義母が食器洗いに洗剤を使わないのは許せる?嫁姑間の気遣いと洗剤を使わない効果

嫁姑のすれ違い

私は結婚12年目の主婦です。

義実家は近所にあり、度々遊びに行っています。食事をいただくこともありますが、結婚後5年近くの間、台所の手伝いをすることがありませんでした。

義母が一人で忙しなく動くので、手伝いますと声をかけますが、頑なに「座ってて」と断られていました。

“姑が断っても動くのが嫁の仕事”と言う人もいて、「このままでいいのか?」と戸惑いました。

「お義母さん一人では大変ですよね? お膳立てしていただくと気が引けて、遊びに来にくくなります。悪い嫁みたいになっていますが、大丈夫ですか?」と冗談ぽく言ってみましたが、「そんなの気にしなくていいのよ。小さい子どももいるんだからゆっくりして。悪い嫁なんて思わないわよ。おほほほほほ」と笑い飛ばされました。義母は本当にオホホと笑うのですよ。

子どもたちは義母が好きなので、義母を追いかけて行きます。私は義父とおしゃべりをするのですが、その間義母が気になって仕方ありませんでした。

義母が膝を悪くしました。痛みがあるというのに、やはり私には強固に「座っていて」と求めるので、夫に「義母を手伝って」と声をかけましたが、義母は義父や息子を動かしたくはない様子。

ずっと戸惑いがありました。

義実家で嫁が動く必要はない! という世論もありますが、それは別問題として考えてください。
高齢の義母は“家族の世話をするのが女性の沽券”という価値観を持っています。そういう時代に育ったからです。しかし嫁に価値観を押し付けることはしていません。
対して私は、体に痛みがある義母に世話を任せてしまうことに気が引けてしまっているという構図です。

義母の隠したかったこと

ある時、夫の姉である義姉が義実家に遊びに来ていました。
義母は以前にも増して膝や股関節を悪くしていて、手術をしてリハビリ中でした。

義母は義姉に台所仕事を任せていましたので、義姉に「手伝います」と声をかけました。義母のような抵抗はなかったので義姉と台所に立ち、「いつもお義母さんに座っててと言われるんですが、社交辞令ですか?」と聞いてみました。

「うーん、どうなんだろうね」義姉は苦笑いして答えました。

食器をシンクに下げて、「私が洗います」と言いました。そこで気が付きました。

……スポンジと洗剤がない。

おや? と戸惑っていると義理姉が言いました。「うちは洗剤使わないんだよね」
そう言って私の反応を伺っているようでした。

食べカスや油は紙で十分に拭き取り、たわしを使って皿を擦って水かお湯で流して終了でした。

たわしは昔ながらのこのたわしです。

「これは昔ながらの方法ですね」と言うと「そうなの。おかあさんは洗剤を使いたくないみたい」と義姉が答えました。
義姉は自分の家庭では洗剤を使っているようです。
義母はこれを私に知られたくなくて、台所に立たせなかったのだと分かりました。
食器を下げたり、荷物を運ぶのに台所に入ることは許されても、それ以上のことになると頑なに拒まれていたからです。
昔ながらの方法でこれまでやってきた。必要を感じないので、変えるつもりはない。
しかしよく思わない人もいるだろう。生活習慣の違う嫁に知られて、嫌がられたらどうしよう。
そう思ったのかもしれません。

洗剤を使わない食器洗いのメリット

初めて台所に立たせてもらい、たわしで皿やカップを洗いながら、洗剤を使わない食器洗いと、夫が育った環境について考えました。

洗剤を使わないって、もしかしたらメリット多いんじゃない??
夫は風邪を引くのも珍しいくらいの、健康優良児です。※遺伝による皮膚の難病を抱えているのでトラブルはありますが、皮膚以外は健康体です。
洗剤で殺しきらなかった菌を少しずつ体に取り入れて、強い体になったのでは?
近年、除菌環境で育つ子どもが増え、体が弱くなっているという研究結果があります。
菌をすべて殺そうとすると、よい細菌もいなくなることで病原菌が繁殖しやすくなることがあります。このような細菌のバランスの変化と病気の関係について、詳しくわかってきているのが腸内細菌です。
健康であることと、腸内細菌の種類や多様性には、どうやら関連があるのではないかと言われはじめています。2歳までの抗菌薬の使用により腸内細菌が乱れ、アレルギー性疾患が増える可能性も指摘されています。(参考
「清潔」という概念は「衛生」とは異なり、健康上の効果と必ずしも関連があるわけではなく、むしろ見た目の問題である。清潔であることが、病気の予防の点で、衛生的であることよりも優れているわけではない。(東洋経済
食器洗いで洗剤を使わない生活は、適度に菌を取り入れ、良い内臓を作っているのではないかと想像しました。
夫の家族は誰一人アレルギーがなく、花粉症にもなっていないのです。
因みに私の実家は、果物や野菜も洗剤を水で薄め、桶に入れて洗います。母のこだわりです。手も頻繁に洗うので、家族が皆手荒れ気味です。
母はアレルギー性鼻炎や花粉症、アレルギー系の湿疹などを持っています。私も弟も花粉症持ちです。風邪も度々引きます。
単純にこれだけの比較では結論付けられないものの、洗剤を使わないからと言って、健康に悪いとは到底思えませんでした。
洗剤に頼らない分、しっかり油を拭き取ってから洗いますので、シンクに油が飛び散ったり石鹸カスが飛ぶことがありません。
排水口に食べカスが溜まることもありません。
シンクについた水を拭き取るだけでステンレスがピカピカに光ります。
洗剤を買うコストもかからないですし、泡立てる必要がないので頻繁にスポンジの交換をすることもありません。
数年ごとに必要となる排水口から下水管の洗浄も、大幅に減らすことができます。

洗剤を使わない食器洗いのデメリット

反面、面倒もあります。
皿を綺麗に拭き取ってから洗うのは手間です。
何の紙で拭き取るかも問題です。拭き取る紙にコストがかかります。
義母宅は新聞を取っているので、小さく切って使っています。しかし最近はネットが発達したことやコストがかかる理由から、新聞を取らない家庭が増えています。
わが家も新聞を取っていないため、真似をしようにも若干の問題が出てくるのですよね。
魚や肉を切ったまな板は、熱湯や重曹による消毒が必要です。
それさえ慣れてしまえば、メリットが多いように感じます。

義母の変化

食器洗いをしながら、その場で考えたメリットやデメリット(前述したもの)を義姉に喋りましたので、私が好意的に受け止めたことが義母に伝わったようです。

その後義母は、私が台所に立つのを嫌がらなくなりました。

世の中には姑のやり方を嫁に強制する場合があるようですが、姑が嫁に遠慮していたり、反応を気にしていることも少なくないのですよね。

嫁たちの反応

「洗剤を使わないのは怖い」「受け入れられる人と、そうでない人の差があると思う」とママ友たちの意見を聞きました。

シャンプーなどは使うのに、食器洗いだけ使わない理由も分からないという意見もありました。

感じ方は人それぞれですね。

因みに義母が食器洗剤を使いたくない理由は、シンク周りや排水溝のホース内に汚れが溜まるのが嫌だからだそうです。
風呂場で石鹸を使うのは仕方ないけど、日に何度も立つ台所が汚れているのは気になってしまうからだとか。

洗剤を使わない生活

洗剤を使わない生活をしている方は、実は少なくないようです。
下水の整備がない土地なので洗剤を使わないという方もいれば、化学的な洗剤は流しきらず体内に吸収されて悪影響を及ぼすことがあるとして、使わない場合もあります。

洗濯

最近は洗濯に洗剤を使わない家庭も増えています。
☟これを入れると洗剤不使用、或いは少ない量で綺麗になるとか(2021年4月効果の根拠なしという報道がありました。洗剤の代わりになるかは不明ですが、排水口の汚れがつかなくなったという口コミは多いため、一定の効果は見られるようです)

食器用

食器用洗剤を使わない家庭の中には、食器の油汚れに米ぬかをかけて吸わせ、水で洗い流している方がいます。

一般的な洗剤とは違い、環境に優しいものがこちら☟です。
手荒れしにくく、体にも優しい洗剤です。
トイレやお風呂、キッチン、冷蔵庫やオーブンなどの家電、家具、床、食器洗いなどこれ一本で洗うことができます。

食器洗いとして使う際は、油を吸着し汚れがよく落ちます。
泡立たないため洗い流す手間が少なく、節水にもなります。
詰め替え用もあります。

粉末タイプ☟は食器洗いにも使えますが、風呂に入れると酵母の効果でつるつるになります。

嫁姑の生活習慣の違いはあって当然

義母がやり方を強制してくるタイプであったのなら、抵抗を感じたと思います。

新婚や同棲を始めたカップルが喧嘩する原因は、生活習慣の違いを「自分のやり方が正しい」と主張しあうことにあるのですよね。

嫁姑という愛情がない関係から始まると、より違いを感じやすいでしょう。

しかし適度な距離感を持っていれば、互いのやり方を客観視して受け入れやすいように思います。

ところで私は、食器用洗剤を使わない生活に興味があるものの、拭き取る紙の準備が面倒で結局洗剤を使う生活をしています。
それまでの生活スタイルに不便を感じていなければ、新たな方法に変えるのは勇気がいるものです。

家庭ごとにやり方が違っていい。
そういうやり方もあるんだな、と知れることが知識となり、選択肢となります。

いい勉強になりました。

 

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