リング貞子は実在した!?明治時代千里眼事件の追求と鈴木光司が「リングを書かされた」と言った真相

「ファクトチェック~都市伝説では終わらせない~」という番組をご存じですか?

メイプル超合金のカズレーザーさんがMCを務める、都市伝説の真偽を検証する日本テレビ系列の特別番組です。
第一弾が2021年5月に放送され、第二弾が2021年9月27日に放送されました。

この第二弾を、私は偶然観ることになりました。
毎週録画している「月曜から夜更かし」を観ようと再生したら、この番組が流れたからです。

番組の中で「リング」作者の鈴木光司さんが「リングを書かされていた」と発言して衝撃を受けました。

ちょうど東日本大震災を予言していたと言われるたつき諒さんについて調べていたときだったので、「科学で証明できない何かがある」と感じたのです。

なぜ鈴木光司さんが「リングを書かされていた」と発言するに至ったのか、お知らせします。

「リング」の貞子は実在した

番組は「リング」に出てくる「貞子」が実在した、というところから始まります。

あまりに有名な「リング」ですが、貞子が実在したという話しの前に、リングが書かれた経緯をお知らせします。


小説「リング」は1989年頃に鈴木光司さんが執筆した作品です。

当時鈴木さんはデビュー前の小説家でした。

鈴木さんが「リング」に続けて書いた「楽園」が、日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を獲得してデビュー。
1991年に「リング」も出版されることになりました。

「リング」は口コミから部数を伸ばしていき、シリーズ作品「らせん」「ループ」「バースデイ」の計4作品が出版されています。シリーズは800万部の売り上げを伸ばし、大ベストセラーとなりました。(参考:wikipedia)

1998年には映画「リング」が公開され、こちらも配給収入10億円を超えるヒット作となっています。

リングのあらすじ

小説「リング」のあらすじを紹介します。

どういった話だったのかが、実在した「貞子」に関係するからです。


あらすじ

高校生グループが怪死する不可解な事件が起こります。

記者である浅川和行は事件の調査に乗り出しました。

高校生グループが宿泊した貸別荘を訪れた浅川は、あるビデオデープを発見します。
ビデオは不可解な映像が流れた後、「これを見たお前は7日目のこの時間に死ぬ」という言葉で終わっていました。

浅川は大学講師、高山竜司に相談します。
高山は映像を見て、呪われたビデオテープだと悟りました。

見てしまった浅川と高山は命の危機を感じながら、呪いの謎を解くために調査に挑みます。

映像に出てきた土地を調査すると、千里眼を持っていた「山村志津子」という女性と、志津子を支持していた伊熊平八郎との娘、「山村貞子」の怨念に行きつきました。

ビデオの映像は「念写」されたものだとわかるのです。

貞子は既に亡くなっていましたが、怪死した高校生が宿泊した貸別荘の床下にある古井戸の底に、眠っていることを突き止めました。

遺体を供養すれば呪いが解けると考えた二人は、井戸に潜って貞子の亡骸を見つけます。

呪いは解けたはずでしたが、浅川は生存し、高山は謎の死を遂げてしまいます。

ビデオをダビングして他人に見せたから助かったと気づいた浅川は、ビデオを見てしまった妻と娘を助けるために、急ぎます。(参考:wikipedia)

終わり

映画リングのモデル「千里眼事件」

映画では髪を垂れ流した顔の見えない貞子が画面から出てくる演出がされ、人々を震撼させました。

「貞子」と「貞子の母」は実在したという都市伝説

番組ではこの「リング」に出てくる「貞子」と「貞子の母」は実在したという都市伝説を追っていきます。

噂は、明治時代に実際にあった事件が元となっていました。

「千里眼事件」です。

千里眼事件とは

千里眼事件は、明治43年に起きました。

千里眼(透視能力)を持つ女性「御船千鶴子」の存在が世に知られることになりました。
千鶴子は世間から一斉に好奇のまなざしを向けられます。

その後は詐欺師のレッテルを貼られて追い詰められ、映画同様にこの世を去ることになったという事件です。

小説と千里眼事件がリンク

映画「リング」は小説と少し異なっており、この千里眼事件を下敷きに作られたのだそうです。

映画がモデルとして使ったのだから、噂になるのは当然ですね。

しかし小説にも「貞子」の母として、千里眼を持つ「山村志津子」が出てきます。
志津子と千鶴子は似ていますね。

小説「リング」も「千里眼事件」をモデルとしていたのでしょうか。それとも偶然なのでしょうか。

リング作者鈴木光司が驚いた事実

さらに、貞子についても「モデルがいる」とネット上で広まっていました。

しかし、作者鈴木光司さんは小説「リング」にモデルがいるかについて、あるメディアでこう答えています。

貞子という名前の由来が知らないところで語られていて、モデルと噂される人物がいることを知った。
情報がネットで広がっていることを初めて知って、驚いた。

志津子も貞子も「モデルはいない」というのです。

千里眼事件の貞子は何者なのか

あまりに「リング」の内容に似ている千里眼事件と、詳細が定かでない貞子のモデルについて、番組が調査を進めます。

千里眼研究所

番組は千里眼を研究対象とした施設「財団法人福来心理学研究所」を尋ねました。

そこは千里眼事件の御船千鶴子の能力について研究した、東京帝国大学助教授福来友吉博士の遺志を継ぐ施設でした。

研究所理事の安藤徹さんは、福来さんが御船さんの能力を研究するに至った経緯について、こう語っています。

催眠心理学を行っていた福来が、新聞報道で透視能力のある女性が熊本にいると知った。
それが御船千鶴子だった。

透視実験に使った当時の道具が残っていました。
内蓋のついたアルミの筒のようなものの中に文字を書いた紙を入れ、木箱に入れて紐で縛って使っていたと言います。

中身を透視する実験の的中力は、8割という高いものでした。

この実験により益々御船千鶴子の千里眼が話題となると、全国から「我こそは千里眼」と名乗り出る者が多発しました。

京都から千里眼が出ると、愛知からは「本家千里眼」を名乗る者が現れます。
大阪からも14歳の若い千里眼が現れ、続けて富山からも5歳の幼児の千里眼が現れました。

真偽が不明な千里眼が多発する中、岡山から「高橋貞子」という名の千里眼が現れました。

彼女が、「リング」の貞子のモデルになったのではないかと言われているのです。

千里眼高橋貞子

高橋貞子は御船千鶴子を超える、集大成の能力者だったと、安藤徹さんは話します。

「リング」の貞子と高橋貞子には「名前」と「強い能力者」という共通点がありました。

しかし高橋貞子の詳しい情報は殆ど遺って居らず、調査が難航します。

番組は高橋貞子を調査している人物が岡山にいると知り、岡山県和気軍和気町を尋ねます。

調査をしているのは福田健さん60歳。

福田さんは高橋貞子がどういう人物だったかについて以下のように話しました。

・高橋貞子は明治19年生まれ。
・夫である高橋宮二は山籠もりをして、精神修行をする人物だった。
・夫の手ほどきで内なる能力が目覚める。
・透視能力、千里眼、霊的な別人格を宿すことができる。
・夫は福来を訪ねて貞子の研究を依頼。
・福来は貞子の能力に驚嘆。研究にのめり込む。

しかし福来は「超能力はエセ科学」と烙印を押され、東京帝国大学を追放されます。

高橋貞子と夫が「教授を信じてやってきたのに、世の中が認めてくれない」と憤慨して岡山に帰ったところまではわかっていますが、岡山に戻ってからの動向はつかめていませんでした。

旧姓万代貞子を追う

大正2年に高橋貞子の夫が出した「修養と通力」という本により、貞子の旧姓が「万代」であることがわかっています。

福田さんは万代家の墓を辿ります。
そこには高橋貞子の母「万代多喜」の墓がありました。

しかし少し離れたところにあるはずの高橋貞子の墓が、見つかりません。
かつて墓があった場所が草原になっていたのです。

そして墓があった場所の近くに、使われなくなった古井戸がありました。

番組はかつて高橋貞子の墓に花を手向けたことがあるという方を訪ねました。
大森米子さん84歳です。

夫と二人で高橋貞子の墓を訪れたことがあるという大森さんは、斜面の一部に建てられていた高橋貞子の墓について、こう話しました。

・雨風にさらされて土が流されて、土台が宙に浮いていた。
・夫の墓はなく、高橋貞子の墓だけがあった。

大森さんは万代家を知っていました。

万代家はずっと続いていて、公子さんという末裔がいることがわかります。

番組は高橋貞子と血が繋がっている公子さんを訪ね、貞子について訊きましたが、「何もしらない」という事しかわかりませんでした。

和気町の實成寺

番組は付近にある32の寺に問い合わせました。

すると和気町にある實成寺の若佐住職が、幼い頃に母方の祖母から聞いた話としてこう答えました。

・昭和の初めころに占い師や拝み屋さんのような、何でもわかってしまう霊感の強い方がいたと聞いた。
・若佐住職の祖母は、祖母の母と一緒に霊能者のところに行ったことがあると話していた。
・和気町のすぐ隣の旧熊山町にいた。

旧熊山町は高橋貞子の墓があった場所でした。

若佐住職の祖母が霊能力者を訪ねたのは昭和15年~16年ごろと思われますが、祖母は既になくなっているため、それ以上のことはわからないとのことでした。

旧熊山町で占い師

能力の高さや場所柄から、超能力者は高橋貞子ではないかと思われました。

もしそうであれば、昭和15年ころ、54歳の高橋貞子は旧熊山町で占い師をしていたのだろうと推察されました。

これ以降高橋貞子の消息を追うことができず、調査を終えました。

鈴木光司がリングを「書かされた」と言った理由

「リング」の貞子が実在したと結論付けるには弱いですが、「強い超能力」「貞子という名前」「墓近くに井戸」がある共通点がありました。

この結果を「リング」作者の鈴木光司さんに伝えると、鈴木さんはこう答えられました。

「なるほど……。32年前に『リング』を執筆した時、凄まじいインスピレーションが来た。
プロットもあらすじも決めないままダーっと書いていって、3か月で500枚の小説が完成した。
あの時のインスピレーションは凄まじかった。
今話を聞いていて、高橋貞子さんの怨念が僕に乗り移って『リング』を書かせたような気がしてきた。
意味のある偶然だったかな」

能力者の最期

カズレーザーさんは高橋貞子さんについて「あまり幸せな最期ではなかったのではないか。幸せだったなら、情報が残っていたのではないか」と話しました。

それについて番組ディレクターは「超能力で話題になった方は悲劇を迎えられた方が多い」と話します。

かつて(昭和初期)は科学として超能力が研究されていたのだそうです。

現在のように「オカルト」という括りではなかったため、「より非難が多かった」と暗に示し、「リング」の貞子についての特集が終わりました。

鈴木光司とたつき諒

私は普段、都市伝説などあまり興味がありません。

男の子を妊娠したらお腹が前に出るとか、女の子は大人しくて手がかからず育てられるとか、噂だけで当てはまらないことも多いですし、まして都市伝説など「トイレの花子さん」や「河童」のように特定の場所に近づかせないために言われるようになった作り話みたいなものだと思ったのですよね。(こんなこと書いたら河童研究している方に怒られそうですが)

でも、「リング」作者の鈴木光司さんが「高橋貞子さんの怨念が僕に乗り移って『リング』を書かせたような気がしてきた」という言葉には痺れました。

東日本大震災を予言していた漫画家、たつき諒さんに共通するものを感じたからです。

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また日月神示も「何者かに書かされる」というものですよね。

これだけ聞くと「本当か!?」と疑いたくなると思いますが、詳しく知っていくと嘘だと断言できないと感じるようになるんですよ!
やっぱりこういうことが、本当にあるのかもしれないと感じるのです。

私も不思議な体験を偶然することがあります。
だから余計に思ってしまうのでしょうか。

どう思われますか。

 

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