私は霊感がないのですが、度々不思議な体験をすることがあります。
「たまたまそういう場所に行った」というきっかけが多いように思います。
今回はある部屋にいた、地縛霊の話です。
姿形は見ていませんが、「正体がわからない何か」を感じていました。
その後ある霊感が強い方に言われて、「それが地縛霊によるものだった」とわかる話です。
詳細をお知らせします。
地縛霊体験談・閉め切られたドアの角
これは今から13年ほど前。
私と夫が出会った頃の話です。
夫と付き合いだした私は、夫が一人暮らしする部屋に通うようになりました。
夫の部屋は、男の一人暮らしには余裕のある広さがありました。
間取り
洋室にテレビとテーブルを置き、和室を寝室としています。
和室から廊下に通じるドアは、常に閉め切られていました。
開けることもできるのですが、「なんとなく閉め切っている」と夫は言いました。
押し入れに服をしまっているので、冷え込む日には玄関から和室に戻ることがありましたが、ドアは開けずに洋室を通って和室に行っていました。
私は最初こそ「閉め切っているドアを開けた方がいいのでは」と思いましたが、「開けるべきだ」とは思いませんでした。
なんとなく、その「ドアは開けなくていい」と思ったのです。
地縛霊体験談・空気が動かない和室
夫は、どの窓もほとんど開けませんでした。
面倒だったり、隣接するビルが気になるという理由でした。
私は換気のために開けた方がいいと持ち掛け、たまに開けさせてもらいましたが、洋室の窓に限りました。
特に理由があったわけではないのですが、和室の窓を開けたいと思わなかったのです。
地縛霊体験談・感じる視線
夫が夜勤で不在の晩に、私一人で泊まらせてもらうことが度々ありました。
和室に敷いた布団に横になり、枕は窓の方を向いていて、足が押し入れとドアに向いていました。
視線を感じる気がして、閉め切っているドアの方を見ました。
照明を豆電球にしていたせいか、ドアの隅が黒くモヤがかかって見えました。
凄く怖いわけではないのです。
でも少し怖い。
一人の晩はそちらを絶対に見ないようにして眠りました。
夫と一緒に眠る晩にもドアの隅が気になる時が多々ありましたが、あまり見ないようにしました。
夫は猫を飼っていました。
ツンデレな子ではありましたけど、その存在に安心しました。
地縛霊体験談・引っ越す
程なくして私と夫は結婚することになりました。
その部屋は横浜の山手の駅から少し歩く場所にありました。
車通勤の夫は問題ないのですが、都内に通勤している私には不便だったため、駅に近い部屋を探して引っ越すことにしました。
引っ越しの荷造りをする間も、ドアは閉め切ったままでした。
不便ではあるけれど夫も私も問題視することはなく、暗黙の了解で行いました。
引っ越し当日。
引っ越し屋が何の躊躇もなく、そのドアを開けて荷物を運びだしました。
荷物の搬出が済むと、夫は黙ってドアを閉めました。
大家の確認を経て、鍵を返しました。
以来、その部屋に入ったことはありません。
霊感が強い元カノ
引っ越しを済ませてしばらくした頃。
夫から元カノの話を聞きました。
夫は例の部屋に長く住んでおり、その間に数人の女性と同棲生活を送った経験がありました。
その中に非常に霊感が強い女性がいたというのです。
当時横浜に土地勘がなかった元カノは、夫とドライブをしている途中で、「嫌な感じがする。怖い。行きたくない」と言い出しました。
夫は咄嗟に意味が分からず、そのまま進んでしまいます。
「早く通り過ぎて!」と元カノが耳を塞ぎ頭を下に向けるので、急いでその場を通り過ぎる時、そこが心霊スポットとして有名なトンネルであることに気が付きました。
トンネルが先にあることも、そこが心霊スポットだとも知らなかった元カノは、トンネルに差し掛かる数百メートル前からその異様な空気に気が付いていたのでした。
後から元カノは「あそこはいくつものよくない霊がいる」と語ったと言います。
また横浜にはいくつもの霊園がありますが、大抵はきちんと供養されていて問題がないと言いました。
しかしある霊園だけは供養がされておらず、良くない存在があるという事で怖がっていたそうです。
霊感がある方には良い霊園、管理がずさんな霊園がわかるようです。
また元カノは、オーラを見ることができました。
ある時夫の仲間の集まりに元カノも同席しました。(まだ二人が付き合っていた頃の話です)
そこで仲間たちは「オーラを見てほしい」と頼みました。
元カノは普段は“見ようと思う時にしか見ない”ことにしていたそうですが、彼氏(夫)の仲間の頼みとあって、見ることにしました。
仲間の内二人は、別の場所でオーラを見てもらったことがありました。
一人は占いを仕事にしている人に見てもらったそうです。
もう一人は自身も少し霊感を持っている人でした。彼には霊能力者と言っても過言ではないほど霊感が強い知人がいて、その人に以前見てもらったことがありました。
先に挙げた一人について、元カノは「白いオーラが見える」と言いました。
「占いでもオーラは白と言われた! 当たってる!」と言って、周囲は興奮に包まれました。
霊感のあるもう一人について元カノは、「オーラを隠してる」と言いました。
自分を見られたくないと、無意識にオーラを隠す人がいるそうなのです。
当人には自覚がないものの、霊能力者の知人にも同じことを言われていたその人は、「寒気がした。本物だ(オーラが見えるのは嘘じゃない)」と話しました。
その話を聞いた私は、「私も見てもらいたい」と思いました。
でも「少し怖い」とも思いました。
心の中を見透かされてどんな人間か分かってしまうようで、見てもらいたいけど見てもらいたくない、そんなことを考えていました。
すると夫は続けて、「実は元カノにこんなことも言われてる」と言い出しました。
霊感者が地縛霊がいると証言
「前に住んでた部屋。和室のドアの角に“いる”って元カノが言ってた」
ドキッと心臓が跳ねました。
その時なぜか、若く背が高めの男性が顔をうつむかせ、佇んでいる姿が目に浮かびました。
「別れてから聞いたんだよね。怖がると思って一緒に住んでたときは言えなかったんだけど、と」
私は黙って聞きました。
「地縛霊がいるんだって。若い男性の」
想像と、“若い男性”という言葉が重なりました。
私がドアの角に見たのは、黒いモヤのような影だけです。それなのになぜ今咄嗟に若い男性の姿が目に浮かんだのか、わかりませんでした。単なる偶然でしょうか。
「悪さをするとか、そういう霊ではないらしい。ただそこにいて、見てるだけだって」
霊感の強い元カノと夫の同棲は、長く続かなかったそうです。
元カノの希望で引き取った子猫をおいて、元カノは海外に行ってしまいました。
その猫が、後に私が一人で例の部屋で過ごした晩、安心を与えてくれた猫でした。
元カノと夫が別れた数カ月後。
帰国した彼女が猫を引き取りたいと言い出したために、一度会って話したそうです。
夫は猫を可愛がっていましたし、子猫を置いて出て行ったのは元カノだったため、夫は自分が育てると言って渡しませんでした。
そういった一連の話が落ち着いたときに、元カノは部屋にいる地縛霊の話しをし出したのだそうです。
夫は、「俺は今もその部屋に住み続けてるんだから、最後まで隠し通せよ!」と思ったとか。
夫は霊感の強い元カノと出会う前から、ドアを閉め切って生活していました。
理由は「なんとなく」です。
それを聞いた元カノは、「あなたは姿を見ることがなくても、何かを感じてたのだろう」と言いました。
地縛霊の影響
夫は別の女性と同棲して別れ、その後に私と出会っています。
夫は怖がるといけないと思い、前の彼女にも私にも、その話をしませんでした。
引っ越して新しい場所に来たので、初めて私に打ち明けたのです。
「私もあの和室の角、変な感じがして怖かったよ」と話すと、夫は「気づいてたの!?」と驚きました。
「逃げ出したいほどすごく怖くて仕方ないってわけじゃないんだけど、何だか怖かった。夫がいない晩は布団を顔まで被って、そっちを見ないようにしてた」
「そうなんだ。悪い霊ではないらしいんだけどね」と夫が呟きました。
悪さをしない地縛霊っているんだね、と二人で妙に感心しました。
でも今思うとその部屋に住んでいた時の夫はコンプレックスの塊で、昔からの知人に多額の借金を負わされたりと散々な目に遭っていました。
たまたまかもしれませんが、部屋に佇み続ける存在の影響を受けていたかも? と今となっては思います。
私が夫の部屋に出入りするようになってから結婚するまでの期間がとても短かったため、私は実質2、3か月しか出入りしていませんでした。
引っ越しを持ち掛けたのは私でした。
その時は「この部屋は広いけど(駅から離れてて)不便だし、何か嫌」と思ってのことでした。
暗に何か感じるものがあったからなのでしょうかね。
前住人の情報
部屋は鉄筋コンクリート造の、部屋数の少ないアパート内にありました。
アパートは坂道の中腹にあり、日当たりがいい場所ではありません。
しかし一階がピロティのようになっていて車が停めらるのが便利で、夫はそこに住み続けていました。
事故物件ではなく、相場の家賃を払っていました。
夫が住む前は、大家の親族の男性が住んでいたと不動産屋から聞かされていたそうです。
佇み続けている若い男性がその人なのか、関係がないのか、それならなぜその部屋の角に若い男性が居着くことになったのか。
全くわからないままです。
今その部屋は
今もそのアパートはあります。
事故物件の情報をまとめているサイト「大島てる」でも事故物件の扱いにはなっていません。
地縛霊の若い男性は、何をしたくてその場に居続けるのでしょう。
いつまで居続けるのでしょうね。
ずっと立っていたら疲れないのでしょうかね。
今はその場にいないことを願います。
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