2020年に闘病の末、愛猫を亡くしました。
しばらく意気消沈していたのですが、猫好きが高じて結婚に至っていた私と夫は、やはり「猫と暮らしたい」と思うようになります。
子猫(一年未満)の譲渡を希望し、2021年春頃に猫の譲渡会などに参加をしました。
しかしわが家に子どもがいるという理由で、断られました。
中には中学生以下の子どもがいる家庭は不可としている保護活動家まで。
末っ子が4歳のわが家は、あと9年は子猫を引き取れないことになります。
しかし夫婦が60代になると、今度は看取れない可能性があるという事で譲渡不可の条件に引っかかります。
夫は40代半ばですので、あとにも先にも条件が厳しくなるという事です。
子猫を引き取ることがこうも厳しくなっているとは、と頭を悩ませました。
結果的に保護猫の譲渡を諦め、一般家庭で産まれた子の譲渡希望を探すことにしました。
しかしそれも倍率が高かったようです。
わが家が子猫を引き取るに至った経緯をお知らせします。
子猫の譲渡を希望する理由
私と夫は出会う前からそれぞれ保護猫を引き取り、育てていました。
猫好き、ワイン好きの共通点で仲良くなり、結婚に至ります。
結婚当初は夫婦と猫二匹の生活となりました。
猫二匹は虚勢避妊手術済みで、男女の性別差があったためか仲が良くなり、落ち着いた暮らしをしていました。
しかし夫が飼っていた雄猫が重い腎臓病にかかり、闘病の末に亡くなりました。
そこから5年して私が飼っていた雌猫も体調不良を連発するようになり、入院や通院を繰り返しましたが亡くなりました。癌でした。
闘病は非常に辛いものがありました。
病状が進行し苦しんでいる愛猫を見るのはとても辛く、楽にしてあげたいと思うと同時に、いなくなる恐怖にも襲われました。
命が長くないと知ってからは、病院からの帰り道にいつも泣きました。
辛い闘病の間に支えとなったのは、一緒に暮らした長い時間の楽しい記憶でした。
亡くなってしばらくして、また猫と暮らしたいと思うようになりました。
猫の命は20年と、人間よりかなり短いです。
晩年は病気になる可能性がずっと上がります。
看取る覚悟を持って譲渡を望むのは当たり前のことです。
辛い別れを乗り越えるためにできるだけ長い時間を過ごしたいと思い、生後一年以内の子猫の引き取りを希望しました。
譲渡会の条件
2021年春。
ゆめねこ譲渡会に参加しました。
保護猫譲渡会に行ってきました。コロナ禍の譲渡会は、超激混みでした。ボランティアをしている方と話をするにも、数十分待ちという状態。近年の猫ブームとコロナ禍で見えた変化について記します。保護猫譲渡会参加の経緯ゆめねこ[…]
家族連れが多く訪れていましたが、子猫はどの子も大人気で10倍以上の倍率がついていました。
中には30倍となる子まで。
一定の条件をクリアしている家庭は抽選に参加できるのですが、精査を保護活動家が行っていて状況をうかがい知ることができませんでした。
一人暮らしや子どもがいる家庭、高齢者は条件が悪いとみなされ、抽選から外されることが少なくありません。
(対象の猫を担当している保護活動家の考え方により、変わります)
因みに条件が悪いとされる理由については、こう説明されました。
〇一人暮らし:猫が一人で過ごす時間が増え、孤独を感じやすい。ネグレクトに繋がりやすい。
〇子どもがいる家庭、これから子どもが生まれる可能性がある家庭:産まれた子にアレルギーが出ると、猫を手放すケースが多い。子どもの世話に追われ、猫を見なくなるケースがある。子どもに猫がおもちゃにされストレスが多くなる。
〇高齢者:人間が体調不良になったり施設に入る、または亡くなった場合に、猫が行き場を失う。
家族皆が猫好きなため、家族そろって世話をするので猫を放っておくことはないとアピールをしましたが、抽選から漏れました。
2020年に亡くした愛猫は保護猫でした。
母猫がいない中、子猫たちがカラスに食べられていました。
辛うじて生き延びていた二匹のうちの一匹を引き取ったのです。
私が引き取った17年ほど前の譲渡条件には、「一人暮らし不可」「子どもがいる家庭は不可」という条件はありませんでした。
子どもがいる家庭を不可とする理由は、わからなくありません。
夫が飼っていた雄猫が急激に体調を悪くした際、私は二人目の子どもを出産したばかりでした。
元々臆病で人に近づかず、手を出すとケガ人を出す猫だったこともあり、子育てで時間をとられていたこともあってすぐに異変に気づくことができませんでした。(猫トイレが水漏れする給湯器の下にあったこともあり、尿が増えたことに気が付きませんでした)
今でもとても後悔しています。
二度と同じ過ちは犯さないと、心に決めています。
保護活動家の方達が言っていることは、確かにあることなのです。
猫の譲渡サイト
関東は活動家の方達が避妊手術を進めてきたことから、野良猫がかなり減ってきているといいます。
昨今の猫人気で需要が高まり、わが家のある関東圏で子猫の譲渡を受けるにはかなり条件が厳しくなっていました。
譲渡会は倍率が高く、わが家と条件があいません。
そこで他の譲渡元を探すことにしました。
猫の譲渡サイトです。
譲渡サイトでは、譲渡会を行っている保護活動家の方や、たまたま野良猫を保護したり、飼い猫が出産をしたという一般の方が情報を発信しています。
保護活動に協力をしたいと思い保護猫を重点的に探しましたが、わが家が譲渡対象地域になっている募集は、大抵が保護活動家の方が出しているものでした。
「子ども家庭は不可」が載せられていて諦めたり、何も書いていないので応募すると、後から子どもは不可だと断られるなどしました。
そのため、より一般の方の募集が多い、インスタグラムやジモティの「里親募集」を見るようになっていきました。
しかし一般の方が大半のサイトで命のやり取りをすることに、不安を感じたのも確かです。
そこでも近場の募集がなく、車で片道3時間程度の距離での譲渡であるケースが多かったです。
何度か応募をしようと思ったのですが、距離があるために日程の確保が難しく、躊躇っているうちに譲渡先が決まってしまうことが続きました。
譲渡型猫カフェ
譲渡型猫カフェにも足を運びました。
保護猫の引き取りを希望しているわが家が、神奈川県鎌倉にある「にゃんくる」と石川町にある「レオン」に行きました。にゃんくるグループの取り組みには、学ぶべきことがありました。グループの信念と譲渡までの流れを以下にまとめました。[…]
バイクショップで譲渡会
「縁がないから猫を引き取れないのだ。それは仕方のないことだ」と思い、一旦譲渡を諦めました。
夫が趣味でやっていた動画の生配信サイトには、猫の保護活動をしている方がいました。
距離があるためその方から譲渡を受けるのはできなかったのですが、その方を経由した別の方から、わが家のある横浜にほど近い土地で「個人で猫の引き取り手を募集の看板を出している店がある」と教えてもらいました。
募集を出していたのはバイクショップでした。
早速店にメールと電話をして、話を伺いました。
一般家庭で産まれた子や、保護した猫の引き取り手を探している方のために、自らの店を会場にして度々募集を出す活動をされているという事でした。
今回は一般家庭で産まれた、生後一か月の5匹の猫の引き取り手を探しているといいます。
希望者は指定日時に店に集まることになっていました。
指定日は数日後で急だったのですが、夫は仕事を休んで夫婦で参加することにしました。
店にはちょっとコンビニに行く程度のラフな格好の方や、フェラーリに乗ってきた30歳くらいの若い男性、子連れの若い夫婦。
家に既に何匹も猫を飼っている女性、年齢層が高い夫婦など様々なタイプの方達が集まりました。
集まった方たちは、その場で初めて猫たちを見ました。
元は家猫が出産したそうで、この出産を機に避妊手術をするのだと譲渡主が話しました。
一匹は親猫の元に残し、残り5匹を譲渡するとのことです。
5匹は生後一か月でその朝突然、母猫から引き離されました。
母猫は異変を察知し、子猫たちを運んで隠そうとしたのだそうです。
母猫から離され、突然知らない大人たちに覗き込まれている子猫たちはどれほど不安だろうと、複雑な気持ちになりました。
譲渡する条件はありませんでした。
苗字の確認をされただけで、身分証明や住所の確認もありません。
保護活動家とは大きく扱いが違いました。
「譲渡を希望する方は手をあげてください」と求められました。
何だかわからないままに手をあげました。
猫は5匹、譲渡希望者は7人いました。
わが家は兄弟で2匹引き取りたいと思っていました。
兄弟や仲のいい猫たちを一緒に引き取るのが、理想の形と言われていたからです。
しかしできるだけ多くの希望者に行き渡るようにしたいので、できないと言われました。
公平を期すためにあみだくじで順番を決め、一番の人から猫を選ぶことになりました。
命のやり取りをあみだくじで決めるのかと少々複雑な気持ちになりましたが、これ以外に決めようがないのですよね。
色々と面食らいながら事態は進んでいきました。
わが家は3番を引くことができました。
最初に気になっていた子猫は先に決まってしまったので、残りの子から選んだのですが、正直「何を基準に選んだらいいかわからない」のが本音でした。
夫も同様にわからないようで「好きな子選んでいいよ」と私に丸投げ。
結局「なんとなく」で選んだ子が、現在わが家ですくすく成長中の“殿”(仮名)です。
引き渡し時に、猫たちのトイレの臭いがついた砂をもらいました。
トイレを覚えさせるために使えます。
二名の方は抽選から漏れて譲渡を受けられず、帰って行かれました。
引き取ったものの、まさか当日その場で引き渡しになると思っておらず、困惑している方もいらっしゃいました。
わが家は念のためにケージを持って行っていましたので、そこに殿に入ってもらいました。
こちらは自宅に帰って来た時の様子です☟
殿が初めて自宅に降り立った時の動画です。
亡くなった愛猫が使っていたトイレなどは古くなっていて処分していたので、帰りがけに店に寄って夫が車で殿と待ち、私が急いで必要な物を買い集めました。
夫が休みを取ってくれていてよかったです。
そうして急転直下で猫との暮らしが始まりました。
親元から早く離された子猫
結婚後、それぞれ飼っていた猫たちを引き合わせて一緒に暮らしていたとき、二匹は遊んだり一緒に眠ったりと、とても楽しそうでした。
猫の性格にもよりますが、多頭飼いのメリットを感じました。
元々兄弟で引き取りたかったこともあり、殿と月齢が近い子を引き取れないかと考えるようになりました。
そして猫の里親募集サイトを見るのが、日課になっていきました。
前述したように、保護活動家の募集の多くは子どもがいる家庭は対象外でした。
そのためたまたま野良猫を保護したり、家庭で産まれた子の募集を重点的に探すことになりました。
わが家は横浜在住です。
関東の募集は少なく、あってもすぐに締め切られるなどしていました。
たまに条件に当てはまる募集がありましたが、応募しても一向に返事がなく、一週間ほどして譲渡先決定した旨が募集ページに掲載されるなどすることが続きました。
のんびり探せばいいと思いながらサイトを見ていたある日、関西の一般の方の募集が目に留まりました。
仕事の関係で度々関東に来るため、譲渡日を先方に合わせれば横浜でも譲渡可能とのことでした。
厳しい譲渡条件がなかったことや、殿と月齢が非常に近かったことなどから、夫と相談をして応募を決めました。
その際に家族構成や住宅の状況、猫に慣れている家庭であること、医療に対する考えもできるだけ詳細に書き込みました。
翌日、「想定より多くの方の応募があり精査に時間がかかっている。暫く待ってほしい」という丁寧な返信が返ってきました。
「この人は猫を大切にしてくれるだろうか」と気が張っていることが想像できました。
「心労がおありだと思います。じっくり検討してください」と返信し、しばらく待つことにしました。
わが家は関東で距離がありますし、応募者多数では難しいだろうと思っていましたが、数日で「譲渡したい」と連絡が着ました。
私が詳細に情報を提供したことが、信用を得られたようでした。
家族で喜びました。
その子が生後2か月になったばかりのある日が、譲渡日となりました。
その日は譲渡主が関西から車でわが家に来られるはずでしたが、仕事の都合で車が使えなくなってしまったとのこと。
都内の知人宅に前泊した上で、電車で来られることになりました。
電車と前泊で、猫にストレスがかかることが予想されました。
譲渡日当日、案の定わが家に向かう電車内で猫が大声で鳴きだしてしまい、乗車し続けるのが難しくなってしまい、譲渡日を翌日に変えたいと連絡をもらいました。
譲渡主がとても猫を心配していることがわかりました。
猫を心配するからこそ、遠方でも信頼できそう(と判断した)わが家に決めてくれたことを事前に聞いていました。
翌日に変更しても猫のストレスが長く続くだけだと思いましたので、夫と車で都内まで迎えに行くことにしました。
本来であれば譲渡先の家を確認するのが筋ですが、文書のやり取りや電話の対応から「信頼できると判断しているし、猫にストレスがかかっている状況のため、家の確認は省略する」と言ってもらうことができました。
(自宅の様子がわかる写真をたくさん撮って持参しました)
ある公園で待ち合わせました。
譲渡主は若い女性でした。
ケージを移す際に猫が飛び出る危険があったため、わが家の車に乗ってもらい、車内で猫と対面して詳しい話を聞きました。
譲渡主は家族と住む実家で猫を引き取り育てていましたが、避妊手術を予定していたもののその前に妊娠に到ったため、今回に限り出産をして譲渡先を探したという事でした。
猫を虐待や他の動物の餌にするために引き取ろうとする人がいると聞き、譲渡先を慎重に選んだとのことです。
中には自宅の住所や様子を知らせることを嫌がったり、文書のやり取りがかみ合わず苦労した応募者がいたのだとか。
かなり神経をすり減らしたようでした。
必ず大切にしますと伝え、里親募集サイトが推奨している譲渡誓約書を提示しました。
そうして引き取ることになったのが、お嬢(仮名)です。
帰りの車内で疲れ果てて寝ているお嬢☟
引き取って数日はソファー裏に隠れることが多かったのですが、徐々に出てくる時間が増え、殿ともよく遊ぶようになり一週間もかからず家に馴染みました。
譲渡主は譲渡を終えて肩の荷がおり、その晩落ちるように眠りについたと後日聞きました。
その後は何度か近況を画像付きで連絡しています。
子どもと譲渡猫の関係
わが家の子どもたちは猫たちをよく可愛がり、猫用のおもちゃでジャレさせたりブラシをかけたり、ご飯をあげるなどして世話をしています。
時々猫たちが望んでいないのに無理に抱っこをしようとするので、注意して止めています。
猫たちはまだ子猫で好奇心が旺盛なため、子どもたちのやることに興味を持つことも多いようです。
猫にとって、決して子どもが悪影響を及ぼすわけではないと感じています。
夜は子どもたちのベッドに入り一緒に寝ています。
今後、人間も猫も一緒に大人になっていく姿を見られるのが楽しみです。
以上、わが家が子猫を譲渡してもらった話でした。
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