしいと言いましたが、いちごちゃんは認めませんでした。

たまたま一部始終を見ていたりんごちゃんが、いちごちゃんに「あなたが間違ってる」と加勢したのです。
トラブルは一年半続いたため、勃発時は1年生と3年生でした。

小学生女子の正義感

1年生の輪の中にりんごちゃんが加勢したことで、りんごちゃんと一緒に遊んでいた3年生が自然と混ざる形になりました。

いちごちゃんは大勢から責められているように感じて、頑なになりました。
りんごちゃんはますます怒ります。

小学校3年生頃から高学年になると、やるべきことをやらない男子を厳しく叱る女子が現れ始めます。
りんごちゃんもそんなタイプでした。

りんごちゃんは当時9歳で人付き合いを学んでいる最中でもあり、必要以上に強く言ってしまったり、相手の受け取り方を見て言い方を変えるなどの手段も取れません。

その日のりんごちゃんの叱責は、長女から見ても「かなり(厳しく)言っていた」と言うほどの物でした。

しかし「りんごちゃんが厳しく言いたくなる気持ちはわかる」とも言います。いちごちゃんは都合が悪くなると、人に嫌なことを押し付ける癖があり、周囲が我慢することが多いというのです。りんごちゃんも何度もそんないちごちゃんを見て来ていました。

りんごちゃんが言い過ぎてしまったり、いちごちゃんの自分勝手になりがちな行動は、小学生の子どもたちの中ではよくあることです。
友達間で問題になる時期や内容がちょっとずつ違うだけで、誰にでも起こります。むしろ全く問題なく、大人のような振る舞いができる子どもの方が怖いです。

いちごちゃんは周囲がいちごちゃんの主張がおかしいと根気よく伝えると、最後にはきちんと認めて皆に謝るのですが、認めるまでが他の子より長いという特徴がありました。

痺れを切らしたりんごちゃんに強く強く責められたいちごちゃんは、しばらく経って次女に謝りました。

次女といちごちゃんは仲直りしたものの、りんごちゃんは怒りが収まらず、いちごちゃんが公園を後にするまで怒り続けました。

小学生女子に目をつけられる

それ以来、りんごちゃんはいちごちゃんを見つけると、また勝手な事を言っているのではないかと目を光らせるようになりました。

そして喧嘩になる程ではない発言も厳しく責めるようになり、責められて縮こまるいちごちゃんの姿を多数の児童が目撃するようになりました。

りんごちゃんは「いちごちゃんはわがままだから嫌いなんだ」と周囲に漏らしました。

数ヶ月が経ち、私はいちごちゃんの母親(以降、いちご母)から相談を受けました。
内容は、「いちごがりんごちゃんに目をつけられている」という内容でした。

いちごちゃんは次女とよく一緒に遊んでいて、りんごちゃんは長女と遊んでいます。
私はいちご母から相談されるまで事態を知らなかったので、長女と次女に話を聞いて、前述の一部始終を知りました。

いちごちゃんは自分勝手な発言をして周囲を困らせていたことが発端であることを、親に話していませんでした。
私は長女たちから聞いた話を、そのままいちご母に伝えました。

「いちごに悪い部分があるのはわかっていて、家でも注意している。でも上級生に強く一方的に、しかも頻繁に責められて辛い思いをしているのはどうにかしたい」といちご母は言いました。

物の言い方がきついのはりんごちゃんに限らず、長女もその傾向があります。性格にもよりますが3~4年生の女子にはよく見られる傾向のようでした。
決して悪気があるわけではないものの、いちごちゃんからしたら、学年が上の子に頻繁に責められるのはとても辛いことです。

いちごちゃんは次女と仲が良いですが、次女と遊んでいると長女が混ざって遊ぶことが多くなり、すると長女と仲がいいりんごちゃんも混ざりやすくなってしまうため、次女と一緒に遊ぶ頻度を減らしたいとも言い出していました。

私は長女と次女に、どちらも特別悪いことをしているわけではないものの、いちごちゃんが年上に責められて辛い思いをしているのは問題だと思うと伝えました。りんごちゃんがいちごちゃんを責めたら、りんごちゃんに「強く言わないで」と言ったり、距離をとるなどしてみてほしいとお願いしました。

時が経ち、子どもたちは進級しました。

度々子どもたちに、りんごちゃんといちごちゃんの様子を聞きましたが、「最近は責めている姿を見ない」と言いました。学年が上がって遊ぶ友達が変わるなどして、環境の変化があったせいもあります。

トラブルが始まって一年半経ち、時が解決したのだろうかと思っていました。

学校に相談

いちご母は以前、小学校の面談で担任教師に相談をしていました。

しかし数ヶ月経っても何も変化がありませんでした。事態は小学校内ではなく放課後に起きていて、相手の学年が違うという事も関係していたのかもしれません。親から見たら、学校は何もしていないように見えました。

いちごちゃんの父親は怒りを募らせました。

担任教師で効果がないなら親に苦情を言うか、学校の相談員や校長等に訴える方がいいのかと検討を始めていた頃に、いちごちゃんから新たな被害を報告されました。

いちご母は、たまらず私に相談してきました。

虐めの始まり

「りんごちゃんが2年生たち(いちごちゃんの学年)を集めて、いちごちゃんを公園に連れてこないように指示を出している」というものでした。

え!?

りんごちゃんてそんな子だったっけ?

子どもの校区には整備された公園がいくつもあります。
りんごちゃんは自分がよく使っている数か所の公園にいちごちゃんを連れて来ないよう、周囲に求めているというのです。

それってつまりハブっているという事だよね。
それってもはや、虐めでは?

慌てて長女と次女に、りんごちゃんがそんなことを言っているのかを聞きました。

すると、何度も言っているところを見たと話しました。

わが子達、なぜそれを親(私)に報告しない!!!???

長女にとっても次女にとっても、いちごちゃんりんごちゃん共にどちらも友達であり、それぞれと仲良く遊べているためそれほど問題視していなかったこと、りんごちゃんに言われた時は嫌な発言だと思っても、帰宅するころには忘れてしまっていたと話しました。

お前たち……お願いだから傍観者にならないで……。(親心)

無視するか否か

いちごちゃんはよく使っていた公園に出入りできなくなり、少し離れた公園に遊びに行くようになっていました。

その公園で次女や他の友達と遊んでいたある日、偶然りんごちゃんとその妹のももちゃんが通りかかりました。

遊んでいる最中に友達が通ると、皆で声を掛け合って自然と遊びに混ざるものですが、周囲の子はいちごちゃんに気を使ってももちゃんに声をかけませんでした。ももちゃんに声をかけたらりんごちゃんも来てしまい、いちごちゃんが辛い思いをすると思ったからです。

誰にも声をかけられなかったりんごちゃんとももちゃんは、公園の外をうろうろとしたまま入ろうとしませんでした。

次女は無視をするのも嫌だと考えて、ももちゃんに声をかけに行きました。結果的に、りんごちゃんとももちゃんが遊びに混ざることになりました。

恐る恐る始まった遊びでしたが最中はトラブルはなく、帰宅の時間となりました。

帰り際にいちごちゃんと次女がふざけ合っていたのですが、それを見たりんごちゃんはいちごちゃんが難癖をつけたと勘違いしたようで「はい、喧嘩の始まりー。泥棒の始まりー」といちごちゃんに言いました。

姉であるりんごちゃんの真似をしたのか、りんごちゃんがいない場ではいちごちゃんと仲良く遊べていたももちゃんも加勢しました。

いちごちゃんはたまらなくなり、皆を振り切って先に帰宅しました。

居場所を無くした子どもと周囲のストレス

遠い公園までりんごちゃんが出入りするようになり、そこも「いちごちゃんを連れて来ないで」と言われるようになったら、いちごは居場所がなくなってしまう。

いちご母は心を痛めて悩んでいました。

初めは正義感から始まったりんごちゃんの行動は、明らかにエスカレートしていました。

いちごちゃんと同学年の子の中には、りんごちゃんの発言をストレスに思う子が現れました。

「いちごちゃんを公園に連れて来ないで」という言いつけを守らないと、今度は自分が標的になり責められるのではないかと怖がって親に漏らしていたのです。

私はその子の母からも話を聞きました
いちご母と長女と次女から聞いた話の全てが、ほぼ一致しました。

子ども同士では解決できないトラブルの対処法

長女とりんごちゃんは同じ幼稚園卒で、親同士の交流がありました。
小学校に入ってからは疎遠気味でしたが、それまでは一緒に酒を飲むこともありました。

いちご母はりんご母がどんな人なのか、今後どうするべきかを私に聞いてきました。
学校を通してもっと大事になり親が出てくることになった場合に、余計に拗れないかを心配したのです。

りんご母は厳しい部分はあるけれど、話が通じない人ではありません。

大事になる前に共通の知人である第三者から話を聞いていた方が、抵抗が少ないのでは? と考え、私からりんご母に話してみることになりました。

(いちご母も私から話をしてもらえるのではないかと期待していたそうです。そんなこともあって、間に入ることにしました。今思うと、余計なお節介だったかもしれませんが……)

小学生女子トラブル・加害被害側それぞれの気持ち

りんごちゃんの正義感から始まった事態であることを強調して、母親と対面で話しました。

拒絶されてしまっては、拗れてしまうからです。

・いちごちゃんを公園から追い出すような発言を繰り返していること
・りんごちゃんの言動をストレスに思って、怖がっている児童がいること
・既に担任に相談済みだが、解決していないこと
・大事にしたくないが、どう対処するべきか悩んでいること
・りんごちゃんには低学年の子達の喧嘩を見守ってほしいこと

これらを伝えました。(いちご母とすり合わせた内容)

「つまり、『いちごちゃんのやることに口を出すな、関わるな』ってことだよね」とりんご母は言いました。

言い方は厳しいですが、要約するとそうなるのは確かです。

「いちごちゃんていう、困った子がいることはりんごから聞いてる。次女ちゃんを守ろうとして、怒ったことも以前聞いたことがある。この件は親が出て行ってもいいことはないと思う。学校でどうにかしてもらう事じゃない?」と言いました。

言葉は少々ぶっきらぼうでしたが、言っていることはよくわかりました。

・りんごがいちごちゃんを嫌っているのは確か
・りんごの性格から、悪いことをしている意識がないと思われる
・りんごにはりんごの主張があるので、それを親が否定しても本人は納得しない
・親が一方的に叱って一時的に黙らせることはできるが、りんごが納得しない限り繰り返しかねない
・根本的な解決をしないと繰り返し兼ねず、いちごちゃんもストレスを感じることになる

つまり外から聞いた話を元にりんご母がりんごちゃんを叱っても、根本的な解決にならない。
りんごちゃんの主張を親が否定することになり、りんごちゃんは気持ちの行き場を失うだろうと言うのです。

これをいちごちゃんの親が聞いていたら、腹が立ったと思います。
「被害に遭っているこちらの気持ちを無視しているのか!」と思うでしょう。
まずは一言謝ってほしいと思うのが、自然な感情ではないでしょうか。

しかし私はりんご母の言うことがよくわかりました。

私には、長女の主張を潰してしまい「ママは私のいう事を信じてくれない」と言われた経験があるからです。

自分の子どもと周囲の証言が食い違った場合の対処

私と長女の話です。

長女が2年生の頃、友達と喧嘩をして泣いて帰ってきたことがありました。

一緒に遊んでいた子の一人が長女に聴こえないように内緒話をして、さらに仲間に入れないようにのけ者にして、暴言を言ったというのです。

相手の子を知っていたので「そんなことをする子だったかな?」と少々疑問に思いました。しかし子ども同士で傷つけあうことは、珍しいことではありません。

長女の話では、虐めと取れるような言動をされたようでしたが、数日様子を見てみました。

しかし数日経っても、長女は内緒話をして暴言を言ったという子に対して不満を言っていました。

後日、その日一緒に遊んでいたうちの一人の母と会うことがありました。
当時の話を子どもから聞いているか、聞いてみました。

すると長女が言っていた内緒話や暴言は、全くの勘違いだったことがわかりました。

その場にいた子たちは長女が明らかに誤解して怒っていることがわかり、誤解を解こうとしましたが長女の耳に入らなかったそうです。

説明を聞いてもらえなかったことから、誤解させてしまったことを謝って長女の怒りを収めようとしました。しかし相変わらず長女の耳には全く入りません。そして長女は泣きながら文句を言って、帰宅してしまったのだそうです。

当時長女は思い込みが激しい時期でした。
家庭内でも検討違いの思い込みをすることがよくあり、一度そうなると周囲の声が全く耳に入らないので対応に困っていました。

同じことが友達間でも起こったのだとわかりました。

落ち込んでいた長女の救いになればと、聞いた話を長女に話しました。

誰も長女を仲間はずれにはしていないし、暴言もなかったから、気にしなくていいんだよと言うと、長女は「ママは私の話を信じないの!? 私より他の子もママの話を信じるの!? もういいよ!」と突き放されてしまいました。

多数の証言や家庭での長女の様子から、長女の勘違いだったのは確かでした。
親がよかれと思って子どもの証言や感情を否定したとしても、それが子どものためになるとは限らないのだと感じました。

何より「親は私より他の人を信じる」と子どもが思ってしまうと、その後の信頼関係に影響する場合があるのです。

子どもの言っていることがおかしいと言うのは簡単です。
子どもの言うことを全て肯定することがいいわけでもありません。

親でも当事者でもない第三者が長女に説明をしてくれていたら、すんなり納得したと思います。

親以外の客観的な言葉で「そうだったのか」と気づくことが、子どもを納得させ、成長させることがあるのです。

子育てをしていると、教育は親だけが担えるものではないのだと実感します。

親ではない、第三者の介入の必要性

りんご母はまず、双方の親が介入しないほうが良いと言いました。

子ども同席で双方の親があってしまったら、どちらも自分の子どもの証言を優先しがちになってしまう。
人前で親がりんごの言動を咎めたら、正義感から始まったであろうりんごの気持ちの行き場がなくなってしまう。親子の信頼感もなくなる。まずはりんごを納得させる必要がある。それには全くの第三者が必要。それを学校の先生にお願いしたらどうか。

問題は主に放課後学校外で起きているが、校内でも全くないわけではない。目撃者も同じ学校である。双方の担任に事実関係を確認してもらった後に、担任立ち合いの元二人で直接話す場を作ってもらい、低学年への物言いについても担任から話してもらった方がりんごは納得すると思う。根本的な解決をして、問題を解決したい。

これだけを聞くと、加害側の親が責任を学校に丸投げしていると思われるかもしれません。

しかし私は長女との経験がありましたので、言っていることがよくわかりました。

ただこれをそのままいちご母に伝えると誤解を招く可能性がありましたので、私の経験を交えて伝えました。

 第三者の必要性

いちご母から学校に手紙を書いてもらうことになりました。

りんごちゃんからされたこと等を詳しく書きだして、証言者としてわが家の長女や次女、目撃していた他の子達の名前(その親にも連絡済み)の名前も記載します。
先生に目撃者から事実の聞き取りをしてもらったうえで、二人の話し合いの場を作ってもらいたい。双方の親が了承しており、それでもりんごちゃんが納得しない場合は、別途連絡が欲しいという内容です。

今の子どもたちには、親ではない第三者の存在が少ない環境です。
昔はご近所さんとの交流があって、目撃した大人が指導してくれる環境がありました。(時に偏った指導になりますが)

先生たちの負担が増しているのは、こんな背景もあるのかもしれません。

加害親の謝罪

りんご母は私と二人で話す間、いちごちゃんに対して「申し訳ない」という感情を一切示しませんでした。

私に出す必要もないのですが、恐らく「本当にりんごがそんなことをしているのかな?」と疑問もあったのだと思います。

わが家の長女と次女、他の子からも証言を聞いていますが、やはりりんごちゃん自身から話を聞きたいと思うのが、親として当然の思いでしょう。

今回の件に限らず、仮に自分が加害側だとしても、初めて聞いたことに対してすぐに相手に謝罪するのが正しいわけではないのかもしれないと考えさせられました。私はすぐに謝ってしまうと思いますので、余計にりんご母はりんごちゃんを尊重しているのだなと感じたのです。

被害側の親の気持ちを逆なでする可能性がありますし、賛否あることだと思うのですが。

小学生女子の精神的成長

りんごちゃんが「いちごちゃんを公園に連れて来ないで」と周囲に指示していた件について、「りんごちゃんは意地悪な子だ」と受け取る方もいるかもしれません。

実際いちご母やりんごちゃんを怖がっていた子の母は、りんごちゃんを「意地悪な子」と捉えていました。
私も子どもが低学年の時にそれを知ったら、そう思ったでしょう。

しかし小学生高学年の女子の間では、珍しいことではありません。
よくあることだから「良い」という意味ではありません。こういう発言が出がちな時期があるという事です。

りんごちゃんが「いちごちゃんを公園に連れて来ないで」と言い出した頃、りんごちゃんは同じクラスの別の女子と喧嘩になったことがありました。

相手の子が「りんごちゃんを無視しよう」と他の女子に呼びかけて、それに賛同してしまった子がいたのです。
賛同した子はりんごちゃんと仲が良い子でした。

長女や大多数の子は無視に加わらず、泣いているりんごちゃんを慰めたそうです。

賛同してしまった子も「本当はそんなことをしたくなかった」と後に話しており、ほどなくして無視はやめて以前のようにりんごちゃんと遊ぶようになりました。無視を呼び掛けた子とも、今は仲直りしています。

そんなことが小学生女子では多々起こります。恐ろしいですよね……。
でもこれを繰り返して、学ぶことがあるのも事実です。(危なっかしいですが)

無視された時期と「いちごちゃんを公園に連れて来ないで」と言い出した時期が被ることから、「和を乱すと集団から弾かれるもの」と学んでしまったのかなと想像してしまいます。

これを正すのは、子ども同士の衝突や時に親、第三者なのだろうと思うのです。

小学生女子トラブル・学校に仲裁を頼み解決した実例

いちご母は学校宛に書いた手紙を、登校する子どもに持たせました。

その日の夕方にいちごちゃんの担任教師といちご母が電話で話しをして、手紙の内容を確認しました。

電話の前後でいちご担任教師とりんご担任教師、相談員、校長、副校長が集まり、対応が協議されました。

学校の対応

翌日、次女とりんごちゃんを怖がっている子等から、教師による聞き取り調査が行われます。
事実の確認が取れると、りんご担任教師はりんごちゃんと話をしました。

りんごちゃんが「いちごちゃんに謝りたい」と告げたため、(教師がりんごちゃんとどんな話をしたのかは不明)いちご担任とりんご担任教師立ち合いの元、いちごちゃんとりんごちゃんの対面の場が設けられました。

そこでりんごちゃんはいちごちゃんに謝りました。

りんごちゃんの顔には明らかに泣いた痕がありました。
いちごちゃんは涙の痕と謝罪に満足して、「いいよ」と一言発してその場が終わりました。

(子ども同士の喧嘩では「ごめんね」に対し「いいよ」と言って許す場面がよく見られます)

学校から来た「解決」の報告

いちごちゃんは帰宅後、いちご母に「りんごちゃんが謝ってくれた!」と満面の笑みで報告しました。

これはいちご母が学校に手紙を渡した翌日のことです。
学校が早急に対処してくれたことに、いちご母は感謝しました。

その日の夕方、いちご担任から電話で対処の内容を伝えられました。

いちご母はホッとしたものの、裏で「学校にチクるなんて」とさらにいじめが酷くなるのではないかという心配がありました。

いちご母は学校の対応の一部始終を、私に教えてくれました。

りんごちゃんの性格的にいじめが酷くなるとは考えにくいことでしたが、長女と次女に「りんごちゃんといちごちゃんが接する場面があったら、注意して見ていてほしい」とお願いしました。

りんご母にも学校から連絡がいっていると思われましたが、私からりんご母に連絡をしませんでした。

「解決」後の子どもたち

翌日、長女はりんごちゃんと遊ぶ約束をして学校から帰ってきました。
そして次女は、いちごちゃんと遊ぶ約束をしていました。

待ち合わせ場所は偶然にも遠い公園で、一致していました。

遊びから帰宅した長女に話を聞くと、少々意外な事態となっていました。

公園に着く前にりんごちゃんと落ち合った長女が、同じ公園にいちごちゃんも来ると伝えたところ「じゃあ違う公園に行こう」とりんごちゃんが言い出して遊ぶ公園を変えたのだそうです。

りんごちゃんは「パパとママからいちごちゃんに関わるなって言われてる」と話しました。

加害側の親心

いちご母は、学校から「解決した」と聞いても、りんごちゃんを警戒してしまう。しかし学年を超えて一緒に遊ぶことが多い土地なので、いずれは一緒に遊べるようになればとも思っていました。

しかしりんごちゃんがいちごちゃんを避けて遊びだしたことに、安心したとも言いました。

程なくして、りんご母から私に連絡がありました。

「既に聞いていると思うけど、学校からは『解決した』と聞いた。お手数かけちゃってごめんね」という内容でした。
詳しい話はありませんでした。

りんご母が傷ついているように感じられました。

「パパとママからいちごちゃんに関わるなって言われてる」件について聞きたかったのですが、デリケートな部分に踏み込み過ぎてしまう気がしてストレートに聞けませんでした。

「りんごちゃんがいちごちゃんを避けているのは、りんごちゃんが傷ついているのかな。今すぐには無理でも、そのうち互いを気にせず自然と遊べるようになるといいね」と伝えました。

りんご母は「傷ついているわけじゃないんだけどねー……」と濁されて、この件の話が終わりました。

りんご母は恐らく「これ以上問題を大きくしたくない」と思い、いちごちゃんに関わらないようりんごちゃんに伝えたのでしょう。

りんごちゃんは親の言いつけをよく守る子ですから、忠実に守ろうとしていちごちゃんを避けるようになったのだと思います。それがりんごちゃんの居場所を奪うことにならないと良いのですが。

いちごちゃんといちご母、りんごちゃんとりんご母の気持ちが、時間をかけて少しずつ和らぐことを願っています。

子どもを育てるという事

私は親になって10年以上が経ちましたが、人を育てるのはこうも難しいものかといつも思います。

子どもに親身になり過ぎても、突き放し過ぎても、双方のバランスを取ってやっているつもりでも、それが正解だったのかはずっと後にならないとわかりません。

今回身に染みたのは、「親だけで子どもを教育することはできない」ことでした。

考えさせられる一件でした。

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