二歳の子どもが「ちょっとまって」で待てる時間

ついつい言ってしまう、ちょっと待ってて。
待てない子どもと、忙しい親の攻防について書いています。

ちょっと待って

長女が二歳になったばかりのころの話しです。

核家族で普段互いの両親の手助けを受けることはありません。昼間は妊娠中の私と長女の二人で過ごしていました。

活発で走り回り、元気いっぱいの長女は何に対しても興味津々です。

これなに?
あれはどうなっているの?
どうして、なぜ、なに?
と毎日質問攻めにあいます。

電話をしているとき、ご近所さんが町内会の知らせを持ってきたとき、大人同士で話しているときもお構いなしです。

それ、なになに!?

私が持っている書類を差し、触りたがります。

わかってる。あなたが世界に興味津々なのはわかってるよ。でも今は電話でお話し中。ちょっと待っててね。

ねー! これなに? ねーねーねー!!

それはあなたが普段から遊び倒しているおもちゃでしょ。それがどんなものか知ってるでしょ。

ちょっと待ってて!!

興味を引きたいのはわかります。
でも今は保険について大事なお話し中!!

あまりにうるさくて会話が聞こえないので、トイレに閉じこもりました。
トイレのドアを泣きながら叩く長女。

う、うるさい。

閉じこもるのはトイレ、洗面所に限られました。
それ以外の部屋には鍵がかけられないため、ドアを開ける攻防になり、電話どころではなくなります。

大事な電話をするから、ちょっと静かにしていてねとお願いして電話をかけたのだけれど、この有様です。

長女は体力がありお昼寝をほとんどしなかったので、寝ている間に電話をかけることもできませんでした。

ちょっと待っててって言ったのに~!!
全然待ちやしない!!

ちょっと待っては曖昧

ある日の夕方、友人が内祝いのお祝い返しを持ってきてくれました。

包装紙に包まれた箱を見た長女は、これお菓子だよね!? と目をキラキラさせてこちらを見てきます。

お菓子みたいだね。

長女はせっせと包み紙を剥き、箱を開け、菓子を取り出し、首を斜めに傾けながら、満面の笑みで私を見ます。

開けて食べていいでしょ?

という顔です。

さっきまで別のお菓子を食べたんだから、これはまだ食べちゃダメよ。ちょっと待ってて。

と言うと一寸菓子を前に静止し、また首を傾けて満面の笑みを私に向けてきます。

一応ちょっと間を開けているつもりで、ちょっと待ったからもういい? と聞きたいのだと気付きます。

パパにこういうの貰ったよと見せるから、その後にしようね。

と言うと、廊下に出て、

パパー!!

とパパを探し出しました。なんだそのパフォーマンスは。パパが仕事に行ってるってしっているくせに!

パパはお仕事だよ。夜帰ってくるから、見せて、お菓子は明日食べようね。だからこの箱はテーブルに置いておいて。

と言うと、長女は素直に頷いて、

おぼい(重い)おぼい。

と言いながら箱をダイニングテーブルに運んでいきました。

おぉ、エライエライと思っていたら、ダイニングのイスに座った娘が何やら呟いています。箱から菓子を出し、それを前に並べ、

後で。ね?
後で。ね?ね?
おいしそー。

なんと菓子に話しかけています!!

か、可愛い。

親ばかなのでしょうが、可愛くてつい菓子をあげてしまいたくなります。が、我慢我慢。

おいでー。

と声をかけたら菓子を箱に仕舞って私に寄り添ってきました。

エライねぇ。

と頭を撫でていたら、バタっと倒れて昼寝をし出しました。

子どもは手がかかるけど、こういう可愛さが溜まらないんですよね。

待ち方を伝える

発達障がいの子を持つママが療育で教えてもらったことですが、「ちょっと待って。」は言葉が曖昧過ぎて伝わりにくいのだそうです。

例えば塗り絵などを指定して、これをやって待っていてと伝えるとよいそうです。

お菓子を食べるのは今じゃない。待ってとだけ言っても納得しずらいですよね。
パパに見せるまで待って、明日のおやつに食べようと指定することが大事なのだと思います。

大人でも、結婚願望が強い女性が男性に「結婚はする。でも今じゃないから待って。」と言われても、「いつまで待てばいいの!?」とヤキモキしますし。

お祝い返しの時は長女がすんなり聞き入れてくれましたが、大事な電話をするから終わるまで待っていてと伝えても大体関係なく騒ぎますから、男性に「結婚は仕事が落ち着く三年後まで待って。」と言われても、「そんなに待てるわけないだろう!!」と暴れて揉めることもあるわけです。

親子も男女も一筋縄ではいかないですね。

お疲れ様です。

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