小中学生の恋愛事情・男子母は「積極的なのは女子」と言うけれど、知らぬは男子母のみという事実

小中学生の三姉妹を育てる母です。

幼稚園に通っている頃から、度々、娘たちが恋心を抱く様子を見てきました。

同時に、男の子に好かれる様子も見ています。直接告白されることもあれば、箱入りのガラスの指輪を家に届けに来た男の子もいました。照れくささを隠しているのか、妙に無口でクールな、男らしい様子で家を訪ねてきたのが印象的でした。

長女が指輪をもらったのは小学校低学年でしたから、男の子の親から見ても女の子の親(私)からしても“子どもの恋愛ごっこ”と感じて微笑ましいものでした。

恋愛が人物や将来に大きく影響してくるのは、思春期以降です。

私は以前、中学生男子を持つ母親たちからこんな話を聞いていました。

「恋愛に積極的なのは圧倒的に女子。押しの強い女子に迫られて付き合うのが男子。女子に振り回されて、何だかわからないうちにフラれるのも男子。中学生男子は恋愛などわかっていない。まだまだ子ども」

「うちの子(中学生男子)なんて恋愛感情も分かってないと思う」と、中学生男子を持つ母親たちは笑いながら同意し、盛り上がっていました。

当時の私は、「そうなんだ~」と興味深く聞いていたのですが、娘が中学生になった今、それに異議を唱えます。

恋愛に積極的な男子は多い

長女は小学校六年生になった頃から、異性から非常にモテ始めました。

ダンスをしている上に一年で8~9cmほど身長が伸びたこともあって、スタイルが良くなりました。
運動が得意なため、運動会では活躍しました。また人前に出ることに慣れているので、クラスの代表として活動することが増えました。

顔も大人びて、中学生、時には高校生に間違われることもありました。

クラスメイト間で起きた問題を母である私によく相談してくる子でしたので、私は客観的な解決策を伝えていました。娘は私の言葉に納得したときに、それを実行していたようです。
担任教師を含めた複数の先生から、「娘さんはクラスのリーダー的存在でよいまとめ役」という評価をもらっていました。

そんなこんなで目立っていた影響なのか、長女は“異様”とも思えるほどにモテだしました。

今どきの小学生高学年は、スマートフォンを持っている率がとても高いです。
共働きの家庭や、習い事が忙しい子が多いので、連絡手段として親が子に持たせるのです。

長女もダンスの習い事で、子どもたちだけで電車等を乗り継いで目的地に向かうことが少なくないため、小学四年生になったころから持たせていました。(複数の約束事をして、守られなかった場合は解約するという同意を取って契約しています)

スマートフォンを持つ子が増えると、ネット上でのコミュニティが生まれます。
LINE等で個人的に連絡を取ることができるので、同姓間、異性間に限らずコミュニケーションを取る機会が増えます。

二人だけでメッセージのやり取りや電話をすることが容易になるので、愛の告白をするチャンスが生まれます。

長女は六年生の一年で7人の男子に告白をされ、告白をされていない子にも好かれているという噂が複数流れました。

ある女子がある男子に「好きな子誰?」と聞いて出た名前が長女の名前だったとか、男子同士で好きな子を打ち明けた時に出た名前が長女だった、という話しが人づてに回ったものです。母親の私にも、同級生の母親伝に噂が耳に入ることがありました。

余談ですが、長女だけがモテていたのではなく、スポーツ万能で笑顔が可愛い女子のAさんと、学年男子の人気を二分する状態だったようです。

長女は告白してくれた子の中の二人と“お付き合い”をしました。

一人は告白ラッシュが始まってすぐに告白をしてくれた子で、クラスのお調子者の明るい男子でした。
嬉しさから気持ちに応えることにしたようですが、相手の男子が周囲に長女との関係を漏らしたことで、数日で破局を迎えました。

長女は周囲のからかいの対象になることが我慢ならず、あっという間にお別れを告げてしまったのです。
お付き合いをした数日間はLINEのやり取りが何度かあった程度で、あとは長女から別れを告げ、「なんで……」と問われるやり取りがあっただけで終わりました。(長女から聞いた話です)

小学生同士のお付き合いは、大抵は“付き合う意味”があるのかわからないような軽いものであることが多いようです。(それでも相手の子の気持ちを考えて、言動を考えた方が良いという話しはしましたが……)

長女はその後数か月して、何人目かに告白してきてくれた子の気持ちに応えました。

その男子はクラスで目立った存在で、あるスポーツで優秀な成績を残している子でもありました。
長女の学校での話を聞く中でも度々名前が出ていましたので、告白されたこともそれに応えたことにも驚きはありませんでした。

しかしそのお付き合いも数週間で終わりました。
相手の子が私立中学に進むことが決まっていましたので、進路が分かれることを理由に別れを告げたようです。

しかし付き合い始める時点で進路が違うことはわかっていましたので、理由になっていません。
長女は「付き合うことがどういうことなのかよくわからない。付き合う意味がないと思う」と言いました。

因みに長女は恋愛の話しを私によくしますが、父である私の夫や妹たちには秘密にしてくれと言い、告白されたことや別れを告げたことも数日から数週間経ってから私に話すことが多くありました。

誰かに話したいけれどからかわれたり噂になるのが嫌なので友達には話せず、自分の胸の内に収めておこうと思うけれど、やはり話したくなって母である私に打ち明ける、という流れのようです。

二人目の男子と別れた時は、別件で長女と長女のスマートフォンを覗き込んでいるときに相手の子から「なんで別れなきゃいけないの? 別れたくない。悪いところがあったら直すから言って」というLINEが来て、その流れで二人のやり取りを見ることになりました。

その子は「私のどこが好きなの」という長女の問いに、「色々あるけど、すごく綺麗だと思った」という、小学生とは思えない発言をする子でした。

別れ際のやり取りもまた大人のようで、少々驚きました。

男子母は「積極的なのは女子」と言うけれど、知らぬは男子母のみ?

長女の小学校卒業を目前に控えて、PTAの活動をしていた時のことです。

男子を育てる母親たちが、いつか私が聞いたのと同じ話題で盛り上がっていました。

「うちの子は全然恋愛に興味ないみたい。スポーツにばかり熱心で、まだまだ子どもだよ。奥手だから告白なんて考えられないし、彼女なんて暫くできないと思う」

これを言ったのは、長女がその年二人目に付き合った子の母親でした。
大人っぽい告白をして、熱心に連絡をしてきて、別れる時も大人顔負けの言葉を連発して引き留めにかかっていた子です。

その母親の言葉に同意していた保護者の中にも、長女に告白してきた子の親がいました。

口外するべき内容ではないと思い黙っていましたが、母親が知らないだけで、息子はしっかり恋愛をしているという構図がよくわかりました。

恋心を母親に打ち明ける女子と、親に言わない男子の違い

中学生になっても、長女のモテ期は続きました。

同じ小学校出身の男子や、中学校で初めて知り合った他の小学校出身の男子にも告白されることが続きました。
(人生にモテ期が3回あると言われるけれど、それが一度に来ているのではないかと疑っています)

周囲にいくつかのカップルができました。
女子からの告白で付き合うこともあれば、男子からであるケースもあるようです。

長女は好きだった男子に告白をされて、お付き合いをすることになりました。

今回は長女の中にきちんと恋愛感情があるようです。

小学校の時とは違い、夜に長電話をすることが出てきました。
電話での会話を家族に聞かれないよう、気を使う様子も見られるようになりました。互いに部活や塾、習い事があるので、その合間を縫って電話やLINEをやり取りする付き合いで、一緒に出掛けることはまだありません。

それでも小学校の時とは明らかにお付き合いの仕方が変わってきたと感じます。

長女は相変わらず友人の誰にも恋愛の話をせず、彼にも周囲に知られたくないという話しをしているので、事実が漏れることなくお付き合いが続いています。

母の私にはのろけ話をしてきますが、家族にも漏らさないよう口止めされています。

ある時、長女と同学年の男子Aを持つママ友から、「うちの息子の恋愛話、長女ちゃんから聞いたことない?」と聞かれました。

「恋愛話好きだから息子の話しを聞きたいのに、全然話してくれない。好きな子いないのと聞いても、いないしか言わない。あいつ、好きとかそういう感情ないのかも。学校の話をほとんどしてくれないっていうのもあるけど、浮いた話を一度も聞いたことがない」

長女にA君の恋愛話を聞いたことがあるかと尋ねました。
すると「Aは好きな子の前だと表情が違うし、顔も赤くなるからすぐわかる。でも告白したっていう話しは聞いたことがない」と嬉々として教えてくれました。

長女のように親によく話をする子もいれば、全くしない女子もいるでしょう。(私は親に一度も恋愛の話しをしたことがありません)
男子でも親とよく話をする子はいますが、特に恋愛に関しては、積極的に話すケースが女子に比べて少ないのではないでしょうか。

照れくさくて親には言わないけれど、しっかりと恋愛をしているケースがあるのです。

もちろん母親たちが盛り上がっていたように、奥手な男子はいます。
同時に、奥手な女子も数多くいるのです。

中学生の恋愛事情と性教育

「恋愛に積極的なのは圧倒的に女子。押しの強い女子に迫られて付き合うのが男子。女子に振り回されて、何だかわからないうちにフラれるのも男子。中学生男子は恋愛などわかっていない。まだまだ子ども」(記事冒頭で紹介したもの)と男子を持つ母親たちが盛り上がっていた際に、「男女交際するようになったら、性教育しておかないと心配ではないか」と聞いたことがありました。

その際母親たちは、「性教育するべきなのは女子。男の子は奥手だから、まず自分から手は出せない。中学生でキスやそれ以上に進むことは稀だし、あったとしても女子が誘導していることが多い」と断言していました。

確かに、男子は告白には積極的でも、その後女子の体に触れるようなことはして来ないようです。

以降は想像になりますが、プラトニックを脱する際は、女子からの積極的な「進んで良い」という意思表示がないと、男子は断られることが怖くて踏み出さないように思います。恋心があるので、嫌われたくないからです。

これは性行為の同意を取る意味で、理想的な形です。(もちろん女子も男子に対して同意を取る必要があります)

ですから「中学生の身体的接触は女子の方が積極的」については、母親たちの話に納得です。

それでも性格や環境により簡単に踏み越えて行こうとする男子もいるようですので、中学生だから心配無用とは限りませんし、女子が積極的だったとしても、男女ともに若いうちから性教育が必要です。

わが家は長女が初潮を迎えた際に、性行為や避妊、私の周囲にあった避妊失敗例等、かなり具体的な話しをしました。

賛否あるでしょうが、娘が傷つかないよう必要なことだと考えたのです。

しかし一年以上が経過し、長女がどれだけ覚えているか不安があります。
先日何気なく聞いたところ、「以前説明を受けた時はよく理解できなくて、あまり覚えてないかも」と言いました。

近いうちに改めて話をする時間を取ろうと考えています。

説明はするけれども、母親としては中学生の内は手を繋ぐくらいまででお願いしたい!! というのが本音です。

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