子猫がご飯を食べまくる!たくさんあげて大丈夫?ご飯の量について獣医に聞いてみた

17年ぶりに子猫と暮らし始めました。

食べさせていたフードを教えてもらい、同じものを購入して体重と月齢に合わせた規定量をあげていました。

しかし子猫は食品庫を荒し、ゴミ箱を荒し、排水口の野菜くずを食べ、人間の食事を猛烈な勢いで食べようとします。
食事を倍近くに増やしても変わりませんでした。

困り果てて獣医師に相談した結果を、お知らせします。

子猫がご飯を食べまくる!

わが家には生後一か月で譲り受けた雄猫の殿と、生後二か月で譲り受けた雌猫のお嬢がいます。

二匹は誕生日が5日しか違わず、ほぼ同じ月齢です。

生後一か月のころの殿

生後二か月のお嬢

二匹はご飯をモリモリと食べました。

生後三ヶ月までは規定の量の1倍から1,5倍程度の子猫用のドライフードをウエットフードに混ぜてふやかし、三回に分けてあげました。

既定の量は、あげているご飯のパッケージに記載されている量を参考にしました。

殿とお嬢は、仲良く大きくなっていきます。

殿は活発で、起きている間は走り回ったり、お嬢と追いかけっこするなどして遊んでいました。

対してお嬢は、遊んだり走り回ることがあるものの、殿よりは大人しい印象でした。

ゴミ箱を漁る子猫

生後2か月を待たず、殿はキッチンカウンターに上がるようになります。

色々なものに興味津々で、火が点いたコンロにも上がろうとするので気が気ではありませんでした。

生後3か月を過ぎたころ、殿は人間のご飯を食べようとしたり、ゴミ箱をこじ開けて生ごみを漁るようになりました。

ご飯が足りないのかな? と心配になり、ご飯を規定量の1,8倍程度に増やしましたが、行動は治まるどころかエスカレートしていきます。

ゴミ箱の蓋に鍵をかけ、中を漁れないようにしました。

玉ねぎや長ネギ等、猫には有毒な生ごみが入っていたからです。

すると殿はキッチンの排水口にある野菜クズや食べカスを食べるようになりました。

排水口カバーをつけても外して漁ってしまうため、排水口ネットを一日に4、5回交換して清潔に保ちました。

人間のご飯を準備している間にも一瞬目を離した隙に食べられてしまいますし、食事中にもテーブルに上ってあっという間に食べてしまうので、食品を出している間は隔離できる場所に閉じ込めざるを得なくなりました。

これだけ食べたがるのは、お腹が空いているからとしか思えません。

しかし同じ量を食べているお嬢は、殿のような行動をしませんでした。

お嬢は少しぽっちゃりとした体つきをしています。
対して殿は、同じ量を食べているにも関わらず、骨を感じるほど痩せていました。

たくさんあげて大丈夫?

お腹いっぱい、満足するまで食べさせてあげたいと思いました。

そこで体重や月齢に照らし合わせて食事量を二倍まで増やしましたが、事態は変わりませんでした。

これ以上増やしていいものなのか、悩みます。

わが家は前年に、長く一緒に暮らした愛猫を亡くしています。

その愛猫は規定量しかご飯を食べていなかったにも関わらず、肥満でした。(先天性奇形で足の骨に癒着があり、運動が少なかったのです)
獣医師の指導によりダイエット食に変えても、体重が殆ど落ちませんでした。

結果的に病気で亡くなりましたが、幼いころから健康管理が大切だと痛感しました。

殿は痩せているけれど元気いっぱいで、よく甘え、走り回って遊びます。

どうするべきか迷い、インターネットで検索をしました。

どのサイトにも

「ご飯のあげすぎは肥満を招き、病気を誘発しかねない」
「子猫は成長期なので多めにあげても成猫ほど問題はないが、二倍以上は多い」

と記載されていました。

殿のためにどうしたらいいのかわかりませんでした。

低カロリーでお腹が満たせるようにと、体に害がないレタスや鶏のササミを茹でてほぐし、ご飯にさらに足す形であげることにしました。

食欲のない猫にも人気だというササミは、殿とお嬢に大好評でした。

☝批判を恐れて1,5倍の食事をあげていると載せていますが、実際は2倍です。

ささみのゆで汁が染み込んだレタスもよく食べました。

しかしゴミ箱を漁ろうとしたり人間のご飯に手を出すのは変わりません。

困りました。

ご飯の量について獣医に聞いてみた

二匹のワクチン接種の日を迎えました。

ワクチンよりも、獣医師にご飯の量について聞きたくて仕方ありません。

診察室に入ると、開口一番「ご飯をすごく欲しがるんです。今既に、既定の二倍近くあげていて、湯でたササミやレタスをあげています。もっとあげてもいいですか?」と聞きました。

ご飯の量はその子により変わる

体重は殿もお嬢も月齢の平均値でした。
殿は非常に痩せているのに、平均より少し重めです。

獣医師:「殿君は痩せすぎだね」

私:「そうなんです! ご飯をすごく欲しがるんですが、既に規定量の二倍あげています。もっとあげてもいいですか? ネットだとあげすぎはよくないと書かれていて、正解がわかりません」

獣医師:「首の後ろ、背中の膨らみが始まるあたりを触ると、骨が指でわかるでしょ。これは痩せすぎ。もっとご飯をあげていい」

好きなだけ食べさせていい

私:「たくさんあげたいです」

獣医師:「あげていいよ。去勢手術をして太りやすくなってからはあげすぎると病気の原因になるけど、今は成長期だから栄養を欲してる時期。殿君は活発だし、エネルギーをより消費している上に体も大きい。もっとあげてね」

なんとあっさりと獣医師のOKが出ました。

私:「規定量の三倍あげても大丈夫ですか?」

獣医師:「生後半年程度を目安に徐々に食欲が落ち着いていくから、それまでは欲しがるだけあげていい。でも下痢をするようになったらあげすぎだから量を減らすこと。また、食べ癖がつくと去勢手術後など太りやすくなった時に食事を減らすストレスが出てしまうから、食べきれる程度の量をその都度あげて、ご飯を常時盛りっぱなしにはしない方がいい」

なんてこった!
どれだけあげてもいいとのお達し!!

この時私には、獣医師の後ろに後光が見えました。

猫に野菜は必要ない

獣医師:「それと、猫は肉食動物だから。レタスなどの野菜は必要ないからね」

私:「あ……(知ってます)」

獣医師:「野菜が必要な機会はまずないので、食べさせる必要はないから」

私がネットに頼り、苦肉の策として採用したレタスご飯は無意味だったようです。

獣医師:「あげるご飯は子猫用のペットフードが一番だから。あれをあげておけば栄養面はばっちりだからね」

同居猫にもご飯を多くあげて大丈夫?

殿のご飯を増やしたら、お嬢が欲しがることが想像されます。
あげなければ殿のご飯を食べてしまうでしょう。

お嬢のご飯を増やしてもいいのか、聞いてみました。

私:「お嬢は今の食事量で問題ないですよね?」

獣医師:「そうだね。しっかりと肉がついてる」

お嬢は既にちょっとお腹の肉が垂れています。

私:「殿のご飯だけ増やすと、お嬢が横から殿のご飯を食べてしまいます。お嬢のご飯を増やすのはよくないですよね?」

獣医師:「うーん、あげなくてもいいんだけど、殿君には食べさせなきゃいけないから、あげてもいいと思う。今は成長期だから肥満になりすぎるってことはないから」

多頭飼いは猫同士コミュニケーションが取れてメリットがとても大きいのですが、それぞれに食事を変えなければいけないときは難しいのです。

しかし今は殿に食べさせることが優先だと教えてもらいました。

殿とお嬢はこの時、生後三ヶ月中盤でした。

思う存分食べさせた結果

殿はご飯が足りず、飢餓状態だったのだと思います。

病院から帰宅してすぐに、早速ドライフードをあげました。

殿もお嬢もせっせと食べました。

お腹が膨れれば、漁らなくなる

朝晩のご飯は一日の規定量の1,5倍を分けたもの(ウエットフードとドライフード)をあげ、それ以外に数回、欲しがるタイミングに合わせてドライフードやチュールを惜しみなくあげるようにしました。

正確に量っていませんが、恐らく一日あたりの規定量の3倍以上をあげていたと思います。

ご飯を盛る時は殿を多めにして、お嬢の分を少なめにしました。

それが数日続くと、殿はゴミ箱に興味を示さなくなり、人間のご飯を盗み食いすることが少なくなりました。

家族が食事をしている横で、ゆっくりくつろぐ姿も見られるようになります。

興味本位で排水溝をいじることがありますが、以前よりずっと頻度が減りました。

便が緩くなる

一気に食事量を増やしたからか、殿は便が多少緩めになることがありましたが、下痢はしませんでした。

緩くなった時は少し食事量を減らすなどして、様子を見ました。

生まれ持った体質と食べる量

殿はあばらが浮くことがなくなりましたが、相変わらず細身です。

殿の両親は家で飼われている猫でした。
母親の写真を見せてもらった限りでは殿と同様にやせ形でしたので、肉がつきにくい体型なのかもしれません。(去勢手術をしたら変わるかも)

痩せた体質だからと言って、ご飯量が少なくていいとは限らないのですよね。

数日に一度、朝起きると殿の身体が一回り大きくなっているのをよく実感するようになりました。(子猫の飼育経験のある方ならわかってもらえるはず)

栄養が行き渡っている証拠でしょう。

生後3ヶ月から好きなだけ食べさせ、5か月になった現在

生後5か月になった現在、殿は生後10ヶ月程度に見えるほどの体格となりました。

お嬢は相変わらずころころとしていますが、肥満ではありません。

好きなだけ食べさせる生活を一か月以上送ったところ、ご飯を欲しがる量が減ってきました。

現在は一日の規定量の1.5倍~1.8倍程度の量で満足しています。

日によってはほぼ規定量のみで満足することも。

身体が欲する栄養量が落ち着いたのでしょうか。

大きな変化です。

規定量に惑わされず、その子に合った食事量を

殿には悪いことをしてしまいました。

食事量を抑えて管理するのが飼い主の愛情だと思っていましたが、猫自身を見て判断しなければならないのだと学びました。

また、愛猫の病気が発覚したときも実感したのですが、ネットは情報収集にはいいのですが実際に当人を見ているわけではないので、正確な判断ができるわけではありません。

不安なことは是非、かかりつけの獣医に相談することをお勧めします。

 

参考になりますように。

 

 

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