壁や天井を板張りにしたいけど、コストがかかるし固定資産税も上がっちゃう。
それならクロス(壁紙)張りにしよう! と決めたものの、
〇 サンプルを取り寄せてみたけど、イメージが掴めない。
〇 いかにも壁紙に見えるものは避けたい。
と迷われる方は少なくありません。
わが家は二階建ての一軒家です。
一階のLDKの天井全面に、木目調の壁紙を採用しました。
私は仕事で多くのクロスを見てきました。入居して二年が経過した今も、選択は間違いでなかったと感じています。
入居して少しして訪れた固定資産税の査定員は、図面を見るまで本物の木板だと捉えていました。住み始めてからも、ハウスメーカーのお宅見学会で見学に来られた方に評判がよく、同じクロスを採用する施主がいました。
そんなわが家のクロスの詳細と、クロスの選び方をお知らせします。
おすすめ木目調クロス
おすすめ木目調・クロス・リリカラLW-2721・LW-4069
わが家の天井クロスはリリカラLW-2721です。後継LW-4069。
写真だと光の反射が強調されて光沢があるように見えますが、実際はマット地です。
肉眼で見る反射は、気にならない程度です。
浅いテクスチャーがあり、紙っぽさが少ないです。
色味や木の柄のパターン(繰り返し)が目立たないため、安っぽさを感じない仕上がりとなりました。
素人には「木目調」ではなく「木」に見えるようです。
来客にクロスだと説明すると、驚かれます。
この空間がクロスで作れるならと、我が家を参考にこのクロスを採用された施主さんもいらっしゃいます。
木板との違い
二階の子ども部屋の勾配天井にパインの木板を貼っています。
やはり重厚感は本物の木板の方があります。
しかし決してリリカラLW-2721も安っぽくはありません。
当初は一階の天井も木板を貼りたいと思っていましたが、天井高が2400mmと高くないことや、コストがかかること、固定資産税が上がることを総合的に加味し、クロスを採用することにしました。
寝室ヘッドボード木目調クロス・リリカラLLー8779
マットレスベッドを置く予定で、備え付けのヘッドボードを作りました。(未だに布団生活ですが)
そこの壁紙に木目調クロスを採用しています。
寝室はリラックスできるよう、柔らかい色合いのクロスを選びました。
一階の天井に比べると主張がなく、可もなく不可もなくといった当たり障りのない仕上がりになっています。
木目調クロス候補
リリカラLW-2721に到るまで、どの木目調クロスにしようか悩みました。
何社ものクロスメーカーから大量のサンプルを取り寄せました。
☝こちらのサンプルはほんの一部です。
ある程度絞られてきたら、下記「壁紙の選び方」を試しました。
最終的な候補が決まったら、インターネットで品番を検索しました。実際に施工された写真を探して見比べ、イメージと相違がないかを確かめて最終決定をしました。
壁紙の選び方
イメージの膨らませ方
私はイベント建築物の施工全般の仕事をしていたため、図面を見れば立体物が想像できますし、空間の把握ができていました。
クロスについても同様に想像がつきやすかったのですが、夫は素人だったためにイメージが湧きにくいようでした。
また家を建てた友人も、アクセントクロスを選ぶ際にサンプルを見たけれども、出来上がった時と大きくイメージが違ったと言います。
イメージが現実と食い違うために、圧迫感が出てしまったり、ごちゃごちゃしたり、安っぽい仕上がりになってしまう場合があります。
そこで、クロスを選ぶ際に使える、イメージを膨らませる方法をお知らせします。
サンプルを壁に貼る
検討しているサンプルをマスキングテープなどで壁に貼ります。
クロスを壁に採用するのであれば壁に、天井であれば天井に貼ることをおすすめします。
クロスを貼る壁と同様の大きさの壁に貼れると理想的です。
サンプルと距離をとる
サンプルを至近距離で見て検討する方がいますが、全体のイメージを掴みにくくなるので、よくありません。
離れてみてください。
家の図面から新居の実際の生活をシミュレーションします。
新居での生活が始まった時に、アクセントクロスをどれくらい離れた距離から見ることになるのかを想像するのです。
図面から寸法を割り出し、壁からメジャーで距離を測って立ち、サンプルを見てみます。
するとサンプルを手に取って見た時には大きく見えた柄が細かく感じたり、逆に柄が強すぎて広い面積に貼ったらうるさく感じるかも、と想像がつきやすくなってきます。
採光のバランス
立地と家の図面から、採光がどのように部屋に入って来るかをシミュレーションします。
現在住んでいる家に似た採光の部屋があれば、そこにクロスのサンプルを数日貼ります。
朝や昼、夜など採光が変わる様子を見てみると、さらにイメージがつきやすくなるでしょう。
いいと思っていた色合いのクロスが、実際の採光に合わせると暗く感じすぎてしまうなど、イメージの相違が出てくることがあります。
家造りは決めることが多く焦りがちですが、クロスは部屋の印象を大きく左右しますので、数週間をかけてじっくりと検討することをお勧めします。
床と天井のバランス
クロスを決定するより前に、床材の決定をされるホームメーカーが多いのではないでしょうか。
天井クロスと壁のクロスと床材、巾木のバランスは部屋のイメージに大きく影響します。
床材のサンプルがあるのであればそれを置いてみて、同時にシミュレーションすることをおすすめします。
また、家具が決まっているのであれば、その家具を含めて想像してみてください。
新築するにあたり、購入した食器棚です☝
絶対にこの家具を買おうと決めていたので、家具を置いた時を想像して、天井クロスと床のカラーバランスを検討しました。
白い壁面が少ないと圧迫感を感じるので、ドアなどの建具をホワイトにしてバランスを取りました。
想像がつきにくければホームメーカーに3Dパースを作ってもらったり、カラーコーディネーターに相談してみるといいでしょう。
(パース画はコストがかかるかもしれません)
我が家は天井のクロスと床材の色合いが近く、落ち着いた仕上がりとなりました。
床と天井、壁のカラーバランスは部屋の印象を左右しますので、別々に検討するのではなく、一緒に考えるのがお勧めです。
貼る面積と、コントラスト
クロス選びに迷うとどれも捨てがたくなり、色々な壁に貼りたくなるかもしれません。
天井や壁、床の色のコントラストが強いと部屋を狭く感じさせることがあります。
例えば床が白くて四方の壁が黒ければ、視界に濃い色が多く入ってくるため、圧迫感を感じやすくなり、実際より狭く感じることもあります。
色や柄が持つ特性と、貼る面積のバランスはとても重要です。
縦貼りか横貼りか
木目調クロスは縦貼りするか横貼りするかでイメージが変わります。
壁に縦貼りをするとシャープな印象に。横貼りをすると、カントリー調などの柔らかい印象になります。
天井に貼る場合は、長手方向に貼る場合が多いでしょう。
床材も長手方向に貼るのが基本ですが、間取りによっては床と天井の木目の方向が変わる場合があります。
一般的に同じ方向に木目が向いている方が違和感がなく、透視法の効果で広く感じやすくなります。
木目の方向を合わせたい場合は事前に確認しておくことをお勧めします。
サンプルの取り寄せ方
ホームメーカーに、クロスのメーカーを限定されることがあるようです。
クロスの仕入れには最低ロットがあり、他物件と同じクロスを使用できる方がコストを抑えられるからです。
もし好みのクロスをホームメーカーが仕入れてくれない場合は、自分でクロスメーカーのホームページから個人施主として登録し、サンプルを取り寄せてみるのもいいでしょう。
好みのものがあれば、楽天などの通販サイトで探し、1m単位などで購入して施主支給するのです。
よほど広い範囲を貼る以外は、通販サイトがお勧めです。
その際、予めホームーカーに必要メーター数を確認してください。また、柄物でない場合でも必ず余裕を持ったメータ数を購入してください。
木目調などの柄物は、柄を合わせながら貼りますので、さらに余裕がないといけません。ご注意ください。
クロスの選び方まとめ
私はクロス選びが楽しくて仕方ありませんでした。
楽しいあまり、百枚近いサンプルを取り寄せました。
いくら楽しいとはいえ、そこから絞っていくのですから、迷って当然ですし失敗したくないですよね。
わが家に見学に来た施主の幾人かに、クロスの選び方を聞かれたことがあったこと、木目調クロスの施工例を探しまくって最終決定したことからこの記事を書きました。
どなたかの参考になれば幸いです。