チュビファーストという筒型の包帯をご存じですか?
包帯やガーゼ、サポーター、塗り薬を日常的に使用している人や、アトピー、皮膚疾患、怪我、あせもに悩んでいる方にお勧めです。
私の子どもは皮膚疾患を抱えています。常に体の4か所以上にこのチュビファーストを使用しています。
チュビファーストの詳細、使用上の特性、注意点についてお知らせします。
筒型包帯チュビファーストとは
チュビファースト紹介
画像は緑のチュビファーストです。
チュビファーストはサイズによってカラーが分かれています。サイスは後に詳細をお知らせします。
包帯はこのように丸められて収納されています☟
出すとこのようになっています。
緑サイズは一箱10mの長さがあります。
包帯はチューブ状になっています。
つまり筒状ですね。
チュビファーストの伸縮性
開くとグッと伸びます。
この伸縮性は他社には見られない性能です。
チュビファーストをカットする
使用する部位に合わせてカットして使います。
チュビファーストは布に近いので、裁ちばさみか、医療用のはさみを使うと切りやすいです。
わが家は医療用はさみを使っています。
これは包帯を切る時はもちろん、サージカルテープや医療用のドレッシング材を切る時にもくっつきにくいので重宝しています。
切ったばかりのころは、繊維がポロポロ落ちます。
ほつれることはありません。
このポロポロと落ちるものも、装着するころにはほとんど落ちなくなっています。
チュビファーストの使用回数と注意点
チュビファーストは医療用の包帯なので、一度使用したら破棄するのが衛生的にはいいのですが、わが家は洗濯して30回くらい使用しています。
このチュビファーストは洗うと縮みます。
洗って何度も使用する場合は、必要な長さの1,5倍くらい長さに切ることをお勧めします。
初回の使用時は長く感じますが、洗うと縮んでちょうどいい長さに感じると思います。
30回程度使うと、こんな感じでボロボロになってきます。
ここまでになるとさすがに捨てた方がいいかなと思いますが、ボロボロになった部分を切れば、まだ使えます。
チュビファーストの着け心地
チュビファーストは皮膚にフィットし、ズレにくいです。
伸縮性があり、伸びても元に戻る力があります。
辛くなるような締め付け感はありません。
私は他社の筒状の包帯をいくつか試してみたことがありましたが、フィット感がなくズレ落ちたり、一度伸ばすと戻らず筒型の意味がなくなったり、洗うとボロボロになるなどして買ったのを後悔することばかりでした。
私が知る限り、チュビファーストのフィット感に勝るものはありません。
チュビファーストの使い方
チュビファーストは切れ目を入れることで体の部位に合わせた形を作ることができます。
例えば手首に使いたい場合、筒状のまま嵌めていると、手のひらのふくらみが影響してズレてしまうことがあります。
その場合は一部に切り込みを入れます。
切り込みに親指を入れて嵌めると、このようになります。
例えば腱鞘炎で手首に湿布を貼っているけど動いているうちに取れてしまう場合や、乾燥でかきむしってしまう場合にこれを嵌めておくと、予防になります。
普通の包帯とチュビファーストの違い
よくある普通の包帯は、クルクルと巻く手間があり、気を付けないと解けてしまいます。
大人ならまだしも、赤ちゃんや子どもに巻くとなるとあっという間に解けてしまい、気が付くと包帯を引きずりながら歩いていたなんてことも珍しくありません。
また、毎日使用するのでコストを抑えるために洗濯して使っていましたが、よれよれになってしまって巻くのに不便していました。
チュビファーストならスルッと嵌めるだけで済みます。
同じ形状のサポーターとも使用感が違い、締め付けがきつくなく通気性があります。
使用例です☟多少ズレることがありますが、少しの手直しで日常生活に混ざれます。
ズレは幼稚園児でも自分で直すことができる程度です。
チュビファーストはアトピー患者のために開発された
チュビファーストはアトピー患者のために開発されました。
アトピー患者の皮膚に保湿、薬の塗布をして、チュビファーストを履かせます。
チュビファーストが保湿液や薬を吸って疑似皮膚となります。
その上にもう一枚チュビファーストを重ねると、通常の生活に支障なく動けるようになるという目的でした。
チュビファーストを水に浸して湿らせたものを履かせて痒み防止の役割をさせるなどもできます。
フィット感やずり落ちない作りもそうですが、水に濡れても問題なく使用できる構造が最大の特徴です。
参考:チュビファースト適用の手引き/アトピー・アレルギー・健康対策ショップ【もぐもぐ共和国】 (mogumogu.jp)
チュビファーストの意外な利点
私の子どもは日常的に包帯を着けています。
真夏でも変わりません。
皮膚に密着した包帯を着けて活動すると、暑く感じやすく、熱中症になりやすかったり、あせもができるのではないかと心配しました。
しかし生活してみると汗を吸ってくれるため、一度もあせもになったことがありません。
包帯を着ける必要がない姉たちは何度もあせもを作ったことがあるので、チュビファーストの効果ではないかと思っています。
熱中症も今のところ起こしたことがありません。
チュビファーストを湿らせておくと、体を冷やすことができるからでしょうか。
全ての方に当てはまるかはわかりませんが、思わぬ効果でした。
チュビファースト製造会社メンリッケ
製造しているのはメンリッケという世界的な医療繊維メーカーです。
非常に大きな会社で、手術時に医師が着るガウンや皮膚に密着するドレッシング材など数多くの製品を世界中に展開させています。
非常に信頼のおける企業です。
私の子どもはメンリッケの他の製品を病院から処方され日常的に使用していますが、性能が高いものばかりです。
日本の会社が類似品を作りサンプルとしていただくことがありますが、包帯にしてもその他製品についても日本の物は弱くフィット感に欠けるため使いにくいのが現状です。
今後の改良を望みますが、現状メンリッケの製品に勝るものはありません。
チュビファーストの処方・取扱い店
チュビファーストは現状、保険による病院の処方は対象外と聞いています。(難病の種類によっては処方対象のこともあるのでしょうか? マイナーな情報のため未確認です)
薬局でもほとんどで取り扱いがありません。
アトピーや皮膚疾患を専門に診る大学病院や総合病院の処方箋を受けている薬局であれば、扱われている可能性があります。そうでない薬局で扱っているケースは極少数だと思われます。
私の子どもが通う大学病院近くの処方箋薬局では、専門医の依頼でチュビファーストが取り扱われています。しかしネットで購入するのと金額が変わらないため、私はネットで買っています。
ある看護師から、勤める病院でチュビファーストを使用していると聞きました。
常時点滴を打っている患者の針の差込口を隠すように使用しているとのことです。
病院によっては院内で使用しているということですね。
チュビファーストの種類と形状一覧
チュビファーストには、上に紹介した筒型の包帯の他に、顔用、手袋などがあります。
現在通販サイトで販売されているサイズの一覧がこちらです☟(2021年2月現在)
筒型チュビファースト
筒型のチュビファーストは、サイズごとにカラーが分かれています。
白地に一本カラーが入っています。
4歳になったばかりの私の子どもは、身長が100cm、体重が15kgです。
腕、手に赤。脚に緑を使っています。
もう少ししたら腕も緑を使いだそうか? といったところです。
アトピーのある6歳の知人は、小柄なので腕に赤を使用しています。
体型によって適しているサイズが違います。
上に紹介したように伸縮性があり伸びます。多少小さいかな? と思っても、大きなサイズの違いがなければ入ります。
チュビファースト・手袋
私の子どもは筒型しか使用していないので使用感はわかりません。
しかし筒型以外も物がいいと言われ、患者間で評価が高いです。
チュビファースト・靴下
チュビファースト・タイツ
チュビファースト・レギンス
おすすめする人
アトピーの子どもを持つ方に使ってみてもらったところ、やはり非常に便利だと高評価でした。
保湿剤を塗って就寝させたいけれど、布団に保湿剤がついてしまうという悩みを解決できたと言っていました。
アトピー患者以外にも様々な用途で使用できると感じています。
〇 皮膚疾患がある方
〇 日常的に包帯を使用する疾患のある方
〇 日常的な注射や点滴の痕を見せたくない方
〇 怪我や手術痕など通常の包帯の代わりに
疾患のない方でも、下記のような方にお勧めします。
〇 はいはいを始めたばかりの赤ちゃんの膝の擦れ防止
〇 肘や膝の怪我が絶えない子どもの予防
〇 あせも防止
〇 皮膚の日焼け防止
サポーターと違って、濡れてもいいというのがいいですね。
余談
包帯を毎日使う患者は、チュビファーストのカラー版が出てほしいと願っています。
それを企業に求めたこともあったのですが、世界的に染色料のアレルギー規制が厳しくなっているので難しいのだそうです。
カラーマスクがあるならカラー包帯があってもいいですし、手術着も色がついているのに包帯はダメな理由がよくわからないんですよね。
衛生管理がしにくい理由はわかりますし、コスト面や需要の見通しが立ちにくいのはわかるのですが。
明らかな包帯! ではなくてファッションから浮かず、人目にもなじみやすいカラー版が出てくれることを切に願っています。
チュビファーストに興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。